水上派と地上派が・・2018/01/06 20:30

水上派と地上派が・・
再び戻って来た晴天の下、水面に立つヨシ原が黄金色に輝いていました。
曇天の下では暗く沈んだ枯れ色。陰鬱な雰囲気に包まれますが、今日は正反対。
目に留めておきたい、今の時期ならではのデラックス(?)な眺めでした。
ヨシの繁みに黒っぽい物体が・・
そんなゴールデンエリアの所々で、黒っぽく見える物体が確認出来ました。
”ははん、あれだな” って言う事で、ズームアップしてみたら・・
水上のオオカマキリ卵のう
推測は的中!・・ヨシの茎に産み付けられたオオカマキリの卵のうでした。
母虫が知恵を絞った結果の産卵場所が、ここだった訳ですね。
確かにここは陽当たり良好。中に眠る幼い命はヌクヌク気分で冬を越せそうです。
岸辺のオオカマキリ卵のう
岸辺の低木の繁みに目を移したら、ここにも多数の同種卵のうが・・
陽当たりの良い位置の小枝にがっちり産み付けられていました。
同じ地域でも、母虫の産卵場所選定基準には、差異がある様です。
いわば、”水上派” と ”地上派” の2タイプって言う事でしょうか。
いずれにしても、この場所では春になれば、幼虫の誕生ラッシュは間違いありません。
時期を見て再び訪れてみたい気持ちになりました。

※1/6に都内で撮影
※SONY α7II with E55-210mm
冬空に浮かぶ月
当記事のタイトルとは無関係ですが、同じ1/6の夜に撮影した画像を追加します。
午後11時半過ぎ、東の空に浮か半欠けに近い月。澄み切った冬空の恩恵でくっきり。
クレーターも明瞭に観察できて、俄か天文ファンとしては感激しました。

キレイキレイに・・2018/01/07 20:29

キレイキレイに・・
いつもは、地面を伝い歩きしながら餌取りに夢中なハクセキレイ。
この日は、ハス池の水の上にいました。・・
・・って言うか、単に大きなハスの葉に乗っかっていただけなんですが・・
地上での餌取りが芳しくないので、水中を探っているのかなぁと・・
バシャバシャ!
次にとった行動がこれ。頭を水中に突っ込んでバシャバシャ開始!。
野鳥の多くが見せる水浴びですね。
水鳥ではないので水に浮かぶのは無理。
大きなハスの葉の浮力を活用しての入浴となった訳。なるほど、頭いいなぁ・・
あぁ、さっぱりした
”あぁ、さっぱりした” って言う事で、元いた岸辺を目指して、いざっ!
お風呂上がりのハクセキレイ
お風呂上がりには体をよく乾かさないと って言う事で、こんな姿に・・
あのオジさん、さっきからひとの入浴シーンに注目してたけど、趣味わるーっ!
・・って思っていたかは判りませんが、きつい目つきで睨まれてしまいました。
ハクセキレイはその名の通り、羽毛の白さが印象的な小鳥です。
その秘密は、日頃のこんなキレイキレイ習慣にあったんですね。

※本日撮影の画像ではありません(1/6に都内で撮影)

シャキッとしなきゃ!2018/01/08 20:36

シャキッとしなきゃ!
深い眠りについた冬枯れの野。そんな寂しい雰囲気が漂う場所でも、目を凝らせば・・
眠りから醒める春の日に向けての準備は着々と進んでいる事を確認出来ます。
例えばこのタブノキの冬芽。とんがり頭の坊やが既にお目覚めの感じ。
ユキヤナギに厄介者が・・
ユキヤナギの丸い冬芽も小枝に整列。早く開きたくてウズウズって言う感じ。
しかし、この枝についてはやや気がかりな点も・・何やら怪しい物体が・・
これは木にとっては忌まわしい存在カイガラムシの一種イセリアカイガラムシです。
この様に、小枝等に寄生して、中の汁を吸い取る食性を持っています。
一旦取り付いたら、決してそこを離れようとしない、しつこくて嫌らしい奴。
ユキヤナギもヤワではないので大丈夫とは思いますが、ほんと邪魔者ですね。
少し気が早い若葉
背景の枯れ色とは対照的。フレッシュグリーンの葉を付けた木がありました。
水辺に立つハンノキ。この枝一本だけでしたが、既に春の雰囲気がたっぷり。
一寸早まったかなぁと思っているかも知れないけれど、元気があって大変よろしい。
背中を丸めて歩いていたこちらも、シャキッとしなきゃって言う気持ちに・・

※1/8に都内で撮影

先取の気風が・・2018/01/09 21:10

先取の気風が・・
冬の眠りについた野で、いま僅かに目を惹く存在が、このユキヤナギです。
遅い時期まで紅葉風景を見せてくれましたが、その葉の殆どが散り今は小枝ばかり。
しかし、その小枝に注目すると、粒つぶの冬芽がびっしり並んでいます。
更に、この木を産卵場所として愛用するカマキリ達の卵のうも所どころに・・
春よ来いと言う自然界の気持ちを、最も端的に感じられる場所と言えるでしょうか。
(ふたつの卵のうは、オオカマキリが晩秋に産み落としたもの)
早くも開いたユキヤナギの花
更に楽しいのは、こんなオッチョコチョイにも出会える事。
名前の由来でもある雪みたいに白い花が、小枝の途中で開いていました。
あたりをどう見渡しても、確認できたのはこの二輪だけ。
幾らなんでも早過ぎだよって思いましたが、それでもこの先取の気風は大した物。
この手のせっかち屋が、ノロノロの春を招き寄せるって言う事だといいのですが・・

※本日撮影の画像ではありません(1/8に都内で撮影)

クール & ウォーム2018/01/10 20:19

クール & ウォーム
色合いの豊かさに乏しい冬の自然。そんなイメージが先行しますが、実際は・・
視線を向ける方向により、全く違う表情を見せて、飽きる事がありません。
これは、視線を上へ向けた場合の典型例。
澄み切った冬の青空は限りなくクール。それに向け突きあがる高木も寒々しい。
(ポプラ)
斜光を浴びる枯れ草
視線を上から下へ・・
そこには、クールな空とは真逆のウォームトーンな眺めが広がっています。
カラカラに乾いた枯れ草。傾いた冬の陽を浴び、暖かな色合いに染まって・・
熟した草の実
更に目をこらすと、こんな小さな草の実を見つける事が出来ました。
周囲のウォームトーンに違和感なく溶け込む、暖かな色合い。
晴れ日限定ですが、天と地の色合いのギャップを楽しむのも、真冬ならでは・・
(熟したヘクソカズラの実)

※本日撮影の画像ではありません(1/9と1/8に都内で撮影)