さて、この冬は?・・2016/12/29 20:55

さて、この冬は?・・
僅かに名残の葉を残す低木の枝。背後の高木の枝は既に丸裸です。
空の色も澄み切って、本格的な冬の到来を告げています。
そんな今の野の風景に違和感なくはまる物を目にしました。
画像ほぼ中央、クズのつるに産み付けられていたオオカマキリの卵鞘です。
枯野にぴたりマッチする色合い。これなら野鳥の目にも止まらず冬を越せそうかな・・
ユキヤナギで見たオオカマキリ卵鞘
産み落とした母虫の姿がフェードアウトした今は、その遺産を探すのが唯一の楽しみ。
目を凝らすと、様々な場所で、母虫の苦労の産物を目にする事が出来ます。
これは低木ユキヤナギの枝に産み落とされたオオカマキリの卵鞘です。
間近で、カルメ焼き(古いね・・)みたいな質感を観察する事が出来ました。
気になるのは、周囲の枝上に点々と連なる丸い冬芽。
数が多いだけに、幾つかが、卵鞘に覆われて犠牲になっているに違いない。
春を待つユキヤナギにとっては、全然嬉しくない状況でしょうね。
高枝上のハラビロカマキリ卵鞘
オオカマキリの産卵は、低木の枝や野草の茎等、低い場所で行われます。
一方、樹上性のハラビロカマキリのそれは、見上げる程の高所で行われる事が多い。
これはその一例。込み合った枝越しに、望遠ズームでやっと捉えた卵鞘です。
大小二つが確認出来ます。今季、私が見た中では最も高い位置の枝上でした。
カマキリの卵鞘が高く産み付けられた冬は積雪が多い。そんな説があります。
さて、この冬は?・・年明け後の展開が大いに気になる所ではあります。

※12/29に都内で撮影