母虫の知恵が・・2018/02/10 20:31

母虫の知恵が・・
真冬の野では、次世代に生を託した母虫の苦心作を多く目にする事が出来ます。
それぞれが、冬の風景に巧妙に紛れて、ぼーっとしていると気づかない程。
例えばこれはミノガ(蛾)の幼虫が潜む通称ミノムシ。
葉や木屑等を寄せ集めたバリアを構築し、それを細糸で細枝に括り付けています。
ちょっと見には、地上に落ちる事なく枝上に留まった枯葉にしか見えません。
冬に活動が活発化する野鳥達の捕食行動から、いかにして、幼い命を守りきるか・・
母虫としての、知恵が全て結集された作品だなと感じました。
ハラビロカマキリの卵嚢
これは樹木の細枝に産み付けられたハラビロカマキリの卵嚢です。
がっちりした太幹に産卵される事が多いのですが、これは敢えて頼りない場所に・・
ミノムシ同様に枯葉への擬態?、或いは鳥はこの細枝には止まれないだろう?・・
何気ない光景ですが、これにも母虫の巧みな知恵を感じてしまいました。
オオカマキリのダブル産卵
この卵嚢を産み落としたのはオオカマキリの母虫です。
木を好むハラビロカマキリとは違って、野草を産卵場所に選ぶのがこの種の特徴。
で、このギシギシの茎を選んだと言う訳ですね。
それにしても、一気に二つも横並びで産んじゃうとはねぇ・・
ぼーっとしてた私でも気づいた程ですから、枯野での目立ち具合はかなりのもの。
大丈夫かなぁって言うのが、率直な感想でした。
さて、春の陽が降り注ぐ中、この双子卵嚢は無事孵化の時を迎えられるのやら・・

※2/10に都内で撮影

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