様々な災難を・・2017/08/13 21:05

様々な災難を・・
今の時期、自然観察散歩で度々目にするのが、この恐ろしげなシルエット。
何かを探している様子で、そこいらじゅうを飛び回っています。
さて、このシルエットの正体とは・・
捕食中のキアシナガバチ
樹下のクズの葉に一匹止まっていました。
そして目にしたのは、目を覆いたくなる様な残酷シーン。
昆虫の正体は、キアシナガバチ。かなり大形のアシナガバチです。
さて、この葉っぱの上で一心不乱に進めていた行動とは・・
口元にあるのは、原形をとどめない昆虫の残骸。オンブバッタの幼虫と思われます。
それを捕らえて噛み砕き、団子状に加工した上で、巣に持ち帰ろうと言う算段。
イモムシ等が標的になり易い様ですが、まだ動きの鈍い幼虫も狙われ易いみたい。
秋の昆虫ラッシュタイムを目前にした幼虫には、正に天から降ってきた災難。
因みにスズメバチとは違い、巣に近づかない限り、人を攻撃する事はない様です。
しかし、こんな光景を間のあたりにすると、やはり恐怖心が湧き上がりますね。
ヤブキリ・雄・成虫
草むらに目を移すと、秋の活況期に間に合いましたって言う感じの成虫の姿が・・
これは、キリギリスの仲間・ヤブキリ・雄・成虫です。
一寸太りすぎだよって言いたくなる姿を目にすると、脳裏には思わずあの光景が・・
ヤブキリ幼虫の食事風景
それがこれ。今年の4月4日に、同じ草むらで目にしたヤブキリの若齢幼虫です。
まさに誕生したて。目にも止まらぬ小ささで、草から草へ飛び跳ねていました。
その数、結構多数。これらが全て、成虫になったらえらい事だなぁと・・
しかしそうはならないのが自然界の摂理。今日見た様な成虫に出会うのは稀な事。
アシナガバチに限らぬ、様々な外敵によって淘汰されてしまった様です。
秋の空気を味わえるのは、様々な災難を乗り越えた限られた個体だけなんですね。
自然はやはり厳しい。

※8/13に都内で撮影(ヤブキリ幼虫は4/4に撮影し当ブログに掲載済みの画像です)

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