シルエット2017/07/06 20:37

シルエット
湧き上がる夏雲。木立から聞こえるニイニイゼミの声も一段とボリュームアップ!。
目で耳で、夏本番はすぐそこを実感させられました。
夏空とシルエット
夏モードの青空を仰ぎ見たら、こんな光景が目に飛び込んできました。
クズのつるに止まって、何かを探す動作を繰り返していた怪しいシルエット。
おおよそ察しはつきますが・・
キイロスズメバチ
シルエットの実態はこれ。見るからに威嚇的な姿のキイロスズメバチでした。
探しているのは巣作りの材料?・・あるいは食料となる昆虫?・・
いずれにしても、この姿を見かけたら、お近づきにならない様、注意が必要。
踏ん張ったシルエット
こちらはクズの葉越しのシルエット。強い逆光状態なので異常な程にくっきり。
それにしてもずいぶん踏ん張ってますね。
ハラビロカマキリ幼虫
これは別の日に撮影したふんばり屋の実態・ハラビロカマキリ幼虫です。
草むらでちょっと目を凝らすと、あそこにもここにもって言う位の過密ぶりです。
でもそうならないのが自然の摂理。狩猟者を狩る狩猟者がちゃんと用意されています。
今日見かけたキイロスズメバチもそのひとつ。
真夏を目前にして、強弱様々、役者が揃い始めました。

※7/6に都内で撮影(ハラビロカマキリ幼虫の実像は7/4に撮影)

・・の命は短くて2017/07/07 21:25

・・の命は短くて
梅雨晴れのまぶしい陽射しを避ける様に、木蔭の草の葉に止まっていた黒い蝶。
色が落ちてしまったボロボロの翅を持つジャコウアゲハでした。何とも痛々しい。
この春に誕生し、優美な黒い翅を羽ばたかせて飛び回った結果と思われます。
花の命は短くて・・そこに来る蝶の命も同じくなんだなぁと・・
キマダラセセリ
同じく日陰を好む様に、林間の樹下で翅休めしていたセセリチョウ。
梅雨入り頃に決まって姿を現わすキマダラセセリでした。
地味な色合いのものが多いセセリチョウの中では異色とも言えるハデハデな斑紋。
それもだいぶくすんで、既に生彩を失ってしまった感じでした。
感覚的には、ついこの間始まったばかりと思っていた昆虫の季節。
そんな感覚は置き去り、猛スピードで進んでいる事を実感させられた蝶二羽でした。

※本日撮影の画像ではありません(7/6に都内で撮影)

二兎を追うもの・・2017/07/08 20:51

二兎を追うもの・・
熱中症に要注意の真夏日って言う予報が的中。陽射しのギラギラ感が桁違いでした。
シャクガ幼虫も、草の葉裏に避難して、じーっと固まっていました。
でも柔らかくて食べやす様なこの葉は、薄過ぎて遮光効果はゼロって言う感じ。
とりあえず食事は中止、もっと日陰になる所に移動した方がいいと思うけどなぁ・・
日陰で見た緊迫したシーン
すこし日陰になる場所では、時折暑さを和らげる風も吹いて心地よい。
とは言え、そこで目にした光景はかなりホットでした。
交尾行動中のハエのカップルの後方に、怪しの物影がゆっくりと接近中!。
”しめしめ、一挙に2匹ゲット出来るなんて、豪勢だなぁ” って言う感じ。
いっぽう、狙われているカップルは、全然気づいていない様子。
ハラビロカマキリ幼虫
さすがに、狙う獲物を欲張り過ぎた様です。
ことわざの通り ”二兎を追うもの一兎も得ず" って言う結果に・・
あともう一歩と言うところで、カップルはさっと飛び去ってしまいました。
これは、その方向をむなしく見つめる残念ショットと言う訳。
”まぁ、たまには失敗もあるわな” って言う事でしょうね。
(ハラビロカマキリ幼虫)

※7/8に都内で撮影

綿から生まれた・・2017/07/09 19:31

綿から生まれた・・
草むらを這い回るクズのつるで、今の時期良く目にするのがこんな光景です。
つるの表面に、白い綿クズみたいなものがびっしり。
一体何だろうなと思えますが、拡大してみるとその正体が明らかに・・
綿クズにはちゃんと目もある脚もある
上の画像の中央付近を部分拡大してみるとこの通り。
綿の先端にぽちっとまん丸目が確認出来ます。そしてちゃんと脚もある。
と言うことで、これは昆虫の幼虫ある事に間違いなし。
さて、これがこの先どう変貌するのかと言うと・・
アオバハゴロモの成虫
まん丸目の辺りに面影が残っていますが、こんな形の成虫になります。
その名も優雅なアオバハゴロモ。鳴き声が次第に大きくなって来たセミの親戚です。
セミ同様、樹木の枝は幹に止まり、中の汁を吸い出す食性を持ちます。
でもこれは鳴きませんので、存在を見落としがちですが、その数かなり多数。
つるに付く綿の数も依然多数なので、この先、更に目撃機会が増えそうです。
この毛束がどう変貌するか?・・
アオバに限らず、ハゴロモの仲間は、幼虫から成虫への姿の変貌が著しい。
葉っぱの上に広がったこの白い毛束もその一例。
さて、これがどの様に変貌するのか・・それを目にするのも、もうすぐの筈です。

※7/9に都内で撮影(アオバハゴロモ成虫は7/8に撮影)

猛暑の日、樹下で・・2017/07/10 20:36

猛暑の日、樹下で・・
今日も、真夏並みの猛烈な暑さに見舞われました。
木立から耳に届くニイニイゼミの声も一段とボリュームアップした感じ。
しかし小形で色が地味な上に、幹の高い所に止まっている為、目撃はかなり難しい。
と言う事で、地上に残された抜け殻探しに、しばし時間を費やしました。
そして見つけたのがこれ。樹下の草の幹にしっかりつかまっていました。
ニイニイゼミの抜け殻
背面に回ってみたらこの通り。
背中に縦に走る割れ目が、無事羽化を済ませた事の証明です。
抜け殻表面を覆う泥が、地中で長い日々を過ごして来た事を物語っていました。
晴れて地上デビューを果たしたんだから、この先長くその声を聞かせて欲しいもの。
しかし、やがて誕生するミンミンゼミやアブラゼミの大音声にかき消されてしまう筈。
控えめが持ち味のセミとは言え、その点がちょっと寂しい。
ムラサキシジミ
抜け殻を見つけた場所の近くで目にした小形の蝶・ムラサキシジミです。
涼を求め、陽射しを避けられる樹下に避難中だったのでしょうか。
この蝶とのこの場所での出会いは、今日で2回目。
今日こそ、翅を開いた際に現れる青紫色の魅惑的な斑紋を、目にしたいなぁ・・
しかし、観察者へのそのサービスは、今日も無しって言う結果に・・
ムラサキシジミの意地悪な(?)目
少し刺激を与えてみたら開くかもって、反対側に回り込んでみました。
しかし、何の変化もなく、翅はぴっちり閉じたまま・・
”開いてなんかやらないよ” って、意地悪な目で睨まれてしまいました。
・・まさかね・・

※7/10に都内で撮影