新緑に癒される ― 2018/05/01 20:29
目に眩しく感じられる新緑の競演。しかし、この後足早に濃さを増して行きます。
この鮮やかさを楽しむなら今のうち。
(カエデ) 秋には黄色く色づくイチョウの葉も今は若緑。陽射しを浴びて輝いていました。
まさに自然が調合してくれた、疲れた目への特効薬。
ぼーっと眺めているだけで、気持ちがほっと和らぎます。 樹下の若草の上にいたこれも頭上の新緑の美を鑑賞中?・・
そんな訳ないですね。獲物が早くやって来ないかって、辺りをキョロキョロ・・
人にとっては心癒される木立の中も、過酷な生存競争の舞台となっています。
(網を張らずにハエ等を捕らえるハエトリグモの一種)
※5/1に都内で撮影
虫の素性は?・・ ― 2018/05/02 20:28
テカテカに光る黒色をベースに、警戒色・黄色を配したシマサシガメの幼虫です。
見栄えは素性を象徴するって言う通り、この幼虫は相当凶暴な性格を持っています。 近くの葉っぱでは、そんな素性をずばり体現する光景に出くわしました。
長い口吻をブスッと突き刺しているのは、薄緑色のアブラムシの一種。
こんな風にして、捕食対象の昆虫から体液を吸い出すのがこの種の食事法です。
植物の汁を吸う事が殆どのカメムシの仲間の中では、異色の存在と言えそう。
恐ろしい奴だけど、農薬的な役割を果たす昆虫として重宝される一面もあるらしい。
でも、この光景、やはり相当におどろおどろしいですね。 このハチも、かなり恐ろしい形相で目に迫って来ました。
見た瞬間は、スズメバチかアシナガバチの仲間と思ったのですが、実態は否。
花の蜜を求める心優しきハチ・ダイミョウキマダラハナバチと判明しました。
凶暴なハチにこれだけ似せたと言う事は、護身術に工夫を凝らした結果でしょうね。
虫の素性は見栄えで判断出来る事もあるけど、そうじゃない事もあり・・
そんな事を改めて思い知らされた2匹との遭遇でした。
※5/2に都内で撮影
今季初遭遇続々・・ ― 2018/05/03 20:07
今年もその通りの展開になって来ました。私にとっての今季初遭遇が続々と・・
まずはこれ。まだ情けない位に小さなオオカマキリの幼虫です。
小さいけれど、狩猟者としての本能は既に一丁前。獲物はいずこと巡回中。 カマキリ族の幼虫の登場で、草むらの昆虫達には、警戒信号が点灯した感じ。
いっぽうこれの登場は、野草達にとって、実に恐るべき事態と言えるかも・・
特にクズの葉は・・とにかく猛烈な勢いで食いまくるコフキゾウムシ。
私にとっては今季初遭遇なんですが、既にこんなポーズを見せるペアーも・・ そんなペアーを見かけたクズの葉には、こんな盛大な食い跡も残されていました。
この先が大いに危ぶまれる状況ですね。 初遭遇の対象は、小物だけに限られる訳ではありません。
これも今季初遭遇。堂々とした体躯のデカブツ・アオヤンマでした。
この種は、草の繁みなどを巡回飛翔し、そこに潜む蜘蛛などを捕獲するらしい。
このシーンは、草に止まって、獲物をゆっくり噛み砕き中の一コマでしょうか。
昆虫の敵は蜘蛛、そのまた敵は昆虫。そんな循環サイクルもいよいよ回り始めました。
※5/3に都内で撮影
頼りない姿だけど・・ ― 2018/05/04 20:38
中・大形トンボ程の存在感はありませんが、それでもトンボ世界の重要な一員です。
今年も、主要キャストが顔を揃え始めて、我が時来たるを告げています。
画像は草の葉で翅休めするクロイトトンボ。今日の陽射しを堪能していたみたい。 小さくて、細くて・・いかにも頼りなさそうな印象を受けますが、実態は真逆。
食性は肉食。小昆虫を捕食するいわば草むらの猛禽類と言った所。
これはアジアイトトンボ・オスの顔面迫写です。
口をもぐもぐ動かしていました。今しがた捕らえた獲物を噛み砕いていたみたい。 こちらは同じアジアイトトンボのメス。獰猛な性格をずばり表したショットです。
獲物はヨコバイの仲間でしょうか。丁度手頃な大きさの獲物をゲットしてやったね!。
今の時期の草むらは、繁茂し始めた草の汁を吸うヨコバイ達の数が多数。
人の気配には敏感に反応して跳び去りますが、この狩猟者の手にかかれば・・
音もなく繰り広げられる殺略戦。草むらもいよいよ本気モードに突入した様です。
※5/4に都内で撮影
脚も使いよう ― 2018/05/05 19:43
ただそれぞれの種によって、その使い方にはバリエーションがある様です。
そんな事に興味を持って、観察してみたら・・
まずはオオカマキリ幼虫から。まだ翅が生えていない今の時期、移動は脚だけが頼り。
このシーンは、後脚を大きく開いて、草の穂を伝って移動中の一コマです。
細くて頼りない感じですが、獲物に飛び掛かる際にもこの後脚の屈伸パワーが重要。
そう言う点では、全く問題のない健脚なんでしょうね。 キリギリス幼虫の場合は、いかにも屈伸パワーがありそうな後脚を持っています。
事実、ピーンと飛び跳ねる距離は、並大抵ではありません。
成虫になると一応翅が生えますが、その必要はないんじゃないかと思える程です。 これは後脚のちょっと変わった使い方の例。細い草の葉で目にしたスズメバチです。
何やらおかしな様子なので、体調が悪化し、息も絶え絶えなのかと思いました。
でもよく見たら、餌探しで汚れた体表面を清掃中である事が判明。前脚でゴシゴシ・・
その際、体をフリーにする為に、後脚一本だけで葉にぶら下がっていたと言う訳。
なるほど、こう言う脚の使い方もあるんだと、納得!・・
※5/5と5/4に都内で撮影