飛び者たちの春2018/03/13 20:58

飛び者たちの春
明るい陽射しのもと、”春が来た” を象徴する光景にようやく出会えました。
ナノハナにとまり吸蜜をするモンシロチョウ。正にお似合いのカップルですね。
タンポポで吸蜜するキタテハ
ヒラヒラと飛ぶ者が醸し出す春本番の雰囲気。
これもそのキャストの一員でしょうか。タンポポの花に止まるキタテハ。
こちらは成虫での越冬も可能なので、”春が来た” の象徴とは言えないのですが・・
しかし、様々な野の花が咲き競うこれからが、いよいよエンジン全開の時期。
”寒さに耐えてこの時を待っていたんだよ” って言う喜びに溢れている感じでした。
マエアカスカシノメイガ
モンシロチョウもキタテハも、春の陽射しを浴びて元気全開。
一方この飛び者は葉陰に潜みひっそり。まるで明るい陽射しを嫌っているみたい。
白い翅に赤褐色の縁取りが特徴のマエアカスカシノメイガ(蛾)。
”せっかく陽射しが燦々なのに勿体無いなぁ” が率直な感想。
でも蛾の特性上、どうしてもって言う事みたい。君は春もはよから夜更かし派?。

※3/13に都内で撮影

イヤなやつ?・・2018/03/12 21:29

イヤなやつ?・・
早春に咲く花の代表種のひとつが、ホトケノザ。
単独でぽつんとではなく、群れて咲く事が多く賑やかな眺めを演出してくれます。
穏やかな陽射しの下、のんびりとそんな眺めを楽しんでいたら、突然の闖入者が・・
とっさの事でアングル的にイマイチですが、画像左側に写っている褐色の昆虫です。
注目点は、顔の先に突き出た黒い線状の部分。先端がくるっと輪を描いていますね。
おおよそ察しはつきますが、その機能は下の画像で・・
ホシホウジャクの吸蜜
こっち向きに方向転換した瞬間をキャッチしました。
黒い線状の部分が、ホトケノザの花に向けてピーンと伸ばされています。
カップにストローを入れてジュースをチューチューの図。その通りこれは吸蜜です。
花にとまる事なく飛翔しながら吸蜜をするスズメガの一種ホシホウジャクでした。
特殊な形をしたホトケノザみたいな花には、この吸い方が最も適しているらしい。
でも、花に止まらないでの花粉媒介役としての役立ち度は?・・かなり疑問かなぁ。
蜜だけ吸ってさっさとバイバイ?・・花としては ”イヤな奴がやって来た” かもね。

※3/12に都内で撮影

母虫の知恵が・・2018/02/10 20:31

母虫の知恵が・・
真冬の野では、次世代に生を託した母虫の苦心作を多く目にする事が出来ます。
それぞれが、冬の風景に巧妙に紛れて、ぼーっとしていると気づかない程。
例えばこれはミノガ(蛾)の幼虫が潜む通称ミノムシ。
葉や木屑等を寄せ集めたバリアを構築し、それを細糸で細枝に括り付けています。
ちょっと見には、地上に落ちる事なく枝上に留まった枯葉にしか見えません。
冬に活動が活発化する野鳥達の捕食行動から、いかにして、幼い命を守りきるか・・
母虫としての、知恵が全て結集された作品だなと感じました。
ハラビロカマキリの卵嚢
これは樹木の細枝に産み付けられたハラビロカマキリの卵嚢です。
がっちりした太幹に産卵される事が多いのですが、これは敢えて頼りない場所に・・
ミノムシ同様に枯葉への擬態?、或いは鳥はこの細枝には止まれないだろう?・・
何気ない光景ですが、これにも母虫の巧みな知恵を感じてしまいました。
オオカマキリのダブル産卵
この卵嚢を産み落としたのはオオカマキリの母虫です。
木を好むハラビロカマキリとは違って、野草を産卵場所に選ぶのがこの種の特徴。
で、このギシギシの茎を選んだと言う訳ですね。
それにしても、一気に二つも横並びで産んじゃうとはねぇ・・
ぼーっとしてた私でも気づいた程ですから、枯野での目立ち具合はかなりのもの。
大丈夫かなぁって言うのが、率直な感想でした。
さて、春の陽が降り注ぐ中、この双子卵嚢は無事孵化の時を迎えられるのやら・・

※2/10に都内で撮影

目立って身を護る2017/10/16 19:56

目立って身を護る
昨日より更に強さを増した雨足。草の葉に宿る水滴も大粒な物に変わっていました。
こんな日は、昆虫との出会いはまず無理だろうなと思いながら歩いていたら・・
いました!・・この観察地ではめったに出会えないド派手な奴。
ハマキガ(蛾)の仲間・ビロードハマキでした。
黒地にびっしり散らばった白斑点の効果で、暗い雨空の下でも目立ち度合い抜群。
周囲の環境に紛れる色・形で身を護る擬態とは真逆で、目立って身を護る作戦か・・
確かに、宿敵は、こんな怪しい奴には手を出さない方が得策って思うでしょうね。
ビロードハマキの頭部
凝りに凝ったデコレーションで、体の前後関係も分からなくなっていますね。
昆虫にとっての生命線・頭部を守ると言う意味でも、極めて有効な策と思われます。
でも、それを見抜くのも、観察者に求められる能力。
と言う事で、”多分こっちが頭だな” と推測して近づきましたが、大当たり!。
踏ん張った前脚の中央に細い触覚と黒い眼も確認出来ました。
しかし、それさえも、散らばった斑点に紛れて、極めてあいまい。
”ほんと、やるなぁ” って言うのが率直な感想でした。

※10/16に都内で撮影

欺く者と襲う者2017/10/06 22:15

欺く者と襲う者
クズの葉の上に、枯葉が一枚落ちていた・・って言いたくなる様なこれ。
でも、枯葉に脚は生えていないので、それに気づけば、バレバレですね。
正体は蛾の仲間・シャチホコガの一種と思われます。
この見事な擬態色が効果を発揮するのは、秋が進み草の葉が枯れ色に変わる頃。
ちょっと早く登場しちゃったかなぁって・・
オオカマキリ成虫
昆虫たちが念入りに擬態して身を護るのは、草地を徘徊する殺戮者の目を欺く為。
中でも恐れられているのは、残忍に鎌をふるうカマキリの仲間たちでしょうか。
今の時期は、堂々たる体躯に成長した個体を、数多く目撃します。いわば成熟の時。
このオオカマキリもその一例・・って言いたい所ですが、何だか変。
体の後半部がひしゃげた状態になっていました。
恐らく最終脱皮に失敗した個体と思われます。折角ゴール迄辿り着いたのにね・・
でも、見る所、持前の闘争心だけは満々の様子。
翅を広げて飛べなくたって大丈夫さ・・って言う事ならいいのですが・・

※10/6と10/5に都内で撮影