未来・過去・近未来 ― 2018/01/28 20:52
多く目につくのが、息を潜めて春を待つ昆虫たちの越冬態です。
中でもカマキリの仲間のそれは、割と容易に発見が可能。
然るべき所にしっかり産み付けられた卵嚢を目にする事が出来ます。
これは、枯れたセイタカアワダチソウの茎で見たオオカマキリの卵嚢。
まるで、枯れ草の一部と見紛う程のはまり具合で周囲の環境にとけこんでいました。 カマキリの卵嚢は、やがて訪れる春に中から多数の幼虫が誕生する未来志向の物体。
一方、これは、とうに過ぎ去った日々の記憶をいまに伝える遺物です。
枯れ草に引っかかっていたアブラゼミの亡骸。
夏の陽を浴びて盛大な鳴き声をあげていた頃の姿そのままと言う所が、何とも悲しい。 そんな物を目にした後、これを見つけた時は、ほっとしました。
枝にびっしり並んだユキヤナギの冬芽。幾つかは早くもこんな姿を見せていました。
固く閉じていた芽が割れて、フレッシュなグリーンがお目見えです。
カマキリの卵嚢に比べれば、こちらは、遥かに近い未来を予告するもの。
今はとても寒いけど、ほっと一息つける日もそう先の事ではないよと伝えている感じ。
縮こまってばかりはいられないなと元気付けられました。
※1/28に都内で撮影