枯れる花と開く花2019/11/25 20:00

枯れる花と開く花
観察地の秋を彩る花の代表種のひとつがセイタカアワダチソウ。
明るい黄色の花を名前通りの背高のっぽの茎の先にびっしりと咲かせます。
しかし最盛期を過ぎた今はこの通り。
花の後に開く白い綿毛の塊が、正に”泡立つ” 感じで密集しています。
セイカタアワダチソウで捕食中のナナホシテントウ
現状、全ての花がモコモコの泡に変化し尽くした訳ではありません。
この様に、黄色かった花の面影を残すものも所々に・・
そこで目にしたのがこれ。しぼんだ花に顔を突っ込むナナホシテントウです。
この草には、セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシが寄生するそうです。
アブラムシ退治のエキスパートとしては、絶好の捕獲場所と言えそう。
成虫越冬をするタフな種。その為の体力増強に邁進中と言う事でしょうね。
サザンカの花
セイタカアワダチソウは枯れる花、いっぽうこちらはこれから開く花。
寂しい冬の間の貴重な彩り、サザンカです。
まだちょっと頼りない開き方ですが、可憐な姿を披露し始めました。
サザンカの花にいたツマグロコシボソハナアブ
人は、花開いた姿を見てほっと癒されますが、昆虫達にとってはもっと実利的。
花が少ない時期の貴重な蜜の提供源として、様々な種を惹きつけて行く筈です。
この日、目にしたのは、かなりエキセントリックな姿をもつハナアブでした。
頭部の形状は普通のアブですが、ひょろっと長い体後半部がユニーク。
名前はツマグロコシボソハナアブ。”腰細”はちぎれそうに細い腰に由来していますね。
いきなりユニークな訪問者に出くわしましたが、この他にもこの花の常連客は多数。
寂しい冬の時期の観察ポイントとして、注目してゆく事になりそうです。

※11/24と11/25に都内で撮影