秋色への変身を・・2017/10/01 20:23

秋色への変身を・・
すぐそこの自然も、秋色への変身を急速に進めています。
その色変化の基調は、やはり落ち着いた褐色系でしょうね。
林内で目にした落ち葉とキノコの組み合わせは、まさにその典型でしょうか。
ただキノコの素性を判断するのは極めて困難。
秋の情緒を、目で楽しむだけにしておいた方がいい様です。
オンブバッタのカップル
これ迄は周囲の緑色との対比で目立っていた褐色バッタも、今はこんなにしっくり。
秋の最終盤までその姿を確認出来るオンブバッタ。
我が世の秋が来た!って言う心境でしょうか。
アカサシガメ
そろそろ木々の紅葉の便りが届き始める頃。
昆虫にも、紅葉するのがいるよって言いたくなる様な奴に出会いました。
他の昆虫を襲って捕食(体液吸い取り)するアカサシガメです。
この様な緑色の草に止まると目立ちすぎ。でも紅葉した木の葉に紛れれば・・
もうすぐ、ウハウハの時期が来るんだよって言いたい頃合いかも・・

※10/1と9/30に都内で撮影

シチュエーションの差2017/10/02 21:11

シチュエーションの差
ウラナミシジミが秋の草に止まっていました。
吸蜜中かと思ったのですが、口吻をしまったまま、じーっと・・
おかげで、波がうねる様な魅力的な斑紋をじっくり観察する事が出来ました。
ウラギンシジミ
ウラナミシジミは、すばりはまったシチュエーションでの遭遇でした。
一方このウラギンシジミの場合は、全然はまっていない場所だよ、そこって・・
コンクリートの敷板が敷き詰められた歩道の裂け目に止まってじーっと・・
よく見ると、板と板の間の泥面に口吻を差し向けていました。
蝶の仲間がよく見せる、泥中のミネラル分等を摂取の為の吸水だった様です。
夏の暑い日に良くやる栄養摂取行動だけど、暑さが治った今も相変わらず?・・
”蝶は花の蜜って決めつけないでよ。私達の嗜好も色々なのよ”って言う事ね。

※10/2と10/1に都内で撮影

赤く色づく秋2017/10/03 20:48

赤く色づく秋
秋の自然を象徴する物としては、樹々の葉の赤い色づきがまず頭に浮かびます。
その時期はまだもう少し先でしょうが、昆虫の世界では既に赤く色づいたものが多数。
最も顕著なのがアカネ属のトンボのお腹でしょうね。これはリスアカネ・雄の現状。
生息数は高原から戻ったアキアカネに敵いませんが、色づきとしてはこちらが優勢。
その勢いをかってでしょうか。アキアカネを蹴散らす光景も度々・・
オンブバッタのお尻も赤
がっしり体形のメスの背中にちょこんと乗ったオンブバッタの雄。
こちらも、お尻の上面が赤く鮮やかに色づいていました。
元々は全身緑色。この赤を目にするのは、秋が本格化し始める頃となります。
赤は情熱の色。いよいよ繁殖行動適齢期に入った事を物語っている様です。
ニホンカブラハバチ
ニホンカブラハバチの赤も、草の緑の中ではかなり強烈な印象で目に迫ります。
でも、こちらは、”秋だからこの色に” って言う訳ではなく、これが元々の体色。
他の昆虫に対する威嚇の意味もあるのでしょうか。小さいけど舐めるなよって・・
確かにスズメバチやアシナガバチ等の凶暴な奴も、赤っぽいですね。

※本日撮影の画像ではありません。(10/2と9/30に都内で撮影)

ケバケバしい・・2017/10/04 20:07

ケバケバしい・・
エノコログサの花に、トゲトゲのゲバケバしい奴が止まっていました。
背中や横腹に鋭い針状の突起が突き出しており、いかにも痛そう。
敵に攻撃された時に備えての防御策なんでしょうね。
一見してカメムシの幼虫と判りますが、さてこれが成虫になった姿とは・・
ホソハリカメムシ成虫
これは9/14に撮影した画像、ホソハリカメムシの成虫です。
さしたる特徴が見られない、ごく普通のカメムシと言っていいでしょうか。
トゲトゲの体で身を守って来たから、こうして成虫デビューの日を迎えられた。
何気なく目にする昆虫達にも、隠された成虫化への秘策が隠されているんですね。
トホシテントウの幼虫
トゲトゲでケバケバしくするんだったら、ここまで徹底してやらないとね・・
・・って言う感じのこれはトホシテントウの幼虫です。
全身に痛そうな針がびっしり。
よほど物好きじゃないと、とても手を出す気にはならないでしょうね。
さて、こう迄徹底して身を守った結果の成虫の姿とは・・
トホシテントウ
これです。トホシテントウの成虫。
この種は、テントウムシの仲間としては珍しく植物を食い荒らす害虫です。
食害されるのは、ジャガイモやカラスウリ等の葉だそうです。
悪い奴ほどしたたかに身を守って成長する。その典型例と言えそうです。
(※この成虫画像は、5/14の当ブログ記事に掲載した画像の引用掲載です。)

※特記した成虫画像以外は、10/4に都内で撮影

季節の落し物が・・2017/10/05 21:36

季節の落し物が・・
高空に掛かるのは、陽射しを邪魔しない軽快な雲。
空の表情が一段と秋らしくなってきました。
地表に落ちたセミの抜け殻
そんな今、地表に目を落とすと、季節の進展を示す物がいっぱい。
いわば過ぎ去った季節の落し物発見!と言えるでしょうか。
これはその一例。妙に艶かしい光沢を放っていた、小さなセミの抜け殻です。
この殻から誕生したセミ成虫の姿は、既にこの木立にはなし。
後は、周囲の枯葉や枯れ枝と共に、土に還る日を待つだけ。
地表に落ちたアシナガバチの巣
近くには、アシナガバチの巣も落ちていました。
同種ハチは、古い巣の使い回しはせず、順次新調の巣での子育てをしていくらしい。
いわば、これは、用済みのお古と言う訳ですね。
この様に、今の地表は過ぎ去った季節の落し物ばかりの寂しい状況と思えますが・・
それを否定する物がこの画像にも・・巣の直下に緑色の若芽が写っていました。
幼木の前段階の赤ちゃんみたい。周りの枯葉等を養分として、この先スクスクと・・
そんな逞しい展開を想像したくなる、ちょっぴり嬉しい発見でした。
アカボシゴマダラ幼虫
もっと具体的な、次の季節につながる感じの逞しい物にも出会いました。
エノキの幼木に止まっていたアカボシゴマダラ(蝶)の幼虫です。
当ブログでも何度かとり上げていますが、今日のこれの巨体ぶりは明らかに桁違い。
こんな立ち上がりポーズをとっている事から見て、サナギ化する寸前と思われます。
そのまま冬木立ちの中に潜み、冬を越す事になるのか・・
この後の展開は分かりませんが、その決断の時は目前に迫っている様です。

※10/5に都内で撮影