約10日ぶりに・・ ― 2015/04/19 20:55
そこで目にした風景の激変ぶりには、いささかびっくり。
伸び盛りの草の緑が、長い間主流を占めていた枯れ色の領域をほぼ制圧した感じ。
そんな草地で出会ったのが、いかにも仲の良さそうなカルガモ夫婦でした。
何でもござれの雑食性なので、草地に住む昆虫を捕食する為にやって来たらしい。 カルガモ夫婦を動かしているのは食欲。いっぽう私を動かしているのは写欲。
そんな私の欲求を満たしてくれる物に、今季初めて出会えました。
真新しい翅を持つナミアゲハ。降り出した雨を嫌ってか、草の葉に止まりひっそり。
見応えのある大形蝶も登場し、蝶の季節もいよいよ本格的にスタートした様です。 サクラの花の時期は、遥か遠くに過ぎ去った感じ。
今は若葉の鮮やかな緑を愛でる時。
でも、そんな若葉で良く目にするのが、この様な痛々しい食い跡です。
”これは、あいつの仕業だな” って言う事で、目を凝らして見たら・・ やはりいました!、サクラの若葉が大好きな不思議昆虫・ナナフシモドキ。
毎年今の時期になると、サクラの木のあちこちで、その姿を確認出来ます。
超スリムな体を揺すってユラユラ。
今季もユーモラスな動作で目を楽しませてくれそうです。
※4/19に都内で撮影
雰囲気にマッチしてる? ― 2015/04/21 21:52
そこで出会ったのがこれ。この場の雰囲気にマッチしているかどうかは微妙。
やはり、ここには、あどけないチビ猫がお似合いかなぁ・・ 昆虫の世界は今チビ達の誕生ラッシュ。若草の風景にぴったりマッチしています。
今日は生まれたてのオオカマキリ幼虫に出会えました。
草原には依然未開封(?)の卵鞘が沢山存在しています。
先陣を切って誕生したこの幼虫の後を追って、続々と産声をあげそうです。 一足お先に誕生ラッシュを迎えているのが、キリギリスの仲間。
若草の葉から葉へピンピンと飛び跳ねる姿を、今至る所で目にする事が出来ます。
このキリギリス幼虫もそのひとつ。
ピンク掛かった体色で、正に赤ちゃんって言う感じ。 タンポポの花にいたのは、キリギリスの仲間の中では異色の存在・ヒメギス。
黒っぽい体色がアダルトな雰囲気を漂わせます。
幼虫の時期から既にこの通り。あんまり可愛くはないなぁ・・
※4/21に都内で撮影
終止符を打つ空? ― 2015/04/22 21:10
それに終止符を打つ感じの高い空がひろがりました。
しかしそれも束の間。次第に雲がかかり始め、やがてにわか雨がポツポツと・・
愚図愚図の空、なんとも未練たらしいなぁ・・ しかし晴れ間の下では、昆虫達の活発な動きを目にする事が出来ました。
水辺に降り立っていたのは、真新しい翅を持つアオスジアゲハ。
湿った泥に口吻を突き刺して、土内に含まれるミネラル分を補給中。
気温が上昇した日に、多くの蝶が見せる吸水行動です。
この若い蝶にとっては、今日が初体験かも・・ 草地で活発な動きを見せていたのが、ヨコバイの仲間の幼虫たち。
草の葉から葉へ、ピンピンと勢い良く飛び跳ねていました。
草の色にうまく紛れる隠遁の術も中々のもの。まさにチビ忍者って言う感じ。
※4/22に都内で撮影
早くも草いきれ ― 2015/04/23 21:01
早くも草いきれさえ感じさせる草原で出会ったのはベニシジミ。
かなり時期を逸した感じですが、私にとっては今季初遭遇。
しかし既に翅がボロボロ。私の知らない間に活発に動き回っていた様です。
かなりのお転婆娘なんでしょうね。 春から夏へ・・季節の歩みに遅れない様に、昆虫達の誕生ラッシュが続いています。
すこし日陰になる場所で目にしたのは、ヤブキリ幼虫の脱皮シーン。
発見時には、体がほぼ抜けきっていましたので、無事完了って言ったところ。
多くの仲間が飛び跳ねるステージに、勇躍デビューするのも目前です。 名前はオオカマキリだけど、今の時期の幼虫はまさにチビカマキリ。
頭デッカチの貧弱な身体つきですが、気の強さだけは、既に成虫並みです。
カメラを近づけても、尻込みして逃げる様なそぶりは決して見せません。 これは近くの枯れ草で目にしたオオカマキリの卵鞘。
下にぶら下がっているのは幼虫の脱皮殻です。
この様子から見ても、相当の数の幼虫がここから巣立っていった事が推測出来ます。
他の昆虫にとっては、捕食されない様に要注意の時期が、いよいよ到来です。
※4/23に都内で撮影
先陣を切って ― 2015/04/24 20:28
緑萌える草地で目立つのが、未成熟なメスの特徴でもある紅色の体色。
成熟すると地味目な緑色系に変わってしまいます。
若草の緑に良く映えるこの色を楽しむのも今の内。 クールな色合いを持つオス。
イトトンボの仲間のスタンダードとも言える体色です。
身体はスリムだし、草の緑に紛れる色なので、見つけるのが中々難しい。
今の時期の存在感としては、紅色のメスの方が断然優勢です。 カラスノエンドウに止まっていたこれは、羽化後間もない個体と思われます。
垂直にぶら下がるこの止まり方も、およそこのトンボらしくない。
翅が乾き、体力が充実する迄は、こうしてじっと我慢の時を過ごす様です。
幸い今日は、申し分のない晴天で、吹く風も爽やか。
天がこのトンボの誕生を祝福し、身体の完成を後押ししている様に感じました。
※4/24に都内で撮影