戻った陽射しに ― 2012/10/07 21:06
雨天下、生彩を失っていた自然が活き活きとした輝きを取り戻しました。
やはり秋はこの光があってこそ・・
▲ナツアカネ雄の真っ赤な胴体。
背後からの斜光にくっきりと浮かび上がりました。 草むらでは様々な秋の草が素朴な花を咲かせ始めています。
小粒なコセンダングサの花に来ていたのはヤマトシジミ。
雨の影響か、鱗粉の剥げが大分目立っていましたが、まだ大丈夫。
花から花へ、移動・吸蜜を繰り返していました。 例年よりかなり時期遅れで見頃を迎えたヒガンバナ。
秋の陽射しを受け、濃厚な赤がより一層鮮明に目に迫って来ました。 一方ツユクサの花は極めて控えめ。でも何故か見過ごせない魅力を感じます。
その名前から梅雨時に旬を迎える花と思い勝ちですが、季語の上では立派に秋の花。
それを証明する様に、今草むらではかなりの数を目にする事が出来ます。
※10/7に都内で撮影
秋の色を楽しむ ― 2012/10/08 19:15
今日訪れた草原は、緑色から黄金色への変身途中って言う感じ。
他のどの季節にも見られない、今の時期特有の目に優しい色合いでした。 目を上方に向けると、こんな眺めが目に飛び込んで来ました。
ずばり、天高くアカネ止まる秋。
気分爽快な眺めの演出役は流れる雲と青空。
今日は完璧に役者が揃っていました。
(トンボはアキアカネ) しかし爽快な眺めばかりでないところが自然の複雑さ。
草原では既に枯れ色が支配し始めたゾーンも見受けられます。
そこで目にしたのが褐色系のトノサマバッタ。周囲の色に完全に同化していました。
地味過ぎる色合いはずばりこの日の為だったんですね。正に我が時来たる。 地面すれすれで嬉しい出会いがありました。
アカツメクサにいたウラナミシジミ。私にとっての今季初遭遇です。
毎年涼風が吹く頃なると決まって姿を現す季節限定のシジミチョウです。
長引く残暑でどうなることかと気を揉んでいましたが、無事出会えて一安心。
※10/8に都内で撮影
心地よい時期に出会う ― 2012/10/09 22:57
肌にひんやり ― 2012/10/10 21:06
空気が秋型に完全に入れ替わった事を実感させられた午後。
明るい陽射しの下では活発に動き回る秋の昆虫達も、今一つ調子が出ない様子でした。
▲這いつくばるアキアカネ。このトンボが良く見せる寒気対策のポーズです。
一寸早過ぎる様にも・・まだまだ君の季節は終わっていないよ。 旬の蝶・ウラナミシジミも葉っぱの上で静かに翅休め中。
冷風が吹き止むのをじーっと待っている感じでした。 花から花へ・・普段は活発に飛び回るオオハナアブも同様。
お陰で、特徴的な体形をじっくり観察することが出来ました。
それにしても太い!。 逃げられるだろうな思いながら、そーっと正面に回って見ました。
案に相違してかなり接近しても動きません。これ幸いと顔面迫写を一枚。
身体付きも凄いけど、その顔つきもかなりのものでした。
※10/10に都内で撮影
それぞれのスタイルで ― 2012/10/11 21:17
一時程の勢いはないものの、今年も秋の彩りとしての存在感を誇示中です。
蜜や花粉の供給源として昆虫達には人気抜群の花。
今、それぞれがそれぞれのスタイルで食事に精を出す光景を目撃出来ます。
▲ハラナガツチバチの仲間もこの花にぞっこん。
体が長いハチだけに、この様に枝に身体を巻き付けての吸蜜ポーズになりやすい。
かなり窮屈そうですが、豊富な蜜の魅力には勝てない様です。 花全体としては大柄ですが、枝に密集する個々の花は極めて小粒です。
蝶で言えばシジミチョウの仲間がジャストフィットな感じ。
今日目にしたのはウラナミシジミでした。ここのところ目撃機会が増えています。
この花の盛りの時期に時を合わせる様に、南から多数が移動して来たんでしょうか。 いっぽう花粉食いに夢中なのが甲虫の仲間です。これはコアオハナムグリ。
季節を問わず、その時の旬の花なら何でもOKって言う感じの旺盛な食いっぷりです。 蜜や花粉に夢中になる昆虫もいれば、この花全体を建築物として利用する者もいます。
画像中央やや下方に写っているのはハラビロカマキリの卵のう。
セイタカアワダチソウは強靭な草。冬の野でもしっかりと枯れ茎を立て続けます。
そのことを見越しての産卵と思われます。正に先見の明あり。
※10/10と10/11に都内で撮影