斜光を浴びてこそ2013/11/14 20:58

斜光を浴びてこそ
天気は明日に掛けて下り坂。雲が陽射しを薄ぼんやりと霞ませていました。
その雲が僅かに切れて眩しい西日が顔をのぞかせた瞬間です。
それ迄静まり返っていた草地の眺めが急に活気づいた感じ。
夥しい数のエノコログサ。この草はやはり秋特有の斜光を浴びてこそですね。
地味な紅葉も
地味な紅葉も背後からの光を浴びれば、この通り。
早く傾く秋の陽は、自然を浮かび上がらせる名ライティング役。
しかし、この秋はその恩恵を存分に味わい尽くせぬまま終わってしまいそう。
変りやすい空模様が本当に恨めしい。
トリバガ
寒さを受け静まりかえる草むら。目を凝らしても、出会いの成果は殆どなし。
そんな中、足下から飛び立ったのがトリバガの一種でした。
何とも貧弱な翅なので、飛ぶ距離はほんの僅か。すぐ傍の落葉にふわりと・・
自然が厳しさを増す程に、この様な頼りない挙動の種が目立つ様になります。
弱者ほど厳しい環境に耐える力あり。昆虫の世界の面白さと言えそうです。
オンブバッタ
すっかり数を減らした草むらのバッタですが、オンブバッタは依然健在。
勢い良く飛び跳ねる訳でもないし、バッタの中では最も活気に欠ける存在です。
カメラの接近に気づいても、怖々とこちらを窺うだけ。
面白みと言った点ではいまひとつですが、今となっては貴重な被写体です。

※11/14に都内で撮影