秋型から冬型へ・・2019/11/01 20:44

秋型から冬型へ・・
秋型から冬型へ・・11月初日の夕空は、そんな変化を感じさせる色合いでした。
過激な気象続きで、翻弄されどおしのまま過ぎてしまったこの秋。
こんな穏やかな表情の空を目にすると、気持ちがほっとやわらぎます。
秋の草で捕食中のナナホシテントウ
この先、草むらで目にする昆虫も、徐々に数を減らして行くのが例年の流れ。
そんな中 ”僕は大丈夫。冬の間もちょくちょく出会えるよ” って言いたげなのがこれ。
現在、秋の草上を忙しく行き来してアブラムシ退治に大忙しのナナホシテントウです。
枯れ落ち葉の下などに潜んで冬の寒さに耐え、成虫越冬をする逞しいやつ。
そんな耐寒生活への備えでしょうか。その多忙ぶりにも一層拍車が掛かった感じです。
ほんと、頼もしいやつだなぁと・・

※11/1(夕空)と10/31(ナナホシテントウ)に、いずれも都内で撮影

好天の継続を・・2019/11/02 21:51

好天の継続を・・
早起き苦手派の私としては、めったに見る事が出来ない、日の出直後の空。
夕刻とは趣の異なる色に染まる雲が、寝ぼけ傾向の目に一際新鮮に映りました。
背景の水色も爽やか。新しい一日の始まりにふさわしい色合いだなぁと・・
温色系に染まり始めた野草
これは、昼過ぎに目にした草むらの風景。
全てではありませんが、この様に温色系に染まり始めた草を目にする事が出来ました。
寂しい枯れ景色への変身が着々と・・そんな気がして、焦りを感じてしまいます。
すかっとした晴れ日が少なかったこの秋。まだまだ早過ぎだよと・・
コセンダングサで吸蜜するナミハナアブ
しかし、緑が残る場所では、依然、昆虫達の動きが活発で、ほっとしました。
今の時期の蜜供給源として重宝がられているのが、コセンダングサの花。
その花を巡って、忙しく吸蜜を繰り返していたのが、このナミハナアブでした。
花の大きさに見合った小柄なアブですが、この様に茎が大きくかしいでいました。
好天の日は食欲倍増。蜜をたっぷり吸ったので、体重が激増と言う事かも・・
コセンダングサにいたヤマトシジミ
こちらは軽量級。吸蜜 兼 日向ぼっこを楽しんでいたヤマトシジミです。
どこにでもいるごく普通種のシジミチョウですが、こうして見ると表翅の輝きは中々。
好天の日、リラックスして翅を開いた瞬間が、狙い所かなと感じました。
明日は晴れの特異日とも言われる文化の日。でも予報的にはどうも芳しくないみたい。
次第に数を減らし始めた昆虫の為にも、好天の継続を強く望みたい気持ちです。

※11/2に都内で撮影

ただのお邪魔虫2019/11/03 21:34

ただのお邪魔虫
カップケーキ状の黄色い花を咲かせるコセンダングサ。
今の時期の草むらを象徴する野草のひとつと言えそうです。
蜜を求めてやって来る昆虫の数、極めて多し。ハチやアブ、蝶などが常連客です。
しかし、今日はちょっと趣が異なる昆虫の姿が・・
がっしりとした体形のアリでした。止まっていたのは花ではなく茎。
一箇所にじーっと留まって何かをやっていました。その目的とは?・・
コセンダングサの茎に群れるアブラムシ
これですね。アリが目指していたのは、茎に群がっていた黄色いアブラムシのお尻。
アブラムシ達はこうして茎に張り付いて、茎の中から液を吸い出そうとしています。
アリは、そんなお邪魔虫退治の為に馳せ参じた様にも思えるのですが・・
実態は逆。アリの目的は、アブラムシがお尻から出す甘露の御相伴に預かる事。
アブラムシ駆除の為にやって来るテントウムシを追い払う役目も担っているとか・・
コセンダングサにとっては正義の味方でも何でもなく、ただのお邪魔虫と言う訳。
アブラムシもアリも追い払う事が出来ないコセンダングサの悲鳴が聞こえて来そう。
コセンダングサのひっつき虫(果実)
お邪魔虫には弱腰のコセンダングサですが、別の一面も持ち合わせています。
それがこれ。鋭いトゲトゲの針をまとった果実です。
これは繁茂範囲を広げる為の工夫で、いわゆるひっつき虫と言われるもの。
哺乳類の毛や人の衣服にひっついて、種子を遠隔地に運ばせようと言う魂胆です。
実際に経験してみると、服を通り越して肌にチクチクで払い落としたくなります。
草むら観察者にとっては、お邪魔虫ならぬ、お邪魔果実と言う訳。
秋の終わりが近づくこの先、その数極めて多し。注意して歩かないとチクチク!・・

※11/3に都内で撮影

いつもと違う秋?・・2019/11/04 21:01

いつもと違う秋?・・
戻って来た陽射しに映える秋の草・・と言いたいところですが、何かおかしい。
人の背丈を追い越す程の高さを見せるセイタカアワダチソウも、異常な程に低身長。
背丈はそれなりに伸びたけど、何やら生彩を欠くススキの穂もいつもとは違う風情。
これらは、度重なる台風の来襲など、この秋特有の気象に起因する異変でしょうか。
日光浴中のアキアカネ
その事は、アキアカネの数の少なさにも関連している気がします。
いくら目を凝らしても、その姿はさっぱり。
諦め掛けた時、ようやく目にしたのがこれ。低木の葉上で日光浴中の個体でした。
のんびり日向ぼっこと言う訳ではなく、衰弱した体力ケアの為の行動の様にも・・
徐々に寂しくなる秋の昆虫世界。今年は、それが急速に進んでいる気がします。
小さな蜘蛛も超ヒマ
その傾向は、蜘蛛たちの世界にも影響が・・
網を張れども、それに引っかかる昆虫の姿はさっぱり。
この小さな蜘蛛もこんな筈じゃなかったのになぁと、ため息をつきたい気分?・・
まぁ、今日のところは、アキアカネ同様、日向ぼっこを堪能で良しとするか・・
この網のいい加減な張り方から見て、案外、図星かも・・

※11/4に都内で撮影

早くから傾く陽に・・2019/11/05 19:43

早くから傾く陽に・・
早くから傾き始める陽が、秋の深まりを強く感じさせる頃。
写真撮影上は、やや追い立てられる気持ちになるのですが、有難いなと思う事も・・
その一例がこれ。赤く色づいたハナミズキの葉です。
葉がかなり厚めなので、順光状態では、この鮮やかな色合いが全く活きてきません。
晩秋の陽が教えてくれる、隠れた紅葉観賞法と言えるかも。
ジョロウグモの網
同じような陽射しを浴びて、キラキラと輝いていた蜘蛛の網。
施工主は、大型の蜘蛛・ジョロウグモでした。
体の大きさに見合った大きな網ですが、収穫はご覧のとおり、さっぱり。
寂しさを増し始めた昆虫世界の現状を物語る光景と言えそうです。
今日も、そろそろ店じまいしようかなと言う時間帯でしょうか。
オンブバッタひとりぼっち
”日暮れが近づくと寂しいね” そんな雰囲気を漂わせていたのが、これ。
枯葉や枯れ枝が敷き詰められた地表をウロウロしていたオンブバッタです。
背中に乗っかっている筈の連れ合いは既に息絶えた?・・
そんな事をふと想像させられました。寂しいですね。

※11/5(紅葉とバッタ)と11/4(蜘蛛)に、いずれも都内で撮影