母虫の知恵のこもった・・ ― 2020/01/05 21:14
そんな今の主な観察対象は、昆虫が次世代に生をつなぐ為に残した卵の所在確認です。
中でもカマキリ達の卵のうは、発見の容易さから言うとかなり高ランクに位置します。
例えばこれ。画像ほぼ中央・太い枝に産み付けられていたハラビロカマキリの卵のう。
樹上性のカマキリなので、産卵はこの様に、樹木の枝や幹に行われる事が殆どです。
この撮影アングルから見ても、かなり高所に産み付けられている事が判ります。 ズーミングして、確認してみるとこの通り。
枝にしっかりくくりつけられた、見事に整った形の卵のうでした。
外敵の攻撃を避ける意味からも、出来るだけ高所に・・
樹上性カマキリならではの、工夫のこもった産物なんですね。
因みに、樹上で産卵場所探しをする母虫の姿はどうだったかを下に参考掲示します。 これは、2017/10/9に撮影した、産卵間近のハラビロカマキリ・メス。
パンパンに膨らんだお腹を持て余す様な感じで、高枝を移動していました。
このボリューム感から察して、産み落とした卵のうは一つだけには留まらなかった筈。
並大抵のバイタリティではないですね。 母虫の知恵が盛り込まれた卵のうの中で、長い冬の眠りに入った幼体。
それらが、どんな姿でデビューするのかを、これも過去画像の引用で掲示します。
くいっと反り返ったお腹を持つハラビロカマキリの若齢幼虫。2018/6/3の撮影です。
当初は樹下の草地を住処としますが、成長につれて母虫同様樹上に居を移します。
種としての生活様態は、母虫からしっかりと継承されます。
※樹上の卵のうは1/5に撮影。他の参照画像の日付は解説文中に示した通りです。