意地悪な空模様が・・ ― 2015/04/01 22:08
明日は晴れ間もある様ですが、それ以降日曜日を含め、暫くの間お日様マークは無し。
見事な咲きっぷりを見せている東京のサクラ。意地悪な空模様がいかにも残念。 心配なのは、散り際のいさぎよさが特徴のこの花の動向です。
花が散った後の枝には若緑色の葉。そんな光景もちらほら目にする様になりました。
せめて好天が戻る迄、花よ散らないで・・って言う望みは叶えられないかも。 サクラの後を追って、様々な木の花の顔見せが続いています。
鮮やかな紅色が特徴のハナカイドウ。
注目度としてはサクラに負けますが、ほんわかとした春のムードにはぴったりかと・・
※4/1に都内で撮影
こりゃご馳走だ ― 2015/04/02 21:26
これはアヤメ科のシャガ。爽やかな風が吹くこれからの時期に似合う色合いです。
その花弁に止まっていたのは、キリギリスの仲間・ヤブキリの幼虫。
幼虫時代の食性は草食性。中でも花をガリガリかじるのが大好きです。
大柄の花なので食べ出は十分。花弁も柔らかそう。”こりゃご馳走だ” って言う感じ。 これは今の時期の最もポピュラーな組み合わせ。タンポポとヤブキリ幼虫です。
花もただ食べられるのでなくて、幼虫の体に花粉を沢山塗りたくっています。
食べられるのは嫌だけど、花粉を運ばせて、がっちり元を取ろうと言う作戦です。 下向きに開口する花形の為、吸蜜の難易度が高いかなと思われるヒメオドリコソウ。
でも、蝶の仲間の細長いストロー(口吻)を以ってすれば、超簡単。
それを証明する様に、キタキチョウがこの花オンリーで吸蜜を繰り返していました。
でもこの吸蜜姿勢から見て、花粉運搬役の任務は、余り期待できないかも・・
※4/2に都内で撮影
この強風ではねぇ・・ ― 2015/04/03 22:18
やっぱり変な花 ― 2015/04/04 22:08
地面すれすれに拡がる葉っぱに密着して、風変わりな形の花を咲かせます。
花も面白いけど、更に面白いのがこの草の別名:ジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)。
春の野の雰囲気にふさわしくない、おどろおどろしい響きを持つ名前です。 別名の由来は、多分この繁茂の仕方にあると思われます。
この様に、地表に密着して広く葉を繁らせる姿を、地獄の釜の蓋になぞらえたらしい。
その場合、全く違う二つ意味に解釈できるところが面白い。
一つは、地獄に落ちた者が幾ら悔い改め様とも、二度と脱出できない様にする蓋。
もう一つは、地獄に落ちることを防ぐ、心優しい善意の蓋。 諸説ある様ですが、ヒントはこの草の持つ薬効にある様に思えます。
鎮咳、去痰、解熱、健胃、下痢止め等の民間薬として昔から重用されてきた様です。
病の為に命を落とす事を防いでくれる有難い草って言うのが自然な流れでしょうか。
でも好きこのんで病気になる訳じゃないのに、何故地獄へって?疑問は残りますが。
それにしてもこの花の形、”さぁ、地獄へいらっしゃい” って誘っている様にも・・
やっぱり変な花だなぁ。
※4/4に都内で撮影
陽射しを浴びて ― 2015/04/06 22:00
穏やかな陽射しが、比較的長く降り注ぎました。
その陽を浴びて、鮮やかに浮かび上がっていのは、イロハモミジの新芽。
秋の紅葉の迫力には及びませんが、この赤の色合いも中々。新緑に良く映えます。 新鮮な緑に埋め尽くされた草地。翅を輝かせてふらふらと飛ぶものあり。
後を追って、そーっと近づいて見たら、今季生まれの幼いイトトンボでした。
トンボの季節の先陣を切ってデビューしたアジアイトトンボの未成熟個体。
今日はまだ少数でしたが、この後、更に賑わいを増して行く筈です。 はらはらと散る桜の花びら。樹下の若草の上にも舞い落ちます。
その一枚を美味しそうに食べていたのは、小さなヤブキリ幼虫でした。
成長すると、樹上での生活が主となりますが、今はもっぱら草地。
散り残った桜の花は、まだ樹上の枝に沢山。
でも現状は、残念ながら、こんな風におこぼれを頂戴するしかないみたい。
早く大きくなって、あの木の上に昇りたいなぁ・・
でもその頃には、花が好物の草食性から、肉食性に変わっちゃうんだけどね。
※4/6に都内で撮影