穏やかな晴天の下 ― 2020/12/06 19:18
見上げる木立の風景は、枝剥き出しの落葉樹の枝がメインで、ほぼ素通し。
わずかに残る黄葉も、まさに風前の灯火と言う雰囲気でした。 いっぽうカエデの葉は、今が紅葉のピークと言う彩りで目に迫って来ました。
肌にふれる空気は冷たいけれど、目で感じる温度はとてもホット。
そんな違和感は例年通りでした。 紅葉の美しさは人の目を惹くけれど、昆虫達には関係無し。
道端で開き始めたサザンカの紅色の方に関心が集中している様子でした。
これは、花びらにとまっていたホソヒラタアブ。
甘い蜜を吸い終わって一休みと言ったところでしょうか。
この先も、こんなシーンをちょくちょく目にする事になりそうです。
※12/6に都内で撮影
それぞれの日向ぼっこ ― 2020/12/07 19:08
穏やかな陽射しに恵まれた今日は、そんな様子を数多く目にしました。
緑色が失せたエノキの葉上にいたのは、黒地に赤の二紋型ナミテントウ。
じっと固まったまま動きません。
捕食対象のアブラムシの数も減ったし、今日は日がな一日このままかも。 太幹には、マルカメムシが止まっていました。
こちらも、ちょこまか動き回るのをやめて、今日はこのポーズで押し通すみたい。
それにしても、ほぼ垂直に切り立った場所なのに、良く転げ落ちないなと・・
いわばロッククライミングしながらの日向ぼっこと言う趣。
とてもじゃないけど、人間には出来ない凄技ですね。
※12/7に都内で撮影
母心 ― 2020/12/08 18:22
これは、やっと出会えたオオカマキリ・雌。ユキヤナギの木に止まっていました。
辺りを観察しても、獲物となる昆虫の姿は皆無。
でも、真剣な目つきで何かをじーっと・・その視線の先を探って見たら・・ これがありました。小枝の分岐点にしっかりと産み付けられた同種の卵のう。
私の勝手な想像ですが、自分が産み付けた卵のうを心配そうに見つめていた様にも・・
情け無用、自慢の鎌を縦横無尽に振るって獲物をキャッチする恐るべき殺戮者。
そんなイメージで固まった同種ですが、優しい母心も持ち合わせているのかなと・・
あくまでも、私の勝手な思い入れに基づく判断ですが・・
※12/8に都内で撮影
天気の回復が遅れて・・ ― 2020/12/09 19:29
茜色に染まる夕空の美しさを堪能する事が出来ました。
手前の木はサクラ。枝に残された葉もまばらになって、冬姿への変身も間近です。 曇天の名残の雲越しに透けて見えた太陽。
ちょうどいい具合のフィルター効果により、難なく直視する事が出来ました。
こうして見ると、まるで満月ですね。 昆虫観察はお休み。これは陽射しに恵まれた昨日の日中に出会ったキタキチョウです。
残り少なくなったナワシログミの花に来ての吸蜜シーン。
今日は、おそらくこんな姿を目にする事は無理だった筈。
成虫で越冬する昆虫も、お天気次第で、休業状態にならざるを得ません。
いよいよ厳しい時期に差し掛かりました。
※12/9と12/8に都内で撮影
躍動感あふれる・・ ― 2020/12/10 22:06
そんな事を実感させられる風景を目にしました。
ブラシをさーっと走らせた様な・・躍動感あふれる雲に、しばしみとれました。 大きな雲の塊の中にぽっかりと空いた穴。
単なる穴ではなく、上昇する気流を現す様な筋状の流れが確認出来ました。
一時も留まらず形を変える雲。これも中々の風景だなぁと・・ 視線を躍動感あふれる空から地上に移したら、悲しい光景が目に飛びこんで来ました。
ナワシログミの木にいたクマバチ。
ホバリング(空中停止)をしながら吸蜜する習性を持ちますが、このまま動きません。
変だなぁと思って指で触れてみたら、既に息絶えた状態でした。
ハチの仲間内でも、動きの機敏さでは群を抜く存在のこの種。
しかし、厳しさを増す寒気にはさすがに耐え切れなくなった様です。
元気者の姿がまたひとつ・・
※12/10に都内で撮影