変な花、変な虫2013/05/01 21:42

変な花、変な虫
背高の若草が五月の風に揺れる草原。
生い茂ってしまえば威圧感を感じさせる草原も、今は優しげな表情を漂わせています。
自然観察散歩も足取り軽くって行きたいのですが、変りやすい天気がいかにも・・
ヘラオオバコの花
草原で一際目立つのがこれ。面白い形のヘラオオバコの花が見頃を迎えていました。
見頃と言っても、これが花かい?って言う感じなんですが・・
ヘラオオバコにいたヤブキリ幼虫
花を食べるのに夢中なヤブキリ幼虫が止まっていたので、花に間違いなし。
それにしても、花の咲く所、必ずと言っていい位に出現します。
早く大きくなる為に、無我夢中で食べ漁っている時期なんですね。
アワダチソウグンバイ
変な形の花の次は、変な形の昆虫を一枚。
セイタカアワダチソウの葉っぱに二匹止まっていました。
その名はアワダチソウグンバイ。体長は約3ミリ。ちなみに画像右側が頭です。
一応カメムシの親戚なんですが、本当?って首をひねりたくなる様な奇妙な形です。
名前の通りセイタカアワダチソウに付く事が多いのですが、他の植物も要警戒。
キク、ヒマワリ、サツマイモ等も食害するとされています。
クマバチの昼寝
ちょっぴりほっとする光景に出会いました。
葉っぱに抱きついて昼寝中のクマバチ。
ぶんぶん羽音を立てながら飛ぶ様子は怖い位なんですが、寝姿は意外と可愛い。
今の時期、ツメクサの花等で、忙しく吸蜜するシーンを多く見かけます。
きっと疲れちゃったんでしょうね。ぐっすりって言う感じでした。

※5/1に都内で撮影(ヤブキリ幼虫のみ4/30に撮影)

さて、終盤は?2013/05/02 23:22

さて、終盤は?
緑萌え、風も薫る実にいい時期なんですが、空模様が今ひとつ安定しません。
この様に爽やかな青空がひろがる事もあるのですが、意地悪な雲に邪魔されがち。
ゴールデンウィーク終盤の空の成り行きが気がかりです。
笹舟
子供達にとっては、屋外に出て自然に親しむ絶好の時期。
かなりレトロだけど、こんな遊びに夢中になるのもいいですね。
懐かしい気持ちで見入ってしまいました。
草原の現状
空模様の不安定さには関係なく、草原の草は逞しく成長を続けています。
ここに来て目立ち始めたのが、細長いチガヤの穂。
今はまだ薄茶色ですが、この先白い綿毛を付けた姿に変って行きます。
揃って風になびく姿は、初夏の風物詩と言っていい様です。
アジアイトトンボの雌
濃すぎない草原の緑。目に優しい色合いはほっと心を和ませてくれます。
そんな緑と好対照の赤い体色が鮮やかなのが、未成熟なアジアイトトンボの雌。
今日も数多くが風に漂う様に飛んでいました。
ツバメシジミ
クールな色合いのツバメシジミも今の時期の草原にぴったり。
今日はリラックスして、ブラック基調の表翅をのぞかせてくれました。
食われたクズの葉
今、旺盛な繁殖力で数を増やしているのが、大柄なクズの葉。
でもよく見ると、この様に外縁部がきざぎざに食い荒らされている物が多い。
こんな食痕を残すのは、あいつに違いないなと辺りを探ったら・・
コフキゾウムシ
やはりいました。小さな大食漢・コフキゾウムシ。それもダブルで・・
クズの葉の誕生に時を合わせて出現し、早くも繁殖行動を始めた様です。
物凄いバイタリティです。クズの葉の食痕も更に拡大して行きそう。

※5/2に都内で撮影

勢いづく緑の中で2013/05/03 21:15

勢いづく緑の中で
安定した晴天のもと、勢いづいた緑が目に眩しく映る一日でした。
放置された草むらを白く染めているのはハルジオンの花。
樹々の緑に負けない位の存在感で草むらを占拠している感じでした。
ハルジオンに来たモンキチョウ
アピール度満点なハルジオンは、蜜を求める昆虫達を強く惹き付けている様です。
花から花へ・・忙しく吸蜜を繰り返していたのはモンキチョウ。
初夏の陽射しを浴びて、斑紋がくっきりと浮かび上がっていました。
蝶を観察する上でのベストライティングは、やはりこれかなと感じました。
葉っぱにくっきり
強い陽射しにクズの葉の向こうにいる昆虫がくっきりと浮かび上がっていました。
このシルエットから判断して、今数多く生息するヤブキリ幼虫で間違いない様です。
後で気づいたのですが、左上側の端っこにもう一匹別のが止まっていました。
この正体も明白。葉に刻まれた食痕から見て、コフキゾウムシで間違いなし。
ムシヒキアブ
葉っぱの表側から観察したのは、ムシヒキアブでした。
他の昆虫を捕らえて、体液を吸い取ってしまう凶暴なアブです。
これが出現したと言う事は、昆虫の季節もいよいよ本番となった証明と思えます。
それにしても、このポーズは一体?・・
日頃の残虐な行動をお天道様に詫びている様にも見えるのですが・・まさかね。
セスジイトトンボ雌(推測)
イトトンボの世界もバリエーションが増えて来ました。
くっきりとした模様が印象的なこれはセスジイトトンボの雌でしょうか。
撮影出来たのはこの一枚だけ。カメラの接近に気づいて飛び去ってしまいました。
このニシキギの繁み周辺で、もう一度目を凝らして探してみようと思います。

※5/3に都内で撮影

多摩川河岸散策2013/05/04 20:49

多摩川河岸散策
久しぶりに多摩川河口近くの河岸を歩きました。
ここでの注目ポイントの一つ・水鳥の現状は寂しい限り。
冬鳥の多くは既に北へ飛び去ってしまった様で、川面は閑散としていました。
僅かに確認出来た冬鳥が、このコガモのつがい。
秋いち早く渡来し、春遅くに旅立つ種と言われています。のんびり屋なんですね。
河岸の現状
川面の寂しさとは大違い。川辺は伸び盛りの野草に埋め尽くされていました。
背高のギシギシ、白い花を付けたハマダイコン等が領域争いをしている感じ。
立ち入るのも躊躇する様な過密度でした。
ハマダイコンの鞘
ハマダイコンで目立っていたのが大きな膨らみを持つ鞘。
内包した種子を振りまいて、更にテリトリーを拡大しようと言う算段の様です。
川辺に多く繁殖するのは、水の流れによって運ばれた種子が発芽する為だとか。
逞しさに溢れる野草なんですね。
ベニシジミ
一面の緑の中、ベニシジミの斑紋が一際鮮やかに感じられました。
この川辺では最も多数派と言えるシジミチョウです。
ここは、幼虫の食草であるギシギシやスイバ等が生え放題の場所。
当然の結果と言える様です。
クロハネシロヒゲナガ
草むらの奥に目を移したら、こんな変な奴に出会えました。
身体の大きさとは明らかにアンバランスな触覚。蛾の一種クロハネシロヒゲナガです。
長い触覚はセンサーとしてよりも、飛翔時のツールとして利用しているみたい。
この触覚でバランスをとりながらふらふらと飛ぶ様子を確認出来ました。
クロハネシロヒゲナガ
長過ぎるので、休憩時のしまい方にも、ちょっと工夫が必要な様です。
くるっと巻いて脚でおさえて・・邪魔じゃないのかと余計な心配をしてしまいました。

※5/4に都内・多摩川河口付近で撮影

植物の今を楽しむ2013/05/05 21:43

植物の今を楽しむ
活気溢れる植物の姿に見入るのも今の時期の楽しみです。
暫く前にはコンクリート面が覗いていた区画塀の壁面も今やこの通り。
凄い勢いで繁茂したツタの葉の緑に完璧に占拠されていました。
緑色と言っても、葉が開いた時期により濃さや鮮やかさが微妙に異なります。
そのグラデーションを楽しむのも今の内。
ガクアジサイ
ガクアジサイの蕾も着々と成長しています。
黄緑色の中にも花の色がうっすらと浮かんでいました。
この蕾が割れて、顔をのぞかせるのは、薄紅色の花でしょうか。
雨の時期は嫌だけど、楽しみです。
ニワゼキショウの花
地面すれすれで見逃しそうですが、今の空気にマッチする愛らしい花があります。
ニワゼキショウ。今の時期にマッチするのも当然。小粒ですがアヤメ科の花です。
そう言われてみればと言う色・形ですね。
ニワゼキショウの花
表側から見るのもいいけれど、地面に這いつくばって裏側から覗くのも楽しい。
プロペラをくるくる回して、五月の空に舞い上がりそうです。

※5/5に都内で撮影