つのる寒さを物ともせず・・2019/12/10 20:06

つのる寒さを物ともせず・・
12月も中旬近く。昆虫達が生存し続けるには余りに厳しい条件が整い始めました。
昆虫観察も閑散期に入った感じですが、それでも根性を入れて目を凝らせば・・
厳しい条件を乗り越えて生き続けるものの姿を少数ながら目にする事が出来ます。
それらは寒さを物ともせぬ、屈強な体形を持つものと思いがちですが、さにあらず。
その一例が、この頼りない体形を持つ脚長昆虫。ガガンボの一種でしょうね。
超スリムな体形だから、寒さの影響をそれ程受けないと言う事?・・
カスミカメムシの一種
こちらは、スリムな体形ではないけれど、色彩的に存在感が極めて希薄なカメムシ。
その名もカスミカメムシ。霞の様に生きていると言った表現がぴったりかと・・
この日は草の葉上でしたが、冬に咲く数少ない花の常連客と言える存在です。
外敵の数が少なくなる冬こそ我が活躍の時と思っているのかも知れません。
季節外れのオンブバッタ幼虫
このオンブバッタ幼虫も、冬こそ我が季節と言う心境?・・
と言うより、何か勘違いをして生まれてしまった様に感じられて仕方ありません。
でも、エリア限定ですが、目を凝らすと、それなりの数を確認する事が出来ます。
願わくば、このまま順調にと思うのですが、この先、雪の日もあるだろうしなぁ・・

※本日撮影の画像ではありません(12/8に都内で撮影)

見上げて見下ろして・・2019/12/03 20:33

見上げて見下ろして・・
木立の中から見上げる空は見通し極めて良好。落葉樹の枝に付く葉も残り少な。
冬景色の完成迄あともう一歩と言う所まで季節が進みました。
ヤツデの花で吸蜜するハチとアリ
見上げる風景がこうと言う事は、足元の眺めは推して知るべし。
散り落ちた葉が降り積もり、枯葉色の絨毯の面積が拡がり始めていました。
そんな中、ひとり異彩を放っていたみずみずしい存在が、ヤツデの花。
花の数が減る一方の今、蜜を求める昆虫にとっては正に救いの神的存在の筈。
今日は、頑丈そうな体型のハチが、花にしがみついて吸蜜していました。
近くには、同じく常連客と思われるアリの姿も確認出来ました。
ヤツデの葉に怪しい物影が・・
花は人気絶頂!・・しかしそれには目もくれず、肉厚の葉にご執心の者も・・
画像ほぼ中央の葉上にひっそりと止まる怪しい物影がそれ。
でも、あまりに小さくて、素性がはっきりしないので、拡大してみると・・
ヤツデキジラミ成虫
正体は、これ。カメムシの親戚筋・ヤツデキジラミでした。
二本の触覚や翅も確認出来ますので、極小ながら昆虫としての資質はバッチリ。
この種の食性は、肉厚の葉から液を吸い出す事。
大柄なヤツデの葉っぱ。いくら吸っても吸いきれないと言う事でしょうね。
今日の確認は1匹だけでしたが、この先、目撃個体数が更に増加していきそうです。

※12/3に都内で撮影

要厳重注意!2019/11/29 21:20

要厳重注意!
雨の心配は一切なし。どっしり腰を据えた青空にほっとした気持ちを抱きました。
その空の下、急激に低下した気温を受け公園樹の紅葉がピークの時を迎えていました。
特に鮮やかだったのは、紅色を交えたオオシマザクラの紅葉。
春の花とはまた違う趣で目に迫って来ました。
サクラの幹を這うヨコヅナサシガメ幼虫
紅葉の美しさに目を奪われるのもいいけれど、サクラの木には要注意点も・・
それは、この木を好んで住処とし、集団越冬をする凶暴な幼虫の存在です。
今日も目を凝らしたら、幹をゆっくりと這っていました。
それがこれ。カメムシの仲間・ヨコヅナサシガメの幼虫です。
ゴツゴツしたサクラの木肌に紛れて中々見分けがつかないのですが、要注意!。
ヨコヅナサシガメ幼虫の凶器
何が要注意点かと言うのを、側面図で解説します。
注目点は、画像右側・頭部の先に確認出来る、くいっと折れ曲げて収納された口吻。
いかにも怪しい雰囲気ですが、これがこの幼虫自慢の凶器です。
イモムシ等の幼虫と捕らえて体液を吸う際のストロー的役割は勿論ですが・・
それに留まらず、自分に危害を加えそうな者への攻撃に使われると言うから恐ろしい。
人の肌をも貫通するだけの威力を持っており、万一刺されると猛烈な痛さだとか・・
紅葉の美しさに見とれて、幹につい手を付いた瞬間にぐさりと・・
集団越冬ですから1匹だけに留まらず多数が生息中。要厳重注意です。

※11/29に都内で撮影

秋の草が大好き!2019/09/06 20:34

秋の草が大好き!
風に揺れるエノコログサの穂先で目にした、ちょっと違和感を感じさせる物体。
風に飛ばされて来て、刺毛に引っかかった枯れ草の断片の様にも見えたのですが・・
エノコログサに止まるヒゲナガカメムシ幼虫
詳細を確認するとこの通り。淡褐色の体色を持つ小さな昆虫でした。
画像上側が頭。小さ過ぎてはっきりしませんが、2本の触覚も確認出来ます。
さて、こいつの正体は?って言う事なんですが、その答えは意外と簡単!。
エノコログサ 昆虫 と言う言葉で検索すると、上位にヒットする昆虫の幼虫でした。
その名はヒゲナガカメムシ。秋の草が大好きな吸汁性のカメムシです。
幼虫も成虫も食性は同じ。秋の草が繁り始める時期に合わせての誕生ですね。
参考に、イヌタデに止まる成虫の画像を下に掲載します。
イヌタデにいたヒゲナガカメムシ
去年の10/10に撮影し、同日ブログ記事に載せた画像です。
イヌタデ(アカマンマ)に止まって吸汁をする成虫です。
この種の好みは、イヌタデやエノコログサなど粒々の実をつける秋の草。
この先、目撃頻度がさらに増えていきそうです。

※9/6に都内で撮影
※成虫画像は去年の10/10に撮影し、同日の記事に載せた画像の引用掲載です。

木立の下に宝石が・・2019/09/04 20:10

木立の下に宝石が・・
音量はかなりダウンしたとは言え、セミ達の合唱音が依然響き渡る木立。
その下にひろがる、野草や幼木等が繁茂する場所が、今日の観察地でした。
とにかく色々な種類の混在でゴチャゴチャ。昆虫の発見は決して容易ではありません。
しかし、そんな場所でも、じーっと目を凝らせば、それなりの手応えあり。
これは、探し求めた相手が見つかって、やったね!の瞬間。
判別しづらいですが、画像ほぼ中央・エノキの幼木の葉上にそいつが止まっています。
アカスジキンカメムシ
驚かさない様に、そーっと近づいて全体像を・・
歩く宝石と呼ばれる程の美麗な体色を持つカメムシ・アカスジキンカメムシでした。
この場所で、この種に出会ったのは、今回が初めての体験。
かなり疲れたけど、じーっと目を凝らして探した甲斐があったと感じた瞬間でした。
アカスジキンカメムシの顔
さっそく前に廻り込んで、顔面迫写を一枚。
背中も凄いけど、顔にまで宝石の輝きが・・美しさを身にまとう徹底ぶりに感心です。
勿論、当人(?)に、その意識はないのかも知れないけれど・・
なお、この輝きも存命中だけ。息絶えると輝きを失い、黒くなってしまうらしい。
そう言う点では、ちょうどいいタイミングで出会えたと言うわけですね。

※9/4に都内で撮影