意外と策略家?2018/04/06 22:01

意外と策略家?
花壇に植えられたチューリップの花が見頃を迎えています。
様々な色の大柄な花が春の風を受けてゆらゆら・・正に春爛漫を象徴する感じ。
これだけ目立つと、蜜や花粉を求める昆虫達の気をひかない筈もなく・・
今日も来客の数多数でした。で、全てがハッピーだったかと言うとやや微妙。
それと言うのも、チューリップ特有のこの花形に原因があって・・
この花形に原因が・・
ティーカップ状の花ですから、蜜や花粉を提供するシベは花の底部に潜んでいます。
その周囲は、切り立った絶壁状の花弁で囲まれていると言う訳。
さて、これが昆虫達の採食行動にどう影響するかと言うと・・
ナミテントウ絶壁を登る
その一例がこれ。花の中で目にしたナミテントウです。
花粉が体に沢山ついていますので、食事を終えて満腹の状態らしい。
で、花の外に出ようと花弁を登り始めるのですが、うまく行きません。
花弁は絶壁状の壁ですから、脚が滑ってすってんころりんの連続・・
すってんころりんのナミテントウ
もといた場所(花の底部)に転落することが度々でした。
この画像では、完全にひっくり返っていますね。
こうなると起き上がるのにも一苦労。見ていて気の毒になる程でした。
体に付着する花粉も更に増えてしまった筈。
花粉まぶしのモモブトカミキリモドキ
これは、絶壁登りに成功し花弁の淵までたどり着いたモモブトカミキリモドキです。
ご覧のとおり、体に黄色い花粉がびっしり付いていました。
ナミテントウ同様、花の中で悪戦苦闘した結果と思われます。
正に花粉まぶし。花粉を媒介して欲しいチューリップとしては、しめしめの筈。
チューリップって、ああ見えて、意外と策略家の花なのかもね。

※4/6に都内で撮影

この花も中々だね2018/04/07 21:33

この花も中々だね
草むらの春を彩る花のひとつ・ハルジオンが続々と開き始めました。
北米原産で繁殖力が強く生態系への影響も大な為、侵略的外来種と言う扱いらしい。
しかし昆虫たちにとっては、そんな事はいっさい関係なし。
お腹を満たす貴重な花として、春の野に欠かせない花となっている様です。
今日も来客の数、極めて多し。
これ迄はタンポポの花に夢中だったヤブキリ幼虫も、早速やって来て浮気中。
”タンポポもいいけど、この花も中々だね” って言う事の様です。
開きかけの蕾を食らうアリ
まだ開ききらないつぼみには小さなアリが止まっていました。
で、さっそく、花びらの赤ん坊(?)をムシャムシャ・・
綺麗に咲こうとしていたのに、これをやられたらたまったもんじゃありませんね。
食われたハルジオンの花
こんな風に部分的に欠けてしまった花を見かける事も度々です。
侵略的外来種も、既存の昆虫達の手・否・口に掛かれば・・
草むらでの静かな攻防戦がこの先も続いて行きそうです。

※4/7に都内で撮影

ほんと悪だよなぁ・・2018/04/08 20:02

ほんと悪だよなぁ・・
春の野の花と昆虫の関係について観察しました。これはジシバリの花で目にした光景。
花びらに止まっている緑色の小さいやつはキリギリスの仲間・ヤブキリ幼虫です。
今の時期は、花に止まって、それをバリバリ食べるのが日課となっています。
この花の花びらにも食い跡と思われる欠損が数カ所確認出来ます。
しかし、この程度じゃ満足出来ていない筈。更にムシャムシャが進む事間違いなし。
その具体例は下の画像で・・
ひどく食われたハルジオンの花
これは同じく野に咲く春の花・ハルジオンの様子です。
画像左上に例示したのが花本来の姿。中央のは昆虫の食害にあった姿です。
花びらも正常比・小さ過ぎますし、花芯部分にもほじくられた形跡がありあり。
かなりの猛食家の食害にあった事は間違いありません。
ヤブキリ幼虫辺りが有力容疑者と言えそうです。それにしてもひどい事するなぁ・・
タンポポに止まるモモブトカミキリモドキ
これは今の時期、タンポポの花で良く目にするモモブトカミキリモドキです。
私見、いかにも悪そうな風体で、花に対してひどい事をしそうな感じなんですが・・
花粉を食べるモモブトカキミリモドキ
接近して詳細を確認したらこの通り。
花のシベに取り付いて、花粉だけを器用に食べていました。
”見かけによらず繊細な事をやるじゃん” って言うのが率直な感想。
”虫はみかけによらない事もあり” と実感させられました。
それにしても、あのキリギリス属の幼虫達、ほんと悪だよなぁ・・

※4/8に都内で撮影

爽やかブルー2018/04/09 20:48

爽やかブルー
若緑の葉を付け始めた木の上に広がる空。
陽射しを邪魔しない薄雲の向こうに爽やかなブルーが広がっていました。
澄み切った冬の青空とは明らかに違う優しげな雰囲気。
まさに風薫る頃近しを告げている様に感じました。
ツバメシジミの表翅
爽やかブルーは、晴れた日の草地にも・・
お日様の方向に向けて翅全開、日向ぼっこ中のツバメシジミの表翅です。
枯れ色が若干残る地表との対比で、その鮮やかさが一層際立っていました。
コンパクトサイズだけど、翅色のバリエーション極めて多しのシジミチョウの仲間。
それらの顔見せが続いています。いよいよ楽しみな時期に入りました。

※4/9と4/8に都内で撮影

春ですね2018/04/10 20:18

春ですね
穏やかに晴れ渡った空、浮かぶ雲も春らしい優しげな雰囲気を漂わせていました。
そんな空に少しでも近づこうとしているのでしょうか。
ヘラオオバコも背伸びをしてユラユラ・・
眺めていると何か眠気を誘われる様な・・すっかり春ですね。
カタバミに止まるヤマトシジミ
こんな日は草むらの住人(?)たちもご機嫌。
ヤマトシジミはお気に入りの花・カタバミに来て吸蜜をしていました。
カタバミは、この蝶の産卵、誕生、生育を手助けした野草です。
”やっぱり生まれ故郷はいいね” って言う事みたい。
幼虫に葉をバリバリ食われるカタバミの気持ちは?・・かなり微妙かなぁ・・
ホソヒメヒラタアブ
花に来るアブたちも今日は大忙し。
吸蜜の合間には、草の葉に止まって一休み 兼 日光浴を楽しんでいました。
これはホソヒメヒラタアブ。休憩中は、吸蜜作業で汚れた体の清掃にも余念なし。
これは、前脚を使って、大きな複眼の清掃を済ませた瞬間のショットです。
前脚を擦り合わせるのが最終工程って言う訳。
前脚は車の場合のワイパーにあたる大切な部位。いつも綺麗にしておかないと・・

※4/10に都内で撮影