そろそろ深追いは・・ ― 2015/12/21 20:41
葉を落とし尽くした雑木林の風景は、完璧なモノクロでした。
枝上のシルエットはヒヨドリ。この時期になると決まって数を増やす野鳥です。
甲高い鳴き声が、あたりの静寂を突き破る感じで響き渡っていました。 地上に視線を落としても、至る所、色彩を失い始めた自然が目に飛び込んで来ます。
草地のひょうきん者・エノコログサも、今やこんな渋い色合いに・・
さしたる風もない今日は揃ってうなだれて、余計に寂しい雰囲気を漂わせていました。 そんな草地にわずかに残った緑色のゾーンで、予期せぬ出会いが・・
緑の葉にしがみつくハネナガイナゴでした。
この種の生息期間は8-11月とされていますので、今の遭遇は極めて稀有な体験の筈。
”逃げないでね” と願いながら、そーっとシャッターを切りました。
更に接近しましたが動きは全く無し。その気力はもう残っていないのかも知れません。
時期外れの昆虫に出会った時のやるせなさは、このイナゴの場合も同様でした。
そろそろ深追いはやめにしようかなぁ・・と。
※12/21に都内で撮影