地獄の釜の蓋2020/03/31 20:45

地獄の釜の蓋
今の時期、樹下の地面で度々目にする光景がこれ。
風に吹き寄せられたゴミの集積の様に見えますが、さにあらず。
ヒントは、枯色に混じって点在する緑色と薄紫色。
正体は3月から5月に掛けて花開く野草・キランソウ。別名 ”地獄の釜の蓋” です。
地面にべったり張り付く様に繁茂する姿から付けられた名前ですね。
地獄への入り口を塞いでる?・・
接近して確認してみるとこの通り。
両腕を拡げて、まるで、とおせんぼしている様にも見える花形が何ともユニーク。
地中にある(かも知れない)地獄に通じる道への侵入を阻止している様にも・・
恐ろしい名前とは裏腹、地獄に落ちそうな者を救おうとする心優しい花なのかも。
成虫誕生ラッシュのサポート役?・・
この風変わりな野草、昆虫にとっても、意外な面でつながりがあるようです。
それは、この草が含有する”昆虫変態ホルモン”と言う物質。
成虫に至る迄の、数次の変態を促進したり、阻害したりする作用があるらしい。
いよいよ、各種成虫が続々とデビューする時期に入りました。
成虫の登場ラッシュのかげに意外なサポート役ありと言う事なのかも知れません。

※本日撮影の画像ではありません(3/30に都内で撮影)