丸裸の木にも2014/12/16 21:32

丸裸の木にも
多く目にする様になった落葉樹の冬姿。実に単純明快、幹と枝だけです。
見所なんて何も無い様に思えますが、それは早計。よく目を凝らして見ると・・
ドロバチのベビーベッド
例えばこんな物が見つかります。
小枝に巻き付いた丸っこい球。こんな付き方をする木の実なんてありません。
ちょこんと入り口らしき穴も空いていて、ますます怪しい。
おおよその察し通り、これは昆虫の巣。
材質は泥の様なので、ドロバチの仲間(多分スズバチ)が作った物と思われます。
中に潜んでいるのは春を待つ幼虫。厚い殻に守られて長い冬も大丈夫。
ハラビロカマキリの卵鞘
これは毎度おなじみのハラビロカマキリの卵鞘。
あり合わせの泥を使うドロバチとは違い、この殻の材質は親虫が体内で生成した物。
いわば自家製のベビーベットと言う訳。親虫の苦労が偲ばれる作品です。
クヌギの枝に出来た虫こぶ
何ともちゃっかり屋だなと思えるのがこれ。草の葉や木の枝等に出来る虫こぶです。
昆虫に寄生された植物が異常反応を起こし、本来有りえない構造物を作り出す現象。
幼虫が潜んで冬を越すのに最適な形の居室が出来上がります。
クヌギの木で多く目にするこれは、クヌギエダイガタマバチと言う蜂の仕業です。
(虫こぶの呼び名はクヌギエダイガフシ)
ここに掲載したのはほんの一例。丸裸になった冬の木にも色々見所があります。
これからの時期は、それらを見つけるのも大きな楽しみとなります。

※本日撮影の画像ではありません(12/15に都内で撮影)