花は大歓迎 ― 2019/01/11 20:45
黄色い花を目一杯開いて冬の陽を浴びていました。
そうとなれば蜜や花粉を求める昆虫達で大賑わいになる所ですが、流石にそれは無理。
目にした訪問客は、このツマグロキンバエだけでした。
ハエの仲間ですから派手な動きはなし。花にべったり張り付いて吸蜜をしていました。 キンバエと言う名前から不潔なイメージを抱きたくなりますが、この種とは無関係。
四季を通じて、花の咲く所必ずその姿ありと言う位の、キレイなもの愛好派です。
でも体形の方がねぇ。かなり無骨な雰囲気で、花に止まる姿には相当違和感も・・
でもそれは人の目に映る印象。花にとっては大歓迎な訪問客なんでしょうね。
※1/11に都内で撮影
殆どモノクローム ― 2019/01/12 19:12
真冬の過ごし方・二例 ― 2019/01/13 20:02
そんな場所で目にした怪しい物陰。
何となく、人が歩いている様に見えなくもないこれは一体?・・ 草の葉の先端に移動したので、その実体が確認出来ました。
長い脚を持つクモの仲間。待機型の狩りするイオウイロハシリグモでしょうか。
生息期間の通説からすると、かなり時期外れですが、今も少数が生存している様です。
当然の事ですが、今の時期は捕獲対象である昆虫の数もごく少数な筈。
待ちぼうけの日々の連続?・・今日も日がな一日ひなたぼっこに終始と言う事かも。 昆虫の敵・クモは、少数ながら現場で臨戦態勢中。
いっぽう、昆虫世界で多くの昆虫に恐れられる狩猟者・カマキリ達の現状は・・
冬には、幼体が、固い殻に閉じこもってじっと春を待つ生き方を貫き通します。
で、いま目にするのは、今は亡き母虫が秋に産み落とした卵のうばかり。
それぞれが、中に眠る幼体の生命を護る為、工夫を凝らして産卵されています。
今日目にしたハラビロカマキリの産物も、そんな知恵の結晶と言える一品でした。
画像中央に卵のうありますが、クズの蔓や枯葉に囲まれて見分けがつきにくい。
冬にはこの眺めになる事を予測してここに産んだとすれば・・母虫の先見性は凄い。
※1/13に都内で撮影
なぜ今の時期に?・・ ― 2019/01/14 20:31
降り積もった落ち葉や枯れ枝が散乱する殺伐とした風景が広がっています。
緑の草も少数生え始めていますが、この風景を塗り替えるにはまだまだ力不足。
こんな風景の中で、生きた昆虫に出会う確率はほぼゼロだろうなと思えるのですが・・ 僅かな動きも見逃すまいと、根性を込めて目を凝らした結果、見つけたのがこれ。
足元からピンと飛び跳ねて、近くの幅広な葉っぱに止まりました。
この体形に見覚えあり。晩秋までこの地に多数生息していたオンブバッタでした。
ご覧の通り、背中にまだ翅も生えていませんので、幼虫の段階と思われます。
それにしても、なぜ今の時期にこの姿で?・・首をかしげざるを得ない遭遇でした。 低い気温の中、動きも思う様にいかない様で、じっと静止したまま動きません。
これ幸いと、顔面ポートレートをゲットしました。
初めての体験である筈のレンズとの対峙に、戸惑いを隠せない表情でしょうか。
さて、この先の展開やいかに?・・
順調に成長して、春の若草を独り占めにする人生・否・虫生を歩めればいいけれど・・
密かにそう願いながら、この場所を後にしました。
※1/14に都内で撮影
冬の間も契約履行? ― 2019/01/15 20:52
枝が剥き出しになった木との組み合わせは、今の時期を象徴する眺めと言えそうです。
そんな空の下、とぼとぼ歩く自然観察では、手応えもさっぱりと思えるのですが・・ 殆どその通りなんですが、そうと決めつける訳にはいきません。
冬の間も活動をやめないタフな昆虫に出会える機会もゼロではありません。
そのひとつがこれ。ちょこまかと動き回っていたアリでした。
この日目にしたのは、がっちりとした体形を持つ大形のアリでした。
何かを探し回っている様で、わずかに残る緑の葉の上を行ったり来たり・・ お目当の物を見つけた様で、葉っぱの向こうで暫く停止していました。
その詳細は、残念ながら確認出来ませんでしたが、ほぼ予測できます。
アリが探しているのは、冬の間も草の葉などにしつこく寄生するアブラムシの仲間達。
お尻から出る甘露をアリに与え、その代償として自分を狙う外敵を退治して貰う算段。
この葉の裏では、そんな両者間の契約履行が行われていたのかも知れません。
冬の間、アリ達は巣の中に閉じこもってじーっと・・とばかりは言えない様です。
※本日撮影の画像ではありません(1/14に都内で撮影)