日陰と日向で・・2016/08/01 20:33

日陰と日向で・・
蝉時雨が降る木立の中でほっと一息。そこで目にした光景がこれ。
太い木の幹から唐突に生え出した葉っぱの様にも見えますが、実はこれも昆虫。
セミの親戚筋に当たるアオバハゴロモです。
本家同様に木の幹に取り付いて、中の汁を吸い出す食性を持つ小さな昆虫です。
セミの様に大声で鳴き叫ぶ事もないし、じーっと静止したその姿は至って控えめ。
涼やかな体色のせいもあり、真夏の昆虫の中ではクール度高ランクって言う感じ。
コカマキリ幼虫
アオバハゴロモの居場所は、木立の中の日陰部分。
一方こちらはギラつく陽射しが容赦なく降り注ぐ草むらです。
カメラを意識したファイティングポーズをとるコカマキリ幼虫。
真夏に成長期を迎える幼虫にとって、強い陽射しは必要不可欠なエネルギー源? 。
逃げも隠れもしないその姿には、早く大きくなりたいと言う意思が感じられました。
日焼けしないようにね・・って言うか、既にもうしてるか。

※8/1に都内で撮影

黒い瞳が・・2016/08/02 20:06

黒い瞳が・・
落ち葉が降り積もった樹下を歩いていたら、ガサガサと言う微かな音が・・
その辺りに視線を落として見たらこんな光景が・・
羽化後間もないと思えるアブラゼミでした。
何らかのトラブルなのか、思う様に体を動かせない様で、不器用に這い回るだけ。
あのガサガサ音は、時折、翅をばたつかせる音だったんですね。
何かを訴えている様な・・
前に回り込んで見ました。
そして目にしたのが、このつぶらな瞳。
こんな目で見つめられたら、当然放っておく事は出来ない訳で・・
そーっと指でつまみ上げて・・
樹上のアブラゼミ
近くの木の幹に止まらせてあげました。
この状態での体の動きは至って順調。上を目指してどんどん登って行きました。
現在大量量産中のセミ達。しかし次から次へホイホイとって言う訳でもない様です。
人助けならぬ、セミ助けになったのならいいのですが・・
それにしても、何かを訴えかける様なあの黒い瞳、たまらんかったなぁ・・

※8/2に都内で撮影

バリバリの正統派?2016/08/03 21:23

バリバリの正統派?
同じ夏でも、年によってその雰囲気はかなり異なります。
今年の夏は、バリバリの正統派?・・
夏の空を象徴する存在とも言える入道雲が、今のところ見放題って言う感じ。
それも見せかけではなくて、真面目に凄い雨を降らせるから油断出来ません。
セミの抜け殻
入道雲が盛大に湧き上がると言う事は、地上の気温がいかに高いかの証明です。
長く地中に眠っていたセミ達も、暑さに誘われて、”生まれるなら、今年だね”・・
そんな流れかどうかは判りませんが、いま、至る所に誕生の痕跡が多数。
羽化の際につかまるのは、人工物であろうと何であろうと、お構いなし。
アシグロツユムシの幼虫
昆虫の世界は今まさに夏真っ盛り。
しかし草むらの片隅では、夏の猛威がおさまる頃への準備が着々と進んでいます。
例えばこれは、秋の草が似合う昆虫の代表格・アシグロツユムシの幼虫です。
成虫時は細身でひ弱な印象を与える種ですが、幼虫の姿はそれなりにワイルド感あり。
長い触角をユラユラさせながら、草の葉上を徘徊中でした。

※8/3と8/2に都内で撮影

真夏の集団2016/08/04 20:49

真夏の集団
木立の中の少し日陰になる場所で目にした光景です。
ガサガサ肌の木の幹に止まるアブラゼミの集団。
このショットで確認出来る数は、少なくとも10匹。
幹の裏側にも止まっている筈ですので、数の多さは推して知るべし。
これだけ集まれば当然・・あたりには凄い大音響が響き渡っていました。
ベッコウハゴロモの集団
セミ達は木の幹に集まって、吸汁 兼 求愛 動作の真っ最中。
いっぽうこちらは草の茎に集まって、吸汁動作に余念なし。
セミの親戚筋に当たるベッコウハゴロモの集団です。
やる事は似ていますが、こちらは音無しの構え。
セミの様に容易に見つけられませんが、目を凝らして見るとこんな群れが結構多数。
ミツバチの集団
集団の迫力と言う点では、これに優るものは無し。
そんな感じなのが、大木のウロで目にする事が出来るミツバチの集団です。
以前から注目してきましたが、時を経ても一向に数の減少傾向が見られません。
むしろここに来て、更にその数を増している感じ。
この暑さの中、そんなに密集して熱中症の方は大丈夫?と、心配になる位。
この群れの下には大切な蜂の巣が隠れている筈。
働き蜂にとっては、こうしてガードするのが当然の責務なんでしょうね。
ほんと大変だね。

※8/4と8/3に都内で撮影

真昼時は・・2016/08/05 20:41

真昼時は・・
雨の心配を抱かせる様な雲が全く認められない空。
そこから降り注ぐ陽射しは、ジリジリと灼けつく感じの真夏型でした。
これは真昼時のワンショット。
強い陽射しにもめげず、精緻な網を張って獲物を待つ蜘蛛です。
しかし収穫の方は、さっぱり。
暑さを苦にしない筈の夏の昆虫達も、日向での活動は自粛でお昼寝中?・・
ヨツスジトラカミキリ
そんな推測も全く的外れではない感じ。
林間の下草の繁みでは、それなりの数の昆虫を確認出来ました。
これはカミキリムシの一種・ヨツスジトラカミキリ。
撮影の際に不手際で葉っぱを揺らす事もありましたが、全然動く気配なし。
これは完璧に寝ているなぁと・・
確かにここは日向の暑さとは無縁の場所。
この時間帯は無駄に動き回らずこうしているのがベストだよって言う事らしい。
カメラマンも同様にって行きたい所ですが、こう言う場所に限って蚊の襲撃が凄い。
残念ながら、今日の観察は早々に終了としました。

※8/5に都内で撮影