褒めてあげたい気分には・・ ― 2019/07/01 20:50
ガラス玉の様な輝きについ見とれてしまうのですが、自然界の現実としては・・ 突然こんな光景が目に飛び込んで来たりして、うっとり気分もどこへやら・・
ツメクサの葉上で繰り広げられていた弱肉強食のワンシーンです。
強者は威嚇的な体色を持つアシナガバチ、弱者は何らかの昆虫のイモムシ。
イモムシはアシナガバチが目を凝らして探し求めていた獲物です。
この様に、捕獲場所で肉団子に加工して巣に持ち帰る習性を持っています。
降る雨もなんのその。巣で待つ幼虫に与える育児食作りに奮闘する。
実に見上げた勤勉さなんですが、褒めてあげたい気分には、あまり・・
※7/1に都内で撮影
夏の主役が花開く ― 2019/07/02 20:23
開いたとは言っても、花びらはまだヨレヨレに近い状態。
元気いっぱいフルオープンとなるには、お日様の力添えがもう一段必要な様です。 これ迄、しげしげと見つめた事はなかったのですが、新しい発見が・・
花芯をクローズアップしてみたらこの通り。
揃って中心に向かう、綺麗な左巻きの渦巻き状のレイアウトになっていました。
見つめていると、クラクラと目が回りそうな気分に・・
今はまだいいけど、真夏の炎天下で凝視するのは、やめといた方がいいかなと・・ 開花予備軍の数も多数。これなんか、明るい陽射しが戻れば一気に行きそうですね。
私の注目点はもう一つ。閉じた花びらの上に周囲の緑色に同化したチビの姿が・・
お尻をくいっと曲げたポーズのハラビロカマキリ幼虫でした。
開花を待てずにやって来る気の早い昆虫狙いのスタンバイでしょうか。
そんなうっかり屋が首尾よくやって来るものか?・・成功率は五分五分でしょうか。
※7/2と7/1(幼虫)に都内で撮影
小さいからと言って・・ ― 2019/07/03 20:36
しかし、小ささを物ともせず頑張っている昆虫の数も結構多い。
例えばこれ。水滴を宿した草の葉上にいたアシナガバエの一種。
水滴と比較しても、その小ささが歴然です。
こんな小さな体でもやる事は獰猛。食性は昆虫食で、節足動物が対象とか・・ ヒマワリの葉先で、さてどうしようか思案中だったこの甲虫も極小。
しかし、その体は、大型の甲虫に負けない程の輝きを見せていました。
”小さいからと言って舐めんなよ” って言う感じでしょうか。 ツメクサの葉で見たこのハチも超マイクロサイズ。
でも、ハチとしての体の特徴をしっかり持ち合わせている所はお見事でした。
ところで君は何をしているの?・・葉っぱの表面に口吻を押し当てていました。
アリの仲間がよくやる蜜腺から出る蜜の摂取でしょうか。
もしそうだとすれば、体の小ささに見合った食事法と言う事ですね。
※本日撮影の画像ではありません。
7/2(ハチ)と7/1(ハエと甲虫)に、いずれも都内で撮影。
雨の止み間のシジミ蝶 ― 2019/07/04 21:03
これは、そんな雨が止んだ時間帯に見かけたヤマトシジミ。
水気が乾ききらない葉上でひっそりと翅休めをしていました。
翅を手前に少し傾けているのは、濡れた翅を早く乾燥させる為の工夫でしょうか。
雨の季節に生まれた蝶ならではの生活の知恵と言えそうです。 こちらはオシャレな尾状突起を持つツバメシジミ。
ヤマトシジミ同様に翅を乾燥中なのかと思ったのですが、そうではないみたい。
そう判断した根拠は、お尻の先っぽです。ポツンと白い物が写っています。 詳細を確認するとこの通り。白く見えたのは、きらりと光る球体でした。
雨粒の様にも見えますが、お尻との位置関係から見て、卵と判断して良さそう。
雨の止み間の今がチャンスと、急ぎ産卵行動に入ったらしい。
気になるのは、この後の空模様の推移。
二つの卵にダメージを与える様な降り方にならない事を祈るばかり。
強い雨を受けて流されたら、あんまりですからね・・
※7/4に都内で撮影
暗い空の下でも・・ ― 2019/07/05 20:39
これぞ梅雨空と言う感じの暗い空が、今日も・・
そんな空の下、小さな生き物達の活動も停滞気味かと思いがちですが・・ さにあらず。それぞれが、本能に突き動かされての行動をしっかり実践中です。
例えばこれ。樹下の葉上に止まっていた黄色い体色を持つハエトリグモ。
捕獲した獲物を前脚でがっちりホールドしていました。
この蜘蛛に関しては、天気の良し悪しはまったく関係なし。
昆虫達の活動が停滞する暗い雨空の下では、普段以上の収穫が期待できるのかも・・
何しろ、眼光鋭いこのまん丸目ですからね。 得意のファイティングポーズをとっていたオオカマキリ幼虫。
じーっと何かを見つめていました。狙い定めた獲物に鋭い視線を送っている雰囲気。
位置関係から見ると、注視対象は少し離れた所にある白い物体の様でした。 白い物体のディテールがこれ。
今の時期、小枝などでよく目にするアワフキムシ幼体の住処でした。
ブクブクの泡の中に黒っぽい物体が潜んでおり、モソモソ動いていました。
どうやら、外界デビューが間近に迫っているみたい。
遠景視力抜群のオオカマキリ幼虫は、その事をばっちり把握済みだった様です。
これから起きる事を的確に予測して、スタンバイする。
狩りをする昆虫の底力を見せつけられた光景でした。
※7/5に都内で撮影