日の短さに・・ ― 2017/12/01 20:47
見方によっては、冬に咲くヒマワリって言う趣も・・大分物静かですけどね。 花が開けば、蜜を求める昆虫の姿が・・なんですが、流石に今の時期は期待薄。
今日見かけたのは、花芯に止まるこの小さなハエ(アブ?)だけでした。
冷え込みが増す中、活動を続けられるのはこの種のミニ昆虫に限られるんでしょうか。
いよいよ、良く目を凝らさないと・・って言う時期に入った様です。 ツワブキの群落で観察を続けていたら、早くも陽が大きく西に傾き始めました。
冬姿に変身済みの木立が背後からの光を受け、シルエットで浮かび上がりました。
師走特有の気ぜわしさは、こんな日の短さに急かされるせいもあるんでしょうか。
少なくとも、のんびり気分の自然観察は無理っぽくなって来ましたね。
※12/1に都内で撮影
色変わりする野で・・ ― 2017/12/02 20:34
あとは、北からの強い風を受けて、倒れ尽くすのを待つだけ。
一見華やかなこの風景も、寂しい冬景色の訪れが間近な事を告げているにすぎません。 水辺から離れた草地でも、緑色の範囲が著しく減少中です。
枯れ色が増えつつある今、鮮やかに紅葉する草の葉が、僅かに目を惹くだけ。
そんな葉のひとつ・橙色に色づいたヘクソカズラの葉で嬉しいものに出会えました。
葉っぱに止まっていたのは、キリギリスの仲間・ヒメクダマキモドキの成虫でした。
暖かそうな葉の色に惹かれて、日向ぼっこ場所にここを選んだのでしょうか。
弱々しそうな昆虫だけど、ここ迄長寿命とは!・・生命力の強さに驚嘆するばかり。
この分だと、まだまだいけるかもね・・ 成虫の姿は既に見かけなくなったけれど、それが残した遺産は随所で目撃可能。
カマキリ属の母虫が工夫を凝らして産み落とした卵のうも、その1アイテムです。
これは、常緑樹の枝で目にしたオオカマキリの卵のう。
随分コンパクトだなぁと、興味を持って撮影した一枚です。
もしかすると、母虫がもうこれ以上は無理って言う感じで産卵した最終作なのかも。
でも、小さいけれどしっかり形にはなっています。さてここから何匹が誕生するやら。
※12/2に都内で撮影
頼りになる存在 ― 2017/12/03 19:45
寒い北風に耐え、長い冬を乗り越えるには、まず身軽になる事が必須。
葉を散らし尽くした枝が、強い風を受けてヒューヒュー・・
そんな真冬の情景に接する日々も、もうすぐです。 同じく冬を乗り越えて新しい命の誕生を期す昆虫にとり、樹木は頼りになる存在。
そんな光景を、多く目撃出来る時期に入りました。
陽射しが安定して当る幹の南面で目にしたのがこれ。中央の楕円形の物体です。 詳細を確認して見ると、この通り。
この秋に生成されたと思われるイラガ(蛾)の繭。幹にがっちり固定されていました。
さて、ここから誕生する幼虫とは?・・これが何とも恐ろしい奴と言う評判です。
身体中に鋭い毒針を持ち、刺されると猛烈に痛いのだとか・・人呼んで、電気虫!。
ビリビリって来る訳ですね。
とにかくこの繭については、無事冬を越せるといいねって、他人事扱いがいいみたい。 同じ幹には、この様に、お古と思われる繭が複数個引っ付いていました。
イラガにとって、冬の間の託児場所として、この木は頼りになる存在の様です。
木にとっては、”頼られても、ちっとも嬉しくないよ” でしょうけどね・・
※因みに、この木はカエデです。イラガのお気に入りみたい。
※12/3と12/2に都内で撮影
手持ち無沙汰の日々? ― 2017/12/04 21:23
再び緑の葉を繁らせる迄には、長い時間が必要。
自然観察散歩も、手持ち無沙汰の日々の連続になりそうですが・・ そうと決め付ける事は出来ません。
樹々が葉を落とした見通しの良い状況ならではの楽しみもあり。
そのひとつがこれ。既に姿を消した昆虫たちが次世代に命を託した産物の観察です。
この画像では、ハラビロカマキリの卵のうが一つ確認出来ます。
中央の太枝をずーっと上に見上げて行った所に、ぽつんと・・
僅かに残った葉っぱと紛らわしいのですが、独特な形状からそれに間違いない。
しかし、随分高くまで昇って行ったもんだなぁと・・用心深い母虫なんでしょうね。 カマキリの卵のうは、深い冬の眠りの中。
一方こちらは、冬こそ我らの季節なりって言う感じで、パワー全開!。
寒い国から暖を求めて渡って来た冬鳥達。これは代表種の一つ・ツグミです。
春風が吹き始める頃迄の長期滞在となります。
食性は雑食。果実や昆虫が対象とか。
シベリア方面からの長旅の後だけにお腹ペコペコかも・・
あのハラビロカマキリの卵のう、大丈夫でしょうか。
※本日撮影の画像ではありません(12/3に都内で撮影)