コツを活かしての・・ ― 2020/12/31 19:21
そのコツのひとつが、どうって言う事もない物を見逃さない目配りです。
例えばこれ。葉っぱの葉脈と比較してもいかに小さいかが判ります。
色合いから見て、風に飛ばされてきた枯れ色の植物片にしか見えなかったんですが・・ 良く目を凝らせばこの通り。体形から見て、ヨコバイの一種である事がわかります。
筋状の模様も浮かび出て、中々の見栄えです。
でも、全てが、この様な嬉しい発見につながる訳ではありません。
単なるゴミだったと言うケースの方が多いですね。そこの所がちょっと辛い。 これは、遠目に見ても、昆虫である事がはっきりわかっていたケース。
胴長のハチかアブだなと言う認識でした。
でも、その程度で済まさない姿勢が必要。更に詳細を確認して見ると・・ 小さいけれど、お尻に尖った針を持つ、かなりアグレッシブなハチでした。
オナガコバチの仲間でしょうか。
以前からこの観察地に生息していたんでしょうが、全く気付きませんでした。
昆虫の数の減少は新たな発見にもつながる。あながち悪い面ばかりではないですね。
※12/31に都内で撮影
※年内の更新はこれで終了です。2021年も当ブログをよろしくお願い致します。
もりもり食べて・・ ― 2020/08/07 22:02
判っているけれど、食欲の方がいま一つ芳しくなくと言うのが人の世の通例です。
しかし、昆虫の世界に目を向けてみると事情は逆転!。
食って食って食いまくるぞ!と言う感じの猛食ぶりを目にする事が度々です。
これはその典型。自分達が止まる場所の確保も難しい程に食いまくっていた甲虫2匹。
その小さい体で良く食うよと感心させられる光景でした。
(クズクビボソハムシ) 花壇の花で猛食ぶりを見せていたのは、ランタナの花に止まるアオスジアゲハ。
小粒の花がびっしり密集して咲いているので、蜜をいくら吸っても吸いきれない。
そんな感じの至福の時を過ごしていました。なんともうらやましい。
※8/7と8/6に都内で撮影
梅雨明けを待ちきれず・・ ― 2020/07/29 20:30
満開状態になったヒマワリの花はそう囁いている様に思えました。
ただし、この花が似合うのは、ぎらつく陽射しが降り注ぐ真夏の空。
今日もいまひとつすっきりしない梅雨空の延長。ちょっと気の毒な感じでした。 満開になった花には、蜜や花粉を求める昆虫が多数集結中でした。
これはかなり見ごたえのある体形を持つキンケハラナガツチバチ。
花芯にじっと張り付いて動きません。 体表面にびっしり繊毛が生えているので、まさに花粉まみれの状態に・・
花粉を媒介して欲しい花にとっては、願ってもない訪問客の筈。
甘い蜜をたくさん吸っていってねと言う心境だったかも・・ 花にぞっこんな昆虫もいれば、我関せずの無関心派も・・
花には目もくれず、葉っぱに止まってぐっすり寝込んでいた甲虫。
夜行性のアオドウガネでした。
花のあたりがだいぶ騒々しいけど、そんなの我には関係なし。
日暮れ後に葉っぱを猛食する算段で、今は昼寝に専念中と言う感じでした。
すっきり目覚めたら、今お世話になっているその葉っぱをムシャムシャやるのかも・・
ヒマワリにとっては、全く歓迎できない訪問客でしょうね。
※7/29に都内で撮影
完膚なき迄に・・ ― 2020/07/27 22:35
さて、陽が暮れる頃に起き出した後、一体どんな事をしているのかと言うと・・
この画像にはそのヒントが記録されています。
それは睡眠中の個体の葉上にあいた丸い穴。さらに近くの葉に目を移してみると・・ こんな風に穴だらけになった葉を何枚も目にしました。
どうやらこれらの穴は、アオドウガネが付けた食い跡と見て間違いなさそう。
だれにも邪魔されぬ夜間に、猛烈な食欲を発揮して完膚なき迄に食いまくる!。
昼間、眠りこけているのは、この迷惑行為のパワーを蓄える為だったんですね。
夜型昆虫の恐るべき実力を見せつけられた気がしました。
※7/27に都内で撮影
汁愛好家続々と・・ ― 2020/07/14 20:12
茎に群がって集団吸汁をするベッコウハゴロモです。ここにきて大量発生中の模様。 こちらは、徒党を組まずにひっそり単独行動中のベッコウハゴロモです。
と言っても、向かい合わせに色合いの異なるちょい似のやつが止まっていました。
同じハゴロモの仲間のアオハゴロモ。ベッコウと同じく植物の汁が大好物です。
汁愛好家が続々と登場の今、吸われる立場の草木にとっては災難の日々到来ですね。 もっとデカブツの汁愛好家も、いよいよ誕生の時を迎えた模様。
これは枯れ茎に残されていたミンミンゼミの抜け殻です。
木の太幹に張り付いて中の樹液を吸いながら、メスを求めて大音響を張り上げる。
夏の暑さを盛り上げる賑やかな合唱音を耳にするのも間近です。
※セミの抜け殻は7/14に、他は7/12に、いずれも都内で撮影。