猛暑の日に木立で・・2020/08/12 21:09

猛暑の日に木立で・・
酷暑と表現したくなるような暑さが今日も継続しました。
これは午後に見た西の空。遠くから雷鳴が耳に届き、只事ならぬ雰囲気が・・
暑さを鎮める効果を望んで一雨ざーっとを期待したのですが、それは叶わずでした。
羽化間近なミンミンゼミ
連日の猛暑はセミ達の活動に一層のパワーを与えている様です。
後に続く新顔達も続々と地上デビューを準備中。これもその一つ。
透けて見える青緑の体色から判断してミンミンゼミの幼虫と思われます。
殻の背中がパカッと割れて、賑やかな合唱団の一員としてのデビューを果たす。
既に秒読み段階に入った様です。今日の日暮れ後でしょうね。
木の幹にドリルであけた様な穴が!・・
蝉時雨が降り注ぐ木立で目にした、かなり気がかりな光景がこれ。
幹の根元に近い箇所に、ドリルであけた様な丸い穴がいくつも空いていました。
近くには白っぽい木屑がびっしり。
この手の狼藉を働く者としては、カミキリムシの幼虫が筆頭格に挙げられるらしい。
その被害は甚大で、この悪者に取り憑かれた樹木は衰弱の一途を辿るしかないとか。
蝉時雨は夏の雰囲気を盛り上げる効果音なんて、呑気に構えてはいられないかも・・

※8/12に都内で撮影

いい加減でいいのさ・・2019/07/27 20:51

いい加減でいいのさ・・
クスノキやタブノキが立つ林を歩く時、目を凝らして探してしまう昆虫がいます。
それらの木を好んで食害するカミキリムシ・ホシベニカミキリです。
被害を受ける木にとってはとんでもない迷惑者なんですが、その見栄えは中々のもの。
今日の出会いは、太い木の下に繁る草の葉上でした。
台風の余波かと思われる風に煽られて、木の上から転がり落ちてしまったのかも・・
ホシベニカミキリの顔
驚かさない様に、しずしずと接近して、顔面迫写をゲット!。
今日の個体は、割とのんびり屋だったのか、数枚の撮影を許してくれました。
この風貌、口の周りヒゲだらけの酔っ払いのおっさんみたいって言うのが私的感想。
撮影に協力してもらって、その言い草はないですよね。
ホシベニカミキリの斑点模様
背中からの平面ショットも一枚。
紅色を背景にして散らばる、黒色の斑点の様子にご注目を・・
昆虫の斑点模様は、体の中央を境に左右対称の事が多いのですが、この場合は否。
左右対称にしようとしたけど、まぁこの位でいいかって言う感じのいい加減さです。
見栄えについては、あまりこだわらないカミキリなのかも知れませんね。
こう言ういい加減さって、なんか好きだなぁ・・

※7/27に都内で撮影

暑中お見舞いを・・2018/07/18 20:45

暑中お見舞いを・・
暑中お見舞い申し上げますと言う言葉が、これ程ぴたりはまる夏も珍しいのでは?・・
”生命の危険に関わる暑さ” と言う恐ろしい警告を頻繁に耳にする日が続いています。
と言う事で、当ブログからも、取り急ぎ、暑中お見舞いのご挨拶を・・
制作者の代理としてご挨拶に登場願ったのは、今が旬のゴマダラカミキリ君です。
ただ、適役と言えるかどうか?・・”暑苦しい顔でごめんね” と言った所でしょうか。
姿はクールなミンミンゼミ
セミの声も涼しげとは言い難い。暑さをより一層盛り上げる効果音の様に思えます。
代表種のひとつがこのミンミンゼミ。数あるセミの中でもボリューム度は抜群です。
で、そのお姿はと言うと、この通り。透き通った翅、青緑色を配した体色。
目で見る限りは、結構クールだねって言う印象です。
でも、いかんせん、声の方がね・・

※ミンミンゼミは7/18に、ゴマダラカミキリは7/16に、いずれも都内で撮影

こけおどし2017/07/13 19:44

こけおどし
目にした瞬間、恐ろしいアシナガバチの一種かと身構えてしまう様なこの姿。
実態は、人への攻撃性は皆無のカミキリムシ・ヨツスジトラカミキリです。
この派手な斑紋は、他の昆虫たちにも、相当の警戒心を抱かせる筈。
”うわっ、やばい奴がいるぞ、近づかない様にしよう” って・・
つまり、こけおどしのカラーリングで身を護る作戦なんですね。
恐ろしげな物影
葉っぱの上にも、鎌首を持ち上げた様な恐ろしげな物影が・・
こちらも、”近づかない方がいいな” って言う事になりそう。
ハラビロカマキリ幼虫
横にまわって見るとこの通り。
今の時期、草の葉の上などでよく目にするハラビロカマキリの幼虫でした。
成虫時には、まっすぐになりますが、幼虫時には、皆このお尻上げポーズを・・
昆虫の中では強者の立場にある種ですが、体がミニミニの今は、まだまだ。
威勢のいい姿で相手を威嚇する。必要に迫られたこけおどし作戦なんでしょうね。
無事成虫になる為には、いろいろと大変です。

※7/13に都内で撮影

林縁の草地で・・2017/07/04 21:47

林縁の草地で・・
接近中の台風の影響でしょうか。湿気を含んだ重々しい空気が漂っていました。
人にとっては不快であっても、昆虫達にとっては、さして支障無しなのかも・・
林縁の草地では、真夏の主役たちが賑やかな顔見せを披露してくれました。
これは最終脱皮を終えたヤブキリ成虫。草の繁みの間を伝ってノソノソ・・
本家キリギリスとは違って、樹上での生活を旨とする種です。
さて、どの木に登ろうか思案中?・
カナブン(推定)
メタリックな光沢を放っていたのは、灯火飛来の常習犯・カナブン。
樹下の薄暗い場所にいると、一層その存在感が際立ちます。
こうして自然の中で目にすると、なんとも格好いい。
でも、今夜あたり飛ぶんでしょうね。遠くに見えるあの灯りをめざして・・
ホシベニカミキリ
草の緑に映えていたのは、ホシベニカミキリの紅色。
登場当初は、葉から転げ落ちたりのドジぶりが目立ちましたが、今日はしっかり。
この様な場所での行動にもだいぶ慣れてきた様です。
いまの時期は産卵の最盛期とか。ドジばかり踏んではいられないって事らしい。
ベニイトトンボのメス
成熟した重々しい昆虫達を見た目には、ベニイトトンボの軽快感が心地よい。
何より、このまん丸目のチャーミングさと言ったら・・
観察している立場が逆転して、観察されている様な気が・・

※7/4に都内で撮影