期限が近づく?・・2018/11/02 20:18

期限が近づく?・・
撮影に出かけられない日が続いていますので、最近撮影した蝶の画像から3枚。
まずは、数あるシジミチョウの中でもごく普通種と言えるヤマトシジミから・・
生存期間も終末期に入ったかなと思わせる様な翅の傷み具合が印象的。
しかしこんな痛々しい翅ですが、それを羽ばたかせて飛ぶ姿はまだまだ力強い。
見た目で余命を判断するのは、的をえていないのかも知れないなぁと・・
ツマグロヒョウモンの雄
こちらは、草地でゆったり日向ぼっこをしていたツマグロヒョウモンの雄。
どこにも傷みが見られない、言わば完璧なおニュー状態でした。
この蝶の生存期限は11月迄とされていますが、この翅の状態ならそれに留まらず・・
そんな期待を抱いてしまいます。
綺麗な翅のモンシロチョウ
コセンダングサの花で吸蜜するモンシロチョウも同様におニュー!。
こちらもツマグロヒョウモン同様、生存期限は11月迄とされています。
本当にそうなの?って言う気もしますが、成虫になってからの寿命は2〜3週間とか。
その点では、11月迄と言う生存期限説にぴたり符合しますね。
花の命は短くてならぬ、蝶の命は・・と言う事なんでしょうか。
蝶の姿がばったりと消えた草地。そんな光景を想像すると気持ちが沈んでしまいます。

※本日撮影の画像ではありません。
※ヤマトとツマグロは10/28に、モンシロは10/27に、いずれも都内で撮影

花の後に要注意!2018/11/03 20:48

花の後に要注意!
飛翔しながら花の品定めをしていたのは、蜜大好き昆虫のホソヒラタアブでした。
品定めの対象は秋の野に咲くコセンダングサの花。
筒状の小さな花がびっしり密集しているので、どれにしようか迷ってる様にも・・
コセンダングサで吸蜜するホソヒラタアブ
これが良さそうと言う事で、ランディング!。口吻を差し向けて吸蜜開始です。
このアブの特徴は、翅を高速で震わせてホバリング(空中停止)出来る点。
この様に幅広な大きな翅なので、そんな軽業もなんのそのなんでしょうね。
いわば昆虫界のオスプレイと言ったらいいでしょうか。
これは飛行用の燃料を給油中の一コマって言う訳。
コセンダングサのトゲトゲな果実
花の蜜大好き昆虫達を夢中にさせるコセンダングサですが、全く別な一面も・・
それがこれ。花の後に姿を現わす凶暴な姿の果実です。
ご覧の通り先端に鋭いトゲトゲの針を備えています。
いわゆるひっつき虫。
人の衣服や動物の毛に絡みついて他所に運ばせ、生息範囲を広げる作戦です。
原産地は北米。今や完全に定着した事を見れば、作戦はまんまと成功ですね。
なおこの草の法的な扱いは要注意外来生物。でも昆虫達にはそんな事は関係なし。
秋の野になくてはならない蜜の供給源として、ただいま好評開花中です。

※11/3に都内で撮影

やはり、なぁ・・2018/11/04 21:40

やはり、なぁ・・
静かな雨が降ったり止んだり、秋も終盤に差し掛かったなと感じる一日でした。
そんな暗い空の下、そこだけが異質な鮮やかさを放つ場所が・・
紅葉一番乗りと言う感じで色づいた公園樹でした。
台風の接近による塩害の為か、枯れ色っぽく変色した葉を付ける木も多いこの秋。
これを見る限りは、例年通りの色づきを多少なりとも期待できるのかも知れません。
ハラビロカマキリの卵のう
こちらは黄色く色づいた葉を持つ木。その細枝に秋の進展を物語る物がぽつんと・・
樹上性のカマキリ・ハラビロカマキリが産み落とした卵のうでした。
細枝にがっちりと固定。中身をしっかり保護するであろう剛性感に溢れたその形。
これを産み落とした母虫は、優秀な産卵スキルの持ち主だと感心させられました。
大形蝶の亡骸
やがて来る春への期待。昆虫が産み落とした卵の観察はそんな楽しみに溢れています。
いっぽう、今の草むらでは、出来れば目にしたくないこんな物に出くわす事も・・
ボロボロに壊れた翅が痛々しい大形蝶の亡骸。草の葉の上に横たわっていました。
旬の季節を精一杯生き抜いた証である事は間違いないのですが・・
やはり、なぁ・・

※11/4に都内で撮影

色変わりする草地で・・2018/11/05 21:06

色変わりする草地で・・
一面の緑色から暖色系に傾いた微妙な色の混合へ・・
秋の深まりにつれて、草地の彩りが急速に変わり始めています。
そこを住処としていた昆虫の賑わいも鎮まり始めて・・と思えますが・・
トリバガの仲間
そんな寂しさを感じるのは、もう少し先の事になりそう。
この時期ならではの変わり者昆虫に出会う事も多く、それなりに楽しめます。
例えばこれ。細い草の葉に止まるへんてこりんな形の蛾・トリバガです。
名前の由来は、鳥みたいな羽根を持つ蛾だからでしょうか。
こんな細い翅でうまく飛べるの?って思いますが、どうしてどうして・・
カメラの接近に気付いて飛び去る姿は、けっこうサマになっていました。
ツユムシのメス
本家キリギリスの姿は既にありませんが、その親戚筋は依然健在です。
これは、細長い秋の草がお似合いのスリムな体形を持つツユムシのメス。
面白いなぁと感じたのは、お尻に生えた産卵管の形。
スリムな体形とは不似合いな程の逞しさで、ニョキッと弓なりに・・
次世代に生をつなぐ大仕事にふさわしい形だなぁと・・
ところでその大仕事は無事終わったの?・・

※草地の風景は11/5に、そこに住む昆虫は11/3に、都内で撮影

冴えない空に・・2018/11/06 19:12

冴えない空に・・
秋らしいすかっとした晴天。この秋はそれをじっくり楽しむ事が出来ません。
今日も、冴えない曇り空に覆われ、雨が降ったり止んだりの一日になりました。
爽やかな秋の自然を満喫しない内に冬へ・・そんな事もそろそろ気になりだして・・
いっぽうこちらは雨の多い秋は願ってもない展開の様です。
雨大好き生物カタツムリ。夏の間は息を潜めていましたが、ここに来て多数が・・
壊れた網に止まるジョロウグモ
カタツムリは活気づいているけれど、蜘蛛達にとっては嬉しくない状況みたい。
天気が悪ければ、獲物である昆虫達の活動も低調になってしまいます。
網にかかる獲物がさっぱりで、腹ぺこの日々が多くなっているみたい。
で、こんな、らしくない姿も。
壊れた網を直そうともせず、その残骸に力無く止まるジョロウグモ 。
この様子だと、フェードアウトの時が間近に迫っているのかも知れません。

※本日撮影の画像ではありません(小雨降る11/4に都内で撮影)