それぞれの日向ぼっこ2016/11/07 21:13

それぞれの日向ぼっこ
”赤とんぼ、止まっているよ竿の先” って言う光景に出会うのは、もう無理?・・
今日もさっぱりで、目にするのは、こんな姿ばかりでした。
手をちょっと伸ばせば届きそうな、低い場所で日向ぼっこに没頭するナツアカネ。
陽射し受け、コンクリート表面が多少は暖まっているのでしょうか。
体をピタッと張り付かせて、必死に暖をとっている様に見えました。
オオキノメイガ
日向ぼっこのスタイルも、昆虫の種類によって様々。
クールな印象の蛾の仲間は、控えめな形で暖をとる?・・
太い幹に止まり、葉越しに射す僅かな光を浴びていたのは、オオキノメイガでした。
夜間に活動する蛾の様なので、明るい陽射しは苦手よって言う事なのかも・・
でも、気温も下がった今の時期になれば、そうとばかりも言っていられない?。
赤とんぼを見習って、もっと明るい場所に出てくればいいのになぁ・・
でも、そこのところは、やはり、お忍び型生活スタイルの蛾ですからね。

※11/7に都内で撮影

欲求不満のままに・・2016/11/08 20:28

欲求不満のままに・・
寒い北風が吹く中で、鮮やかな紅色の花を開くサザンカ。
その花芽もプックリ膨らんで、ちょっぴり花の色が窺える迄になって来ました。
早く咲きたくて、ウズウズ・・もはやその段階迄来た様です。
ナンテンの実色づく
暫く前は、薄い橙色だったナンテンの実も、ここ迄はっきりとした紅色に・・
爽快な秋空への欲求不満が解消されぬまま、季節は冬へ・・
その動きは、もうどうにも止まらないと言う事でしょうか。
セイタカアワダチソウとウラナミシジミ
色を失い始めた秋の主役。
そんな感じだったのが、草むらを黄色く彩ったセイタカアワダチソウの花。
鮮やかさとは無縁な褐色系に変わった花穂も多数。
今日は、その一つに止まるウラナミシジミを目にしました。
この花の状態では、もはや吸蜜は無理。単なる翅休めの為にここに来た様です。
この秋は特に多くの生息を確認出来たこの蝶にも、そろそろ終焉の時が?・・
そんな寂しさを感じさせる光景でした。

※11/8に都内で撮影

陽射しの有り難さ2016/11/09 19:40

陽射しの有り難さ
肌を突き刺すような寒風が吹き荒れた日。
東京では木枯らし1号が吹いたとの発表がありました。
晴天から降り注ぐ陽射しが有り難く感じられる季節の到来です。
そんな陽射しを受け一層の輝きを見せるケヤキの黄葉。対するサクラの葉は残り少な。
冬景色への変換プロセスが今年も着々と進み始めました。
ムラサキツバメの日向ぼっこ
冬の陽射しの有り難さは、成虫のまま越冬する昆虫にとっても勿論。
そんな情景を随所で目に出来る時期に入りました。
これは翅を目一杯広げて日向ぼっこを楽しむムラサキツバメです。
この先、集団で身を寄せ合って来る春を待ちわびる様子も観察出来る筈。
容易ではありませんが、そんな姿の発見もこの先の楽しみです。

※11/9と11/6に都内で撮影

それぞれの色変り2016/11/10 20:39

それぞれの色変り
陰鬱な曇り空の下でも、そこだけが場違いな鮮やかさで彩られていたサクラの木。
緑色から朱色に至る迄の様々な色の混合に思わず見入ってしまいました。
キクイモの枯れ姿
サクラの紅葉は目に鮮やか。一方草むらで目にする色変りは・・
枯れて、しおれて・・ある意味悲惨な姿を見せていたのは、キクイモの葉でした。
大柄な黄色の花を付けて、草むらを明るく彩った頃との激変ぶりに愕然。
寒風に吹かれて、カサカサ、乾いた音をたてる様子が目に浮かんで来ました。
ナミテントウの幼虫
急激に色を失いつつある草むら。
そんな中でも、これからの成虫化を目指す幼虫の姿を確認する事が出来ます。
これはナミテントウの幼虫。
成虫で越冬する種なので、今の時期にまだこの姿と言うのは全然OKなのかも・・
しかし緑の草が減り続ける今、餌となるアブラムシの捕獲に苦労している筈。
今日目にしたのも、わずかに残る緑の葉の上でした。

※11/10に都内で撮影

虫は虫でも・・2016/11/11 20:24

虫は虫でも・・
虫は虫でも、超迷惑な虫。
そんな虫が、秋から冬への衣替えを進めている草むらに多く生息しています。
その一例がこれ。繁殖力が旺盛な野草が付ける種子・いわゆるヒッツキ虫です。
これはコセンダングサのもの。ご覧のとおり、全身シャープなトゲだらけ。
これが動物の毛や人の服に刺さって、その移動に連れて別の場所に運ばれると言う訳。
いわば他力本願の生息分布拡大策ですね。
コセンダングサのヒッツキ虫
さらに拡大してみるとこのとおり。
先端の二股のエッジは勿論、種子の表面にも細かい毛がビッシリ。
靴下等の繊維に、しつこくひっつくのは、この細かい毛があればこそ。
そうこうしている内に、先端の二股エッジが、肌に触れてチクっと!・・
当然の事ながら、チクッは不快なので、払い落したりして取り除きますよね。
そして取り除かれた種子は、その場所の地面にハラリと・・
以上のプロセスをたどって、無事、遠隔地への生息範囲拡大に成功!って言う訳。
アメリガセンダングサのヒッツキ虫
これは、同じ仲間・アメリカセンダングサのヒッツキ虫。
コセンダングサより更に凶暴な面構え(?)をしています。
君子危うきに近寄らずと言っても、今の時期は、こんなのがそこいらじゅうに沢山。
もうしばらくの間、種子散布への援助ボランティア活動が続きます。

※本日撮影の画像ではありません(11/10に都内で撮影)