世間慣れしていない?2015/05/11 20:06

世間慣れしていない?
台風接近の兆候は今日はまだ感じられず。初夏の陽射しが安定して降り注ぎました。
その陽を浴びて活発な動きを見せていたのが、夏を象徴するシオカラトンボ。
今日出会ったのは、別名ムギワラトンボとも呼ばれる雌の若い個体でした。
小さな虫を捕食する為、忙しく草地を飛び回った後、草に止まって一休み。
このトンボらしからぬ懸垂状態での翅休めです。まだ世間慣れしていないのかも。
ガクアジサイの蕾
シオカラトンボも登場し、真夏の昆虫ステージの主役がほぼ出揃った感じです。
しかし本格的な幕開けを迎える前に、越えなければならない季節の階段が・・
ジメジメ、シトシトの日々・梅雨の訪れです。
その事を告げていたのが、控えめに顔を覗かせたガクアジサイの蕾。
早くも、咲いた時の姿を想像出来る形に成長していました。

※5/11に都内で撮影

まさにトップランナー2015/05/12 20:02

まさにトップランナー
緑に良く映える紅色に染まっていたのは、ベニイトトンボのオス。
赤く染まるトンボは数あれど、今の時期にこれだけの鮮やかさを見せるのはさすが。
まさにトップランナーと呼ぶにふさわしい存在です。
ベニイトトンボのメス
近くの草むらでは、オスに比べずーっと地味な体色のメスも確認出来ました。
この分だと、次世代に命をつなぐペアーも、この地で続々と誕生しそう。
生息地域が極めて限定的とされる種だけに、今年も一安心。
シオカラトンボの未成熟個体
一方こちらは、この観察地での多数派・シオカラトンボです。
当たり前過ぎて、真夏にはレンズを向ける機会が減りますが、今の時期は別。
特に、羽化後間もない個体の濡れた様に光る翅をみると、思わずシャッターON!。
君もその内?
草地の地面すれすれでは、もう少し成長した個体に出会えました。
一見すると、メスの特徴でもある黄色系体色を持つムギワラトンボ。
しかしオスは、成長するに連れて、本来の体色・灰白色に変化します。
”君も、その内、あの塩辛い色に変身するの?” って聞いてみたい気分に・・

※5/12に都内で撮影

目力はそれなりに2015/05/13 21:05

目力はそれなりに
繁りを増す夏の草。それを掻き分けて歩く時、方々からこちらを見つめる目が・・
どんなにか弱そうな昆虫でも目力は、それなりに強い。
例えばこれ。未成熟個体特有のオレンジ色を纏うアジアイトトンボの雌。
顔の面積比特大のギョロ目で、こちらに向け睨みをきかせていました。
ナミテントウ・二紋形
睨んでいる訳ではないけれど、これを見ると赤い目を連想してしまいます。
様々な模様のバリエーションを持つナミテントウ。これは黒地に赤の二紋型。
自分を襲う可能性のある鳥に対する警告の意味があるのかも知れません。
果たしてその効果は?・・

※本日撮影の画像ではありません(5/12に都内で撮影)

密かな楽しみ2015/05/14 21:23

密かな楽しみ
今季初遭遇のアカシジミ。周囲の新緑に映える鮮やかな翅色が印象的でした。
チャーミングなこの蝶に出会えるのは、一年の内でも極めて短期間。
雨の季節を迎える前の密かな楽しみです。
ヤマトシジミ
ヤマトシジミは、私の観察地では極く普通種なんですが、何故か今日が今季初遭遇。
鮮やかさで目に迫るアカシジミ比べれば、素っ気ない位の地味目な翅色です。
でも、この素朴さこそ、小粒なシジミチョウならではの味わいかなぁと・・
シオカラトンボの雄
伐採木の集積場で出会ったシオカラトンボ。私が注目したのはこの色。
今迄、雌雄の区別が難しい麦藁色の未成熟個体ばかりでしたが、これは疑いなく雄。
30度超えの真夏日に実現した、この塩辛い色との初遭遇。
いよいよ夏も本番に入ったなぁを実感しました。

※5/14に都内で撮影

模範とすべき行動2015/05/15 21:58

模範とすべき行動
木の幹で、隊列行進を繰り広げるアリたちの群れ。
ここに来て、頻繁に目にする様になった光景です。
幼虫に与える餌の運搬、巣を拡張する為の資材の確保等、今の時期はとにかく大忙し。
感心なのは整然としたその動き。渋滞したり、衝突したりのトラブルがありません。
いままさに交通安全運動期間中。模範とすべき行動かも・・
アオヤンマ
そろそろ除草作業が始まりそうな程の繁茂ぶりを見せる草地。
その繁みに潜んでいた大形のトンボ・アオヤンマです。
滅多に翅休めをしないギンヤンマに対して、この種は割と一休みが好きみたい。
とは言うものの、ただ、ぼーっとしている訳ではないのは勿論。
この後、翅をダイナミックに煌めかせて飛び去りました。さすがヤンマです。
クロイトトンボの捕食
近くの繁みでは、クロイトトンボの姿も確認できました。
堂々とした体格のアオヤンマに対し、こちらは超スリムな体形の軽量級。
しかしトンボである以上、素性は獰猛。この個体も口に何かをくわえていました。
カマキリがまだ幼虫体形の今、他の昆虫達にとって脅威の存在は、ずばりトンボ。
何しろ、自由自在に空を飛び回るし、大きなトンボ玉を二つ持っているし・・

※5/15に都内で撮影