アリの世界もアリ2017/06/01 19:28

アリの世界もアリ
普通種の代表とも言える昆虫がアリ。そこいらじゅうにウジャウジャいます。
見慣れた種の筈なのに、その素性は意外と知られていない様にも・・
最近撮影した画像の中から数点ピックアップして、その一端を・・
まずは、葉っぱに熱烈キッスをする大形のアリ。
葉っぱの表面にある蜜腺から沁みだす蜜を吸いとろうとしているシーン。
マッチョな体形に似合わぬ繊細な食事風景だなぁと・・
アリの共食い
同じく大形アリの食事風景ですが、こちらは全然繊細じゃぁない。
今まさにかぶりつこうとしているのは、ミニサイズのアリでした。
大きさはかなり違いますが、いわば共食いって言う訳。
チビアリにとっては、こんな凶暴な奴がいたんじゃ、おちおち散歩も出来ないよ。
違和感アリのアリ
お腹が赤っぽいアリもいるんだなぁと、一枚!・・
って言うか、それは全くの勘違い。足の数(8本)を見れば一目瞭然なんですが・・
アリグモの顔
正面から見るとこの通り。アリがこんなギョロ目を持っている筈もない。
こいつの正体は蜘蛛。アリに擬態して獲物をゲットするアリグモの一種でした。
これは、”獲物よ、いつでもいらっしゃい” のポーズですね。
小さなアリを襲っていた大形アリも、こいつに襲われたら、なす術無しでしょうね。
イモムシとアリのコラボ
ちょっとコミカルなシーンも一枚。
コンクリ塀の上をニョロニョロ這っていたイモムシとチビアリのコラボシーンです。
チビがイモムシのお尻にちょっかいを出していました。こいつ、うまそうだなぁ・・
イモムシはそれを察知して、頭を振って、イヤイヤ!・・
イモムシはこの後、塀から転げ落ちて、難を逃れました。
この場合は一匹だけだったからいいけれど、チビアリも集団で結束すれば・・
何はともあれ、いろいろあります。
小さくて目が疲れるけど、アリの世界の実態観察、これからも大いにアリだなぁと・・

※6/1と5/30と5/29に、いずれも都内で撮影

お湿りは適度にね・・2017/06/02 20:02

お湿りは適度にね・・
一天にわかにかき曇り・・そんな言葉がぴったりと言った感じの空に急変しました。
晴れとは言え、ずーっと安定してとは行かない所が、ここ最近の天気の傾向です。
時期的にみても、空が、早く梅雨モードに入りたくてウズウズしてるのかも・・
そんな空の下、濃さを増しつつある木立の緑も、雨の恵みを熱望中?・・
トホシテントウの交尾シーン
暗くなった空の下、木立の中では、昆虫達のホットなシーンがそこここで・・
これはカラスウリ等を食害するトホシテントウの交尾シーンです。
この先もたらされる雨の恵みを受け、食草も、更に旺盛な茂り具合を見せる筈。
それに呼応して、こちらも量産体制に突入と言う事らしい。
ガクアジサイの花
雨が似合う旬の花は、既にスタンバイ完了って言う感じ。
ガクアジサイの花(両性花)も、空に向かって、雨々降れふれ?・・
さて、自然観察カメラマンとしては?・・
”お湿りは適度にね” って言う所でしょうか。

※6/2に都内で撮影

大人(?)になるのも・・2017/06/03 20:58

大人(?)になるのも・・
オオカマキリの卵鞘から多数の幼虫が孵化する光景を目にした草地のスポット。
その近くで目にした同種幼虫の今の姿です。
誕生当時と比べると、体もかなり大きくなり、ファイティングポーズもバッチリ。
更に脱皮を繰り返し、背中に長い翅が生えさえすれば、コンプリート!。
様々な昆虫から怖れられる存在になる迄に、そう長い時間は掛からない筈です。
キリギリスの脱皮
オオカマキリは、大人(?)へのワンステップを踏み出す為の脱皮を完了済み。
一方このキリギリスは、そのステップの真っ最中。
ちょっと判りにくいのですが、画像一番左側に写っている後脚は抜け殻です。
どうやら、脱皮が完了する寸前の様でした。
キリギリスの脱皮完了
おニューの後脚で草の葉をがっちりつかんで、無事脱皮完了!。
驚いたのは、その口元の動き。
画像では影になって判りにくいのですが、脱ぎ捨てた抜け殻をかじっていました。
そう遠くない先に行われる筈の、最終脱皮に備える為のエネルギー補給?・・
真夏の草の繁みの奥から聞こえる ”チョン、ギース”って言うあの鳴き声。
その発声源たちは、みんなこの様なステップを踏んで来るんでしょうね。
大人(?)になるのも、色々大変だねぇ・・

※6/3に都内で撮影

旬花旬虫に出会う2017/06/04 20:24

旬花旬虫に出会う
淡いピンクのヒルガオの花。今年もそれなりの数を確認出来る様になりました。
ヒラヒラの薄い花弁から察しがつく様に、とても傷みやすい花。
もう少し経つと、甲虫類にかじられて穴だらけになった姿を目にする様になります。
完全な姿に心癒されるのも、今のうち。
キマダラセセリ
今の時期を象徴する野の花がある様に、梅雨入り頃限定で多く目にする蝶がいます。
それがこのキマダラセセリ。
姿は典型的なセセリチョウ体形ですが、鮮やかな黄色が周囲の緑に映えて印象的。
キマダラセセリのシャープな斑紋
これに出会ったら、蝶がリラックスして翅を開く瞬間まで待った方がいい。
こんな稲妻状のシャープな斑紋を目にする事が出来ます。
梅雨入り時期の鬱陶しい空気の中で目にすると、何となく気分がスカッとします。
ハラビロカマキリの幼虫
梅雨入り頃に誕生して、秋が深まる頃まで生存するのが、ハラビロカマキリです。
くいっとお尻を曲げた幼虫時限定のこの姿は、今年も例年通り。
”威勢が良くて、中々よろしい” って言う感じ。
旬花旬虫に出会えた草むら散歩。この分だと梅雨入り時期も平常通りでしょうか。

※6/4に都内で撮影

秒読み時期の緑に・・2017/06/05 20:58

秒読み時期の緑に・・
真夏に向けての季節の歩みは、かなり俊足の様です。
樹々の葉も新緑の時期を過ぎ、もはや成熟の段階に入った感じ。
若緑一色ではない複雑な色の競演を随所で目にする事が出来ます。
その上に広がるのは、梅雨入り前限定の爽やかな青空。
いつまでも目にしていたい光景ですが、やがて陰鬱な雨空の時期に・・
今日も、この後、雷鳴が轟き急な通り雨が降りました。既に秒読み段階か?・・
ベニイトトンボのオス
今の時期限定の緑の世界に、ひときわ映える紅色のトンボがいます。
それがこのベニイトトンボ・雄。
毎年梅雨入り前の今の時期になると登場するイトトンボです。
今年の色づき具合も極めて良好。溢れる緑の中を優雅に飛翔していました。
ショウリョウバッタ・緑色型幼虫
ベニイトトンボは、今の時期の緑とハイコントラスト。
一方、ショウリョウバッタ幼虫は、周囲の緑に見事にマッチする擬態色です。
この色に護られてのびのびと生活し、夏の野の主役に成長してゆく筈。
このチビはその為の準備運動中?・・後脚を交互にあげてオイッチ・ニ・・

※6/5と6/4に都内で撮影