愛おしいものに・・2020/02/11 19:29

愛おしいものに・・
自然観察散歩の際に、必ず立ち寄る事にしているユキヤナギの繁み。
季節の進展を物語る様に、細枝に点々と付いた葉芽も大きく膨らみ始めていました。
私の注目点はもうひとつ。画像ほぼ中央に、何やら違和感を漂わす物が・・
ジョロウグモの卵嚢
近づいて詳細を確認してみるとこの通り。
枯葉と枝を巻き込むように取り付けられた、綿状の繊維でくるまれた物体。
形から判断して、ジョロウグモの雌が産み落とした卵嚢(らんのう)と思われます。
これだけしっかりと枝にくくりつけられていれば、風が吹こうが、雪が降ろうが・・
多数の新しい生命がここから誕生する事は、既に保証済みだろうなと感じました。
さて、この見事な産卵を成し遂げた雌とは?・・実は、私には思いつく事があります。
それについては、下に掲げた画像で・・
ジョウロウグモ雌との最後の遭遇
これは同じユキヤナギの繁みで、今年の1月19日に目にしたジョロウグモの雌です。
壊れた網に力無く止まっていましたが、それでも息がある事は確かでした。
随分長寿命な個体だなぁと感心したのですが、この日が最終の目撃となりました。
確定は出来ませんが、位置関係から見て、この卵嚢はあの雌の産物だろうなと・・
寒さに耐え、母蜘蛛としての責務を果たし終え、力尽きて息絶えた・・
そんな事を思うと、今日目にしたあの卵嚢が、より愛おしいものに感じられました。
中から生まれてくるのは、昆虫達の恐るべき宿敵なんですけどね・・

※2/11に都内で撮影
※最下段の画像は、1/19に撮影し、1/25の記事に載せた画像の引用掲載です。