草むらに忍者登場!2017/05/01 20:19

草むらに忍者登場!
自然は、いま、若緑に埋め尽くされた世界への転換を急速に進めています。
この時を待ちかねていた様に、新しい生命も続々と誕生中。
目を凝らせば、そこいらじゅうに・・とは言え、同系色で見分け難いのですが・・
その代表格のひとつが、ヨコバイ系の幼虫です。
これは、葉っぱの上でお話し中(?)のツマグロオオヨコバイの幼虫二匹。
仲のいい兄弟でしょうか。
ツマグロオオヨコバイ幼虫
背中に小さな翅は生えているけれど、まだ飛び道具として機能する迄には至らず。
今は、まだ、後脚のジャンプ力だけが頼りって言う事みたい。
どこへ飛ぼうかな・・
しかし、この脚がかなりの高パフォーマンス。
ジャンプしての移動距離には目を見張る程。正に昆虫界のカエルと言った感じ。
これは、さて次はどこに飛ぼうかなと思案中のシーン。
この後、飛び跳ねた方向を目で追いましたが、緑に紛れて発見不可能でした。
まさに草むらの忍者と言ったところ。

※5/1に都内で撮影

そんなに甘くない2017/05/02 20:56

そんなに甘くない
野の花の蜜を求めて、様々な蝶たちが飛び交う時期まではあともう少し・・
そんな今、我が物顔に蜜吸いを謳歌しているのが、各種ヒラタアブの仲間達です。
これは最もポピュラーな存在と言えるホソヒラタアブ。
今日も花から花へ、忙しく飛びかっていました。
ヒラタアブの仲間の蛹
成虫の数もたくさんだけど、こんな形の蛹の数も極めて多数。
安定性のいい葉っぱにひっついて、孵化の時を待っています。
この分だと、ヒラタアブ達の蜜独占状態が当分の間続きそうに思えますが・・
寄生蜂の孵化痕
”自然は、そんなに甘くはない” って言う事を物語る光景がこれ。
この蛹には、ぽっかり大きな穴が開いていました。
この穴を開けてアブが孵化したんだなって言う様に思えたのですすが、真相は否。
調べた結果、どうやらこれは同種の蛹に寄生するハチが孵化した痕跡らしい。
当然の事乍ら、寄生されたアブ幼虫は、孵化する迄には至らず、ジ・エンドと言う訳。
いま飛び回っているアブ成虫は、この様な災難に遭わなかった幸運者なんですね。

※5/2と5/1に都内で撮影

同族意識は大丈夫?2017/05/03 19:25

同族意識は大丈夫?
ごく普通種なんですが、ついレンズを向けたくなってしまうのがテントウムシの仲間。
今日も様々なバリエーヨンを目にする事が出来ました。
まずはお馴染みのナナホシテントウ。今日は完璧なお仕事モードでした。
好物のアブラムシを求めて、ギシギシの葉っぱの上を行ったり来たり・・
乏しい陽射しを浴びたくて、じっと固まって日光浴する姿は、遠い過去の事ですね。
ナミテントウ
ナワシログミの葉は、まさにナミテントウの展示会って言う様相に・・
この種は、多様な斑紋を持つ事で知られています。まず出会ったのがこれ。
紅色を背景にして、黒点をこれでもかって言う位に多数散りばめたタイプ。
”テントウ達の斑紋は、私には毒があるから食べない方がいいよ” って言う主張とか。
確かに、これはかなりのアピール効果を持っていますね。
結構どぎつい
黒地に紅色って言う反転タイプもあり。これも結構どぎつい。
ナミテントウの繁殖行動
様々に違う斑紋を持っていて、同族意識は大丈夫なの?って、余計な心配を・・
この点は全然ノープロブレムの様です。それを証明するのがこの熱いシーン。
さて、この結果誕生するナミテントウは、一体どんな斑紋を持っているのやら・・

※5/3に都内で撮影

いまの草むらで・・2017/05/04 20:44

いまの草むらで・・
いま、草むらでは、この先の季節に向けて、新顔の登場が続々と・・
今日は、オオカマキリ幼虫の散歩風景に出会いました。
この種幼虫はこれ迄も数度目にしたのですが、どれもが季節を先取りし過ぎた感じ。
その後、消息がばったり途絶えました。寒さの戻りに耐えられなかったのかも・・
今日目にしたこれは、季節の進展に順当に従った感じ。
この先、夏に向けて、他の昆虫から恐れられる存在に着実に成長して行く筈です。
カラスノエンドウにたかるアリ
オオカマキリ幼虫が散歩を始めた草むらで、いま良く目にする光景がこれ。
花盛りとなっているカラスノエンドウの繁みで度々目にします。
小さなアリの群れが、花ではなく、茎を伝って行ったり来たり・・
一体何をしているの?って言う感じですが、その答えはこの画像の中央付近にあり。
一匹のアリが茎の分かれ目にある黒い穴みたいのを覗き込んでいます。
花外蜜腺に惹かれるアリ
さらに確認してみるとこの通り。
別のアリが、黒い穴に顔を近づけて何かしようとしています。
黒い穴は ”花外蜜腺” と言われる器官で、ここからは甘い蜜が噴出するらしい。
その事を知って、アリが、蜜を欲しさに黒い穴目指して殺到していたと言う訳。
この器官の目的は、カラスノエンドウにとっての害虫・アブラムシ撃退対策だとか・・
つまり蜜でアリを誘い込んで、アブラムシを退治して貰おうと言う魂胆ですね。
で、そのもくろみ通りに事が運んでいるのか?・・それはかなり微妙な様にも。
それを物語る光景にも、近々出会えそうです。

※5/4に都内で撮影

初夏限定の寸詰まり2017/05/05 20:58

初夏限定の寸詰まり
五月の草むらを鮮やかに彩る野の花のひとつがアカツメクサ。
今年も数多くを目にする様になりました。
そしてこの花が咲くところ、必ずと言っていい程に姿を現すのがこのハチ。
花の間を品定めする様に飛び回り、これだって言う感じで着陸して吸蜜開始!。
それにしても随分寸詰まりな体形ですね。
コマルハナバチの吸蜜ポーズ
その様に見える理由はこの通り。
アカツメクサの蜜源は花の奥の方にある様で、どうしてもこうなっちゃうみたい。
コマルハナバチ
これは吸蜜ポーズの別バリエーション。
”蜜源まで口が届かないよ” って、強引に・・
この様に体を思い切り伸ばすと、そんなに寸詰まりでもないような・・
でも、通常目にする印象から、付いた名前がコマルハナバチ(小丸花蜂)。
とにかく、ちっちゃくて可愛らしいハチ。
でも、初夏限定の顔見せなので、出会いを望むなら今のうち。

※5/5と5/3に都内で撮影