さすがに息切れ2019/01/06 20:31

さすがに息切れ
願ってもない程の晴天に恵まれた東京の年明けでしたが、さすがに息切れの様です。
昨日までの澄んだ青空から激変。どんよりとした曇り空に覆われる一日となりました。
そんな空の下、水辺の草も枯れ色一色。陰鬱な雰囲気を漂わせていました。
正に終末期の姿。やがてこれらも地に伏して寂しい冬景色に変わる日も間近な筈です。
綿毛がびっしり
いっぽう、水辺に立つ木の枝は意外な程の賑やかな雰囲気を漂わせていました。
白い綿毛がびっしり・・と言ってもこれらはこの木自身の生成物ではありません。
水辺の草が枯れ切る前に飛ばした綿毛が、風に運ばれここに着地したと言う顛末。
この木にとっては何の足しにもならない邪魔者ですね。
それにしても大量です。繁殖に掛ける水草の執念が篭っている様に感じます。
ジョロウグモの卵のう
次世代の繁殖に掛ける執念の作品がここにも・・
ジョロウグモが太い木の幹に産み付けた卵のうです。
蜘蛛ですから、網を張るのはお手のもの。
中央の白い卵塊をがっちり幹に固定する為、綿密な糸を周囲に張り巡らせていました。
これなら中に眠る幼体もばっちり安泰の筈。
来季も、昆虫達にとっての脅威の存在としての座はゆるがないものと思われます。

※1/6に都内で撮影

とんがり頭の坊やで・・2019/01/07 21:49

とんがり頭の坊やで・・
とんがり頭の坊やが、両手を突き上げてバンザイをしている様な・・
そんな感じもするこれはタブノキの冬芽です。
いわゆる混芽(こんが)。中には登場の時を待つ葉と花の赤ん坊が眠っています。
何よりこの形。寒い寒いと縮こまってばかりじゃダメだよと鼓舞している様にも・・
吸汁中のアブラムシの仲間
同じ木の別の冬芽で、思わぬ物に出会いました。
芽の付け根付近に何となく違和感を感じる黒い物体が・・
注視してみたらこれ。黒い体に透明な翅を持つ超ミニサイズの昆虫でした。
体の特徴から推測して、アブラムシの一種と見て間違いない様です。
口吻を茎に押し当てて中の汁を吸い出す事に夢中だったみたい。
冬の眠りに入った昆虫の世界ですが、活動をやめないタフな奴もいるんだなぁと。
タブノキとしては、”こんなしぶとい奴もいるので油断できないのよ”と言う事かも・・

※1/7に都内で撮影

早くもお目覚め2019/01/08 19:20

早くもお目覚め
穏やかな春の日を待つ身としては、野草の微妙な変化にも関心を寄せる事になります。
そんな気持ちに応えてくれたのがこれ。
落ち葉が積もった地表から顔を覗かせた緑の集団。落ち葉を覆い尽くす勢いでした。
シソ科の野草・ヒメオドリコソウの葉っぱです。
ここは一日を通して日当たりが良好な場所。その恩恵を受けて早くもお目覚めの感じ。
一輪だけ咲いていたヒメオドリコソウの花
そんな葉っぱの集団の中で嬉しい物を、ひとつだけ見つけました。
その形が踊り子が踊る様子に例えられるヒメオドリコソウの花でした。
春の花の代表種のひとつですが、年明け早々に出会えるとは・・
でもこの通り、葉っぱの中から恐々顔を覗かせた感じであくまでも試し咲きの状態。
時期的に見てここ迄が限界なんでしょうね。
これでは、蜜を求める昆虫達を呼び寄せるには力不足かなぁ・・
重い布団から・・
参考に、2017年3月1日に撮影したヒメオドリコソウの画像を掲載します。
この時期になると、咲く花の数も増えて、賑やかな雰囲気を漂わせ始めます。
早くこんな光景を目にしたいけれど、寒さはいよいよこれからが本番。
気を引き締めての自然観察が続いて行きます。

※上段2画像は1/7に、最下段の画像は2017/3/1に、いずれも都内で撮影。
※なお、最下段の画像は、同日のブログ記事に掲載した物の引用掲載です。

ここ迄が限界2019/01/09 22:31

ここ迄が限界
お日様の光を沢山浴びたくて開いたけれど、今日はここ迄が限界。
そんな感じの中途半端な開き方をしていたタンポポです。
正月休みも終わり、寒さもいよいよこれからが本番。
そんな今の時期を象徴する光景と言えるでしょうか。
地面すれすれで咲くタンポポ
精一杯の力を振り絞ってここ迄開いた花も、ごく少数ですが確認出来ました。
細い茎をひょろっと伸ばしてその先端で花開くのがタンポポ本来の咲き方の筈。
でも今は、この様に地面すれすれでの開花が限界みたい。
これでは昆虫へのアピール効果は殆ど期待出来ない様です。
事実その姿はさっぱり。そんな日々がこの先も続いて行きそうです。

※1/9に都内で撮影

時期外れの花に・・2019/01/10 21:37

時期外れの花に・・
重く垂れ込めていた雲が徐々に薄れ始めた午後2時過ぎの西空です。
夕焼けにはまだ早い時間帯ですが、ほのかな茜色に染まっていました。
色合いは温かめ。でも空気はぴーんと張り詰めた典型的な真冬タイプでした。
コセンダングサの花
そんな冷気が漂う木立の樹下で目にした小さな花一輪。
9月から11月迄が夏期とされるコセンダングサの花でした。どう見ても時期外れ。
晩秋にはひっつき虫と呼ばれるトゲトゲの果実で自然観察者を悩ませた野草です。
でも、今はそんな凶暴性も消え失せて、ただ優しい雰囲気を漂わせるだけ。
”この寒い中、良く頑張ってるね” と声を掛けたい気持ちになりました。
トゲトゲがチクチク肌に刺さって忌々しく感じた日の記憶も遠く薄れて・・

※1/10に都内で撮影