ほぼ水平で・・2017/07/21 20:53

ほぼ水平で・・
夏本番を告げるセミの声、ますます賑やかになって来ました。
その声を手がかりに、高い木を見上げると言うのがセミ観察の常道なんですが・・
その見上げ角度に徐々に変化が生じて来るのが例年の流れです。
これ迄は、首が痛くなる位に見あげないとだったのが、ほぼ水平で目撃可能に・・
これも、そんな水平視線で見つけたニイニイゼミです。
地上デビュー後、時間も経って次第に度胸がついて来たって言う事でしょうか。
それにしても、ずいぶん地味な体色だなぁと・・
クモの網にかかっていた片翅
”他のセミに比べて地味” って言うのが、ニイニイゼミのイメージです。
しかし、今日はそうとばかりも言えないなって言う場面に出くわしました。
それがこれ。木立の下草で目にした翅単体です。
下草の葉に張られたクモの網に引っかかっていました。
クモの餌食になってしまったのでしょうか。誕生して間もない筈なのになぁ・・
私が感動したのは、その翅の美しさ。拡大して確認してみると・・
ニイニイゼミの翅詳細
暗褐色の所々に、透明な薄膜が点在して輝いていました。その煌めきが実に美しい。
ニイニイゼミの翅には様々なパターンが存在します。
これはそのパターンのひとつなんですね。地味と一言で片付けられないなぁと・・
気になるのは、この翅の持ち主だったセミがたどった運命。
この翅を羽ばたかせて飛翔することがあったんでしょうか?・・
そうでなくて、脱皮後間もなくクモに襲われたんじゃあ、余りにも悲しい。

※7/21に都内で撮影