かなり攻撃的な・・ ― 2017/10/11 20:56
そんな空の下、ハナミズキの葉だけが、微妙な鮮やかさを見せていました。
公園樹の中では、トップを切っての紅葉でしょうか。
紅に染まるカエデの様な派手さはありませんが、これはこれで趣があるかなぁと・・ この先も色づかない常緑樹の葉に、渋く色づいた昆虫が止まっていました。
かなりミスマッチのこれは、キリギリスの仲間・クビキリギスの褐色型成虫です。
この種は、成虫のまま冬を越す事が可能。
この体色は、枯れ野に潜んで暮らす冬を見越しての擬態なんでしょうね。 キリギリスの仲間としては、珍しい鋭く尖った頭部が特徴的。
きつい目つきを含め、かなり攻撃的な雰囲気を漂わせています。
事実、うっかり指でつかむと、食い付いて、自分の首がもげる迄離さないとか・・
だから、付いた名前が ”首切りギス” !・・
静けさが漂い始めた秋の草むらにも、結構恐ろしい奴が潜んでいるんですね。
※10/11に都内で撮影
差し迫り度の違い ― 2017/10/12 20:48
そんな事を耳にすると、この光景の今後についてが大いに気になります。
昆虫世界に於ける秋の象徴的シーンとも言えるアキアカネの枝先翅休め。
青空を背景にしたそれを目にするのも、当分お預けと言う事になりそうです。
このトンボの生息期間にも、そろそろ先が見え始める頃。
空模様の、出来るだけ早い快復を願いたい気持ちに・・ 成虫での越冬も可能な昆虫に対しては、そんな差し迫った気持ちは湧きませんね。
イネ科の植物につくホソハリカメムシもその一つ。
いま最盛期を迎えているイネ科の草で、頻繁に目にする事が出来ます。
でもそれらもやがて枯れ果ててしまう定め。
そんな厳しい自然環境の中でどう生き抜いていくのか?・・
よほどの秘策があるんでしょうね。 こちらも、”余裕、余裕” って言う感じで、草の葉上でひっそり。
ナナホシテントウのサナギです。
これが割れて誕生する成虫には、やがて訪れる寒い冬の日々が待ち構えている筈。
でも、そんな展開はしっかり織り込み済み。その秘策とは集団で身を寄せ合って・・
冬には、ぜひそんな光景も目にしたいものです。
※10/12に都内で撮影
季節を進める雨が・・ ― 2017/10/13 19:53
今日も秋雨 ― 2017/10/14 20:18
水辺の草に止まっていたコバネイナゴもそんな心境でしょうか。
いつもなら、盛大な食い跡を付けて食欲全開なんですが、今日はひっそり。 反対に、カタツムリ達は ”今日もいいお日和だね” って言う感じ。
草地のあちこちで、数多くを目にしました。
これは、キクイモの花の枯れ掛かった花芯に止まっていた一匹。
頭部を花芯に接近させて、どうやらお食事中だった様です。
カタツムリの食性は、植物が主対象で、特に枯れかかった物がお好みらしい。
ここにいるのは当然の行動なんですね。 一方昆虫たちは、総じて雨は苦手。
そしてそれを狙う蜘蛛たちも同様にと言う事なんですね。
網を張れども、引っかかるカモは現れず、ただ網中央にじーっと鎮座するのみ。
おかげで、今日はじっくりとディテールを観察する事が出来ました。
これは、ジョロウグモ(雌)のお腹に注目した一枚。
以前から、まがまがしい感じだなぁと思っていたけれど、こう迄凄いとは・・
魔女の顔をも連想させる様な・・残忍な性格が顔に現れるの典型でしょうか。
※10/14に都内で撮影
陽射しよカムバック! ― 2017/10/15 20:11
当然の事ながら、昆虫達も活発な動きは見せず。ただ雨がやむのを待つだけ。
これは花盛りのセイタカアワダチソウで目にしたキタキチョウ。
翅全体が、雨を弾く鱗粉に覆われている為、とりあえずこうしていれば大丈夫みたい。
しかし、これ以上強い雨に変われば・・ハラハラドキドキの翅休めでしょうね。 得意のポーズ・花に潜って雨をやり過ごそうとしていたのは、コアオハナムグリ。
でも肝心のヒメジョオンの花が雨に濡れて、全然らしくない姿に変わっていました。
まさに ”破れ傘” って言う感じで、雨よけの効果は期待できそうにありません。
いくら硬い殻をまとっているとは言え、体が冷えてしまうとダメージが大きそう。
予報では、この先も、傘マークがずらりと並んでいます。
昆虫同様、観察者としても、秋の陽射しよカムバックって言いたい気持ちに・・
※10/15に都内で撮影