霜月の始まりは2013/11/01 20:33

霜月の始まりは
霜月と呼ばれる事からも判る通り、季節が大きく冬に舵を切った事を実感する11月。
その初日は暑くもなく寒くもなく心地よい日和、穏やかな秋空でスタートしました。
晴れの特異日とも言われる文化の日も間近。この天気の継続を望みたい気持ちです。
秋の草
穏やかな陽射しに浮かび上がった背高のっぼの秋の草。
穂先も赤く色づいて、秋の進展を如実に物語っていました。
コセンダングサの実
季節の進展を証明する物がここにも・・
黄色の花が枯れた後に、姿を見せるコセンダングサの実。
いわゆるヒッツキムシの代表格。服に刺さってしつこくまとわりつく厄介者です。
これからの草むら散歩では大いに注意が必要。
クズの葉にいたヤマトシジミ
旺盛な繁茂ぶりを見せていたクズの葉も、次第に枯れ色が目立ち始めました。
そんな一つに止まって日光浴をしていたのはヤマトシジミ。
この時期にしては珍しく、殆ど傷みの見られない綺麗な翅でした。
この分だと、まだ当分の間は元気な活動を目に出来そうです。
オオカマキリのメス
産卵が追い込みの時期に入ったオオカマキリは、今日も産卵場所選定に奔走中。
外敵の目に止まりにくく、雨露もしのげる場所を慎重に探している様でした。
”あの葉っぱの陰の小枝にしようかな・・”

※11/1に都内で撮影

色づく頃に2013/11/03 22:05

色づく頃に
いよいよ様々な葉の色づきを楽しめる時期に入りました。
先頭を切る感じで、紅色に染まっていたのがニシキギの葉。
葉っぱは小さいのですが、鮮やかさと言う点では他の紅葉にひけをとりません。
ナンテンの実
葉っぱだけでなく、木の実も赤く染まり始める頃。
ナンテンの実の色づきも徐々に進んで来ました。
今は薄紅ですが、寒風が吹く頃には冬の風物詩とも言えるあの赤に変る筈です。
クヌギのドングリ
丸まると太ったクヌギのドングリ。イガイガの殻斗から転げ落ちるのも間近か・・
ここまで立派に成熟するには、2年の月日を要するそうです。
外敵の被害にも遭わず無事ここまで辿り着いた実。とても貴重品に思えました。
コセンダングサの実にヤマトシジミが
クヌギのドングリは愛おしいけれど、この草の実は全然愛おしくない。
コセンダングサの実。小さな黄色の花が枯れて、いよいよその本性を現しました。
動物の毛や人の衣服にひっついて生息範囲を広げようと言う作戦。
昆虫たちにも嫌われているのかなと思ったら、ヤマトシジミがちょこんと・・
単なる翅休めなんでしょうが、何もそんな痛そうな所に止まらなくてもねぇ。

※11/3に都内で撮影

冬の訪れは?2013/11/04 21:08

冬の訪れは?
爽やかな秋空を楽しめる時期なんですが、ここ数日は天気の安定度がいまひとつ。
今日も、時折掛かる雲に、陽射しが薄ぼんやりと霞む事が度々でした。
草紅葉
雨粒を宿す赤い草の葉。
ここに来ての気温低下を受け、草むらの草紅葉が急速に進んでいます。
この分で行くと、冬の訪れが例年より早くなりそうな予感も・・
サクラの紅葉
サクラの紅葉もかなり目立つ様になって来ました。
全ての葉が同じテンポでと言う訳ではなく、色づきの度合いはかなりばらばら。
それぞれの色が混在して、結構賑やかな雰囲気です。
サトクダマキモドキ
真っ先に赤く色づいた葉。その一枚にサトクダマキモドキが止まっていました。
そんな所で何してるの?って言う感じですが、この虫の素性からすれば当然の事。
樹上で木の葉を食べる習性を持つキリギリスです。
葉っぱが散ってしまう前に、沢山食べておかなくちゃと言う事みたい。
ハラビロカマキリ
樹上生活を送ると言えば、このハラビロカマキリもその一つ。
ここに来て、木の幹のかなり高い場所にいる光景を多く目にします。
お腹が大きなメスですので、産卵場所を探して、あんな所迄登ったらしい。
積雪が多い冬になりそうな年は、雪に埋もれない様、高い所に産卵するのだとか。
その説に従えば、この冬は結構・・

※11/4に都内で撮影

終わった途端に・・2013/11/05 22:08

終わった途端に・・
すっきりしない空模様が続いた三連休。それが終わった途端に理想的な秋晴れが・・
秋はやはりこれだねと言う感じの穏やかな陽射しが降り注ぎました。
赤く色づいていたのはハナミズキの葉。公園樹の紅葉はこの木からスタートです。
メタセコイア
雲一つない青空に突き上がっていたメタセコイア。
随分背高ノッポなので、まずてっぺんの葉から色づくのがしきたりの様です。
全ての葉が褐色に染まるのも間近。冬の足音が聞こえた気がしました。
オナガガモ
冬鳥の飛来がいよいよスタートした様です。
これ迄カルガモが独り占めにしていた池。今日はオナガガモの群れを確認しました。
天気がいいのに揃って休息体勢。長旅の疲れを癒している時期でしょうか。
ツワブキの花
林間の樹下にツワブキの花が咲いていました。
色合い的には、真夏のヒマワリや秋の初めに咲くキクイモの花と同系色。
しかし漂う雰囲気はあくまでも静か。晩秋に咲く花ならではの個性と感じます。
キンケハラナガツチバチ
胴長のキンケハラナガツチバチがやって来ていました。
蜜を好む昆虫の数も大分減ってしまった今の時期。
独占状態で吸蜜出来るので言う事なしみたい。ゆったりと吸蜜していました。

※11/5に都内で撮影

秋の紅葉じゃなくて2013/11/06 21:00

秋の紅葉じゃなくて
クスノキの幹から突き出た細枝に、鮮やかな朱色の葉が付いていました。
紅葉の時期だけに、これもその一つかと勘違いしそうですが、これは若い葉。
やがて何の変哲もない緑色の葉に変化します。
私はこの若葉を目にすると、あれがいるかな?と探りを入れたくなります。
今日も、当然そうしました。
クスノキの若葉に食い跡
もう一つの細枝に付いた葉で、重要な手がかりを発見!。
かなり盛大な食い跡です。これが残されていると言う事は当然、あれが・・
アオスジアゲハの幼虫
傍の葉の裏を探ったらやはりいました。
ころっとした体形のアオスジアゲハの幼虫です。
お腹がいっぱいになって、一休みって言う感じ。
もうすぐこの若葉も食い跡だらけになりそうです。
アオスジアゲハの卵
近くには小さな球形の卵もぽつんと・・
今の時期にこの状態という事は、さなぎになって冬を越す事に間違いない。
卵にしろ幼虫にしろ、あまりのんびりとしていられない時期の筈です。
アオスジアゲハの成蝶
無事冬を越して、花から花へ、忙しく飛び回る姿が目に浮かびます。
でもその前に、観察者にとって退屈な冬が延々と・・あーぁって言う感じです。

※11/6に都内で撮影(参考の成虫画像は7/27に撮影)