ガクアジサイが咲いて・・ ― 2020/06/02 20:26
ちょっと風変わりな咲き方をするのがこの種の特徴。
外周を取り囲む様に咲いた部位がいかにも花らしいのですが、これは単なるお飾り。
そのお飾り(装飾花)の内側に密集している小さな粒々の部分が本来の花です。
その事は、蜜や花粉を求める昆虫達にとっては、既にお見通しの様で・・ これは、ホソヒラタアブの吸蜜風景。
ガクアジサイの上を偵察飛翔した後、迷うことなく、本来の花に着陸しました。
求める蜜の噴出箇所はずばりここって熟知済みなんですね。
まだ開いていない蕾もびっしり。アブにとってはウハウハの日々が続きそうです。 ゴツい体を持つハナムグリの仲間もやって来ていました。こちらの目的は花粉食い。
小粒な花には不似合いに見えるけど、花にとってはむしろ望ましいお客さんかも・・
それは体の繊毛に付いた大量の花粉。花粉媒介役としては相当期待出来そうですね。
※6/2に都内で撮影
生まれ来るのは?・・ ― 2020/06/03 20:47
斑紋や色に様々なバリエーションがあるテントウなので、こんな組み合わせもあり。
見栄えは大違いですが、同じ種だと言う事は、お互いに理解済みなんでしょうね。 側面から観察するとこの通り。オスとメスの大きさの違いが良く判ります。
黒字に赤丸のがメス。昆虫では、この様にメスの方が立派な体格を持つケースが多い。
さて、この交尾の結果、生まれ来るテントウの斑紋や色は、一体どんなタイプ?・・
オスに似るか、メスに似るか?・・興味が尽きない点ではあります。 ヒメジョオンの群落は、テントウムシにとって居心地のいい場所の様です。
幼虫の姿も数多く目にしました。
これは、ナミテントウではなくて、ナナホシテントウの幼虫でしょうか。
この後、さなぎに変身して、成虫としてのデビューの時を待ちます。
テントウムシの季節は、人の世の混迷とは関係なく、順調に推移している様です。
※6/3に都内で撮影
凄腕のハンターが続々と・・ ― 2020/06/05 21:22
これは、草の葉上で得意のファイティングポーズを決めるオオカマキリ幼虫。
まだ取るに足らない程に貧弱な体だけど、辺りに漂う緊張感はやはり桁外れです。 飛びかかられるんじゃないかと、恐怖心を感じる程の視線のきつさ。
幼虫時に既にこれだから、成長した時の威圧感は推して知るべし!。 視線のきつさから言うと、朽木の上で見かけたこちらも相当なもの。
ぎらつくまんまる目が四つも並んでいるので、更に凄い。 その正体はこれ。
前脚をぴんと跳ね上げて、獲物をいつでもいらっしゃい体勢のハエトリグモでした。
網は張らずに、飛びかかり動作に頼っての鮮やかな狩りを見せる小型の蜘蛛。
その実力は、オオカマキリ幼虫と互角の勝負と言ったところでしょうか。
役者が揃い、草むらにもぴーんとした緊張感が漂い始めました。
※6/4に都内で撮影
泡から生まれた・・ ― 2020/06/06 20:47
アワフキムシの幼虫が潜む言わばベビーベッドなんですが、これはその中でも最大級。
この泡は幼虫が排出するオシッコが変じた物で、護身的な意味合いを持つらしい。
いったいどんな幼虫が潜んでいるのか、大いに気になるところですが・・ その正体を目にする機会に中々恵まれず、気を揉んでいたのですが・・
道端に咲くヒメジョオンの茎で、その願いが叶いました。
下方に見える小さな黒い物体がそれ。
いったい何だろうと近づいて見たら・・ これでした。茎にまとわりつく泡の残骸から姿を現した黒い物体。
つぶらな(?)目も確認出来ますので、外界デビューを果たした幼虫に違いない。
でも、観察している間は、全く動きは無し。
体が固まりきるまでは、こうしてじっとしているしかないみたい。 これは本日(6/6)に、別の草の葉裏で目にした物体。
その形からみて、アワフキムシ幼虫の抜け殻に違いない。
アワフキムシの食性は、植物に取り付いて、汁を吸い出すこと。
旺盛な繁り具合を見せる草木に時期を合わせ、多数が成虫化を果たしている模様。
その成虫に出会う機会も間近に迫っている筈です。
■追記:アワフキムシの観察は、同じ場所で以前から続けています。
下に掲載したのは5/18に撮影した画像で、泡から抜け出そうと苦闘中の幼虫です。
努力の甲斐あって、成虫への脱皮をする段階まで漕ぎ着けたと言うわけですね。
※6/5と6/6に都内で撮影。最下段の参考画像は5/18に撮影。
多彩なキャラが・・ ― 2020/06/07 20:15
まだ小さいながら、全身から漂う雰囲気にはぴーんとした緊張感が漂っていました。
若齢幼虫のうちは草食性、そして成長するにつれて他の昆虫等を襲う肉食性に・・
既にその段階に足を踏み入れた頃でしょうか。 いっぽうこちらは生涯を通して草食性。心優しき胴長昆虫・ナナフシです。
草の葉上でくたーっと伸び切っているのが常ですが、これは珍しくりきんだ状態。
カメラの接近に気づいて、威嚇のポーズをとっているつもりかも・・ でも、りきみは長く続かず、すぐに又くたーっと・・
お陰でこんな顔面接写も楽々ゲット出来ちゃうと言うわけ。
多彩なキャラを持つ昆虫たちが顔を揃え始めた草むら。
楽しみがいっぱいの時期にいよいよ突入です。
※6/7と6/6に都内で撮影