別目的に奮闘中!2019/10/06 19:56

別目的に奮闘中!
昨日とは大きく様変わり、どんよりとした空から時折雨も降る日曜日でした。
こんな日は昆虫達の活動も鈍りがちかと思いましたが、特定のスポットだけは・・
それは、公園の片隅に設けられたランタナの花壇でした。
様々な蝶が訪れて吸蜜に夢中でした。これはその中でも最大種のナミアゲハ。
翅に全く傷みが見られない事から推察すると、この秋誕生の個体と思われます。
ランタナの花で吸蜜するナミアゲハ
吸蜜動作をクローズアップしてみるとこの通り。
いかにも頑丈そうな太い口吻(ストロー)を花にぐさっと突き刺していました。
大型蝶ならではのダイナミックな吸蜜風景ですね。
イチモンジセセリの求愛シーン
こちらは遥かに小さいイチモンジセセリ。数的には最も多くが訪花していました。
その目的は当然の事ながら吸蜜の筈ですが、そればかりではなかったみたい。
これは、その別目的に奮闘中の一コマです。
上方のメスのお尻に下方のオスが頭を突っ込んでいるちょっと?な光景。
これはセセリチョウの仲間に多く見られる求愛行動です。
吸蜜はとりあえず置いといて、プロポーズに夢中なオスと言うわけ。
で、結果は?・・このカップルの場合は不成立でした。
蝶の世界も中々厳しい。

※10/6に都内で撮影

秋の主流派は・・2019/10/07 20:40

秋の主流派は・・
四季折々に応じて、草むらの表情にもかなり大きな変化が見られます。
今目にするのは、秋到来を感じさせるこんな風景。細い茎を持つ背高な草がびっしり。
秋に多く吹く強風に耐える為の必然的な姿なんでしょうか。
秋の草に止まる
そんな物腰の柔らかい草の群落の中に棲む昆虫とは?・・
必然的に、この手の軽量級が主流派と言うことでしょうね。
身のこなしが軽快なこれは、キリギリスの仲間のホシササキリ。
小さいし、草の色と同等の保護色なので目立ちませんが、かなりの数を確認出来ます。
ホシササキリ
基本的に草と同系色の緑色ですが、背中には茶褐色の翅を背負っています。
今は緑色が主流の草むらですが、徐々に枯れ色の比率が増して行く筈。
その時への対応も万全と言う事でしょうか。先を読んでますね。

※10/7に都内で撮影

釣り合っている?・・2019/10/08 21:21

釣り合っている?・・
攻撃的なトゲトゲの果実をつけるセンダングサの仲間ですが、今はその気配はゼロ。
可愛らしい小粒な花を咲かせて、蜜大好き昆虫を誘っています。
この日の訪問客は、花とは不釣り合いなデカブツ・キンケハラナガツチバチでした。
いかつい姿とは結びつきませんが、攻撃性は低く花のみに関心を持つ心優しいやつ。
様々な秋の花が顔を揃えるこれからは超多忙な日々となりそうです。
シロツメクサの花にいたヤマトシジミ
こちらはサイズ的には花と釣り合っているけれど、様子としては何だかなぁの一コマ。
シロツメクサの花に止まっていたヤマトシジミ。仲良く息を合わせて吸蜜中でした。
こう迄しなくても、シロツメクサの花はそこいらに幾らでも咲いているのに・・
よほど気が合うカップルなんでしょうか。愛の語らいの合間に食欲も?・・
そんな風にも見えたのですが・・さて?・・

※本日撮影の画像ではありません(ハチは10/5に、蝶は10/6に、共に都内で撮影)

季節の落し物2019/10/09 20:16

季節の落し物
枯れ葉が多く敷き詰められた樹下の地表で目にした、過ぎ去った季節の落し物。
真夏の暑さを盛り上げる感じの合唱音を響かせたアブラゼミの亡骸でした。
何者の仕業かは判りませんが、胴体や頭部には大きな欠損が生じていました。
あとは、ただ土に還る日を待つだけ。
季節の変わり目に感じる寂しさ。夏から秋への場合が特に強い様に思えます。
完熟したドングリ
こちらは、見つけると、ちょっと嬉しい落し物。
様々な形のドングリが地表に落ちる時期に入りました。
今年は、台風の影響もあり、未熟なまま落ちる物も多かったのですが、これは完熟。
枯れ葉の下の地面に根を下ろし、やがて幼木の誕生へ・・
明日につながる落し物ゆえに、人の心に”ほっと感”を与えてくれるんでしょうね。
完璧に枯れたオンブバッタ
同じ環境下で、ちょくちょく見かけるこれには思わず声援を贈りたくなります。
周囲の枯れ色に完璧な迄に同化した体色を持つオンブバッタのオス。
この渋い体色で巧妙に姿を隠しながら、秋の遅くまで生き続けてゆく筈。
ただ気になるのは、オンブする或いはされる相手に、まだ巡り合えていないと言う事。
カモフラージュがあまりに巧妙すぎて、メスの目にとまらないんじゃないの?・・

※10/9に都内で撮影

秋に生きるトンボとして・・2019/10/10 20:11

秋に生きるトンボとして・・
大形台風の接近が予報されている日の午後。
まだかなり遠方にあるとは言え、既にその影響が現れ始めているのでしょうか。
それ迄ひろがっていた青空が消えて、不穏な雲が空を覆い始めました。
そんな空をバックに、くっきりシルエットになっていたのはアキアカネ。
秋を生きるトンボとして、嵐に耐える事は、不可避のさだめなんでしょうか。
無事生き延びる事を祈るばかり。
枯れたヒガンバナに止まるアキアカネ
このアキアカネが止まっていたのは、彼岸の頃に見頃を迎えていたヒガンバナの花。
紅色の花弁は、いまや色を失い、よれよれになってうなだれていました。
紅色に染まったアカネのお腹が、この花の最盛期の鮮やかさを今に伝えている感じ。
秋に生きるトンボとしての役割を、けなげに果たしている様に思えました
私としては、この鮮やかな紅色を、この先出来るだけ長い間、見続けたい気持ちに・・

※10/10に都内で撮影