天の牛に会う2013/07/01 20:23

天の牛に会う
カミキリムシの又の呼び名は天牛。
立派な触覚を牛の角に見立てたんでしょうが、実にいい命名だと思います。
今日は趣の異なる2種にいっぺんに出会えて、かなり嬉しい気分に・・
▲虎の名を持つ天牛・ヨツスジトラカミキリ。
どんな所に居ても、一目で見分けが付く派手なパターンを持つカミキリです。
この色合いからすると、アシナガバチあたりに擬態しているつもりでしょうか。
ヨツスジトラカミキリ
前にまわって見れば、この通り。
恐いハチでない事はバレバレ。典型的なカミキリ顔です。
いかにも頑丈そうな顎が、恐いと言えば恐いですが・・
ラミーカミキリ
今まさにお食事中のこれはラミーカミキリ。
派手なヨツスジトラカミキリに対してこちらは地味なモノトーン。
視覚的アピール度としては、今ひとつかなとも思えますが・・
ラミーカミキリ
どうしてどうして、背中から見ればこんなに凄い。
見方によって、色々な物を連想出来る大胆なパターンだと思います。
私の感覚では、タキシードを着たまん丸目のおっさんって言うところ。
以前は関東地方には生息していなかった種だそうです。
温暖化によるものか、次第に北に生息範囲を広げているらしい。
私にとっては嬉しい初遭遇でした。

※7/1に都内で撮影

色の問題2013/07/02 20:57

色の問題
ショウリョウバッタの成長も急ピッチで進行中。
日本最大のバッタの片鱗を窺わせる胴長の姿態で、盛んに草地を飛び跳ねています。
周囲の環境に巧妙に紛れる体色で身を護る法則は、このバッタの場合も共通。
草の緑に上手く融け込んで、図体が大きい割には見つけるのがかなり難しい。
ショウリョウバッタ
でもこれは明らかにミスマッチだなぁって言う場面に出くわす事も・・
褐色系のこの個体は、枯れ草が敷き詰められた場所に合わせた擬態と思われます。
あたり一面が緑に染まる今の時期は、バレバレになる可能性が大。
当分の間は生きにくい状況が続きそうです。
ショウリョウバッタ
中にはどっちつかずの変な色の個体も・・
今日見たこれはレモンイエローの珍しい体色でした。
緑色にも枯れ色にも両対応って言う事でしょうか。
結構派手で目立っていましたけどね。
果たしてこの色のまま成虫になるんでしょうか。一寸気になる一匹でした。
キタテハ
派手な動きを見せていたキタテハ。
この蝶の場合も緑一色の今の草地では、かなり目立ち過ぎって言う感じです。
秋には、枯れ葉が草に引っかかっている位にしか見えないのですが、今はこの通り。
周囲の緑色との違和感あり過ぎです。
キタテハ
翅を開いてしまうと更にバレバレ。この蝶もその事は十分に承知しているみたい。
葉に止まった後数秒間はこの様な開翅ポーズを見せますが、直ぐに閉じてしまいます。
外敵の目から逃れ生き抜く為には、自らの色の問題が常に付きまとっているんですね。

※7/1と7/2に都内で撮影

重い空気の中2013/07/03 20:52

重い空気の中
晴れ日の連続でしたが、さすがに息切れの様子。午後には小雨が降り始めました。
久しぶりに見た暗雲がたれ込める空。
濃さを増した樹々の緑が、風景の重苦しさを更に強調している感じでした。
ベニイトトンボの雄
重く湿った空気の中、ベニイトトンボ・雄の紅色の鮮明さが一層際立っていました。
晴れた日にも、日陰になる繁みに逃げ込む事の多いトンボです。
今日位の空模様の方がむしろ快適と感じているのかも知れません。
ベニイトトンボの雌
近くの繁みでは、地味な色合いの雌も確認出来ました。
この観察地では極く稀にしか目撃出来ないトンボでしたが、今季はかなり順調です。
しっかりこの地に定着したのでしょうか。そうなら嬉しいのですが・・
ハラビロカマキリの幼虫
ハラビロカマキリ幼虫は、降り始めた雨を気にせず、葉っぱの上で臨戦態勢。
鎌を構える姿もすっかり板について来ました。
ハラビロカマキリの幼虫
大切な鎌のお手入れも忘れずに・・
ハラビロカマキリ幼虫の捕食
ちょっと目を離した隙にこうなっていました。捕らえているのは小さなアリ。
素早く動き回るアリを一瞬にして捕らえたんでしょうね。
獲物としては小物だけど、狩りのスキルとしては、もう立派に一人前です。
クサカゲロウの幼虫
名ハンターの数多しの草むら。虫達にとっては擬態こそが身を護る最良の方策です。
今日目にした擬態のベストワンはこれ。葉っぱに落ちたゴミの塊です。
正解はゴミではなくて、クサカゲロウの幼虫のお忍びの姿。
イネ科の植物のノギを寄せ集めて、その中に潜り込んで身を隠していると言う訳。
ゴミがもそもそ動くので、明らかにおかしいのですが、苦心の作である事は確か。
でもこんなもんで、鋭い目を持つハンター達を騙しきれるんでしょうか。

※7/3に都内で撮影

堅物の季節きたる2013/07/04 21:58

堅物の季節きたる
堅物の昆虫たち(甲虫の仲間)が幅をきかせる季節がやって来ました。
色合い、艶具合も様々で目を楽しませてくれます。
▲黄金虫の仲間には、金属的光沢を持つ物多いのですが、ツヤコガネもその典型。
さながら、ぴかぴかに磨いた銅の輝きと言った趣が感じられます。
頭部の緑色が、緑青の様にも見えて、ますます金属っぽい。
ビロウドコガネ
いっぽう全然金属っぽくないのが、このビロウドコガネ。
まるで艶消し塗装したみたいな質感の個性派。逆の意味で目立つ存在です。
アオドウガネ
アオドウガネはピカピカではないですが、深緑の金属色。
少し暗めの葉陰で目にする事が多いので、輝きとしては更にいまひとつ。
昼間はこうして葉陰で昼寝をして過ごすのが、この虫の生活スタイル。
灯火に誘われて人家に侵入、一騒動起こさせる事も多い夜更かし派です。
カナブン
樹液大好き甲虫のひとつ・カナブン。
図体が大きいだけに、金属的な光沢も見応え十分です。
この日出会ったのは赤銅色でしたが、緑色系のもいます。
ちなみにこの甲虫、重量級で向こう見ずな感じ。頭にぶつかられると結構痛いです。

※本日撮影の画像ではありません(7/1〜7/3にかけて都内で撮影)

夏の日を目指して2013/07/05 21:55

夏の日を目指して
草地では、夏の日を目指して成長中の飛び跳ね族の幼虫で大賑わい。
最も先端を行っているのは、ショウリョウバッタでしょうか。
今日出会ったこれは褐色系。体形もだいぶ逞しくなっていました。
キチキチと派手な音をたてて飛び回る迄あともう一歩って言う感じ。
オンブバッタの幼虫
成長レースの最後尾に位置していると思われるのが、このオンブバッタの幼虫。
クローバーの葉っぱの大きさと比べても、いかに小さいかが一目瞭然です。
晩秋迄元気な姿を見せるバッタなので、当然と言えば当然なんですが・・
クサキリの幼虫
草むらの奥からキリギリスの鳴き声が盛んに耳に届きます。
あちらは既に威圧感さえ感じさせる立派な体格に成長済みです。
同じキリギリスの仲間のクサキリ幼虫は、まだひ弱な感じの幼虫体形のまま。
鳴き始めるのは8月になってかららしいので、そんなに焦らなくても大丈夫みたい。
コバネイナゴの幼虫
イネ科の植物の大敵・イナゴの赤ちゃんもゆっくり成長中。
風に揺れる葉っぱから振り落とされないか、心配になる位のよちよちぶりでした。
シオヤアブ
最近草むらで良く目にするのが、見るからに恐ろしいシオヤアブ。
他の昆虫を襲う狩猟生活も多忙を極めている様です。
捕らえた昆虫をがっしり抱きかかえて、体液を吸い取ってしまう凄技の持ち主。
向かう所敵なしの最強昆虫の様にも思えるのですが・・
シオヤアブを襲うアリ
このシーンに出くわして、そうでもないんだなぁと認識を改めました。
倒れたシオヤアブに襲いかかっていたのはアリ。実に意外な組み合わせでした。
最強昆虫はもしかするとアリなのかも。組織力もあるしね・・

※7/5に都内で撮影