葉っぱの代役2014/12/19 21:32

葉っぱの代役
冬木立ちの寂しさをまぎらしてくれるのが、最も身近な野鳥・ズズメの集団。
丸裸になった木の枝に止まり、葉っぱの代役を務めています。
スズメ語はわかりませんが、チュンチュク、チュンチュク非常にやかましい。
ふくら雀
ここに来ての寒気の強まりを受け、体の膨らみ具合がより一層顕著になりました。
冬のスズメを表すふくら雀って言う言葉が正にぴったり。
陽射しのある日中でもこれだから、陽が沈んだ後は更にぷっくりでしょうね。
イラガの繭
丸裸の木も、良く目を凝らしてみると、様々な発見があります。
枝に引っ付いていた卵形のこれは、昆虫の越冬形態のひとつ・繭です。
形から推測すると、刺されると猛烈に痛いイラガの幼虫が潜む繭でしょうか。
またの名をスズメのショウベンタゴ(雀の小便担桶)。
スズメにとってはとんだ濡れ衣。あんなケチな物にするかい・・

※12/19に都内で撮影

蕾は今・・2014/12/20 20:57

蕾は今・・
樹々の蕾の冬越し形態は様々。
例えばこのコブシ。枝の先に付いている花芽を観察して見ると・・
コブシの蕾
芽全体がふかふかの綿毛に覆われています。ネコヤナギ等にも見られる防寒対策です。
冬の陽射しを少しでも多く貯め込んで、寒風によるダメージを防ごうと言う作戦。
なるほどなぁと納得させられます。
ウメの蕾
綿毛は無し。目一杯固く閉じて、寒風を侵入させまいとしているのがウメの蕾。
元々寒さには強い木。殺風景な冬木立で、開花一番乗りの元気さを見せてくれます。
この膨らみ具合から察すると、年明け前に花を咲かせてしまうかも・・

※本日撮影の画像ではありません(12/19に都内で撮影)

鮮やかさとは無縁でも2014/12/21 19:54

鮮やかさとは無縁でも
地表に落ちても、暫くの間は樹上にあった時の鮮やかさを保つカエデの葉。
紅葉の季節のフィナーレを告げている様で、目を奪われます。
草地の今
一方、草地の今の眺めは、鮮やかさとは全く無縁。
ただ、終末期の寂しさを漂わせているだけの様に思えるのですが・・
自然観察を楽しむ者としては、むしろこちらの方により強く惹かれます。
オオカマキリの卵鞘
興味の対象は、例えばこんな物。
ぽっきり折れた草の茎。でもオオカマキリの卵鞘は産み落とされた状態のままです。
期せずして、お隣同士になっちゃったって言うところが面白い。
春が来る迄にはまだ色々な事がありそう。でもがっちり固定のこの形なら多分大丈夫。
クズのつるの葉痕
様々な昆虫達の越冬の姿に出会える草地ですが、植物そのものにも見所あり。
今の時期、私が興味を惹かれて観察するのが、クズのつるに出来た葉痕の形です。
どれにも、人の顔を思わせる面白いパターンが浮かび上がっています。
それぞれが微妙に違う表情を見せているので、見飽きる事がありません。
今日見たこれは可愛い子ちゃん系?・・

※12/21に都内で撮影

朔旦冬至の日に2014/12/22 21:27

朔旦冬至の日に
今日は一年の内で昼の時間が最も短い日・冬至。
それを実証するように、陽の傾きの速さが半端ではありませんでした。
長く尾をひくベンチの影。午後2時5分の撮影です。
※今年のは19年に一度訪れる朔旦冬至(冬至と新月が重なる日)なんだとか。
詳しくは「朔旦冬至」でWeb検索を。
セミの抜け殻
早く傾いた陽を受け、くっきり浮かび上がったのはセミの抜け殻です。
止まっているのはキョウチクトウの葉。
常緑樹の葉に残された抜け殻は、この様に何時までも新鮮さを失いません。
遠く過ぎ去った夏の忘れ物。どこか物悲しさを感じさせる光景です。
ハラビロカマキリの卵鞘
セミの抜け殻に明日はありませんが、樹上のこれには明るい(?)未来がある。
高枝に産み付けられたハラビロカマキリの卵鞘です。
親虫が熟慮して選んだ産卵場所。枝を抱き込む様にしっかり固定されていました。
ミノムシ
カマキリ達の冬越しは、親虫が作ったバリアに守られてひっそりと・・
一方コンクリートの壁面に引っ付いていたこれは、幼虫が自前で作った作品です。
ミノガの幼虫が潜む所謂ミノムシ。木の屑や枯葉等を寄せ集めて作られています。
一見ゴミしか見えない所に天敵を欺く工夫あり。

※12/22に都内で撮影

冬景色の多摩川で2014/12/23 19:55

冬景色の多摩川で
先日訪れた際には、まだ僅かに残っていた水草の緑も今や壊滅状態に・・
多摩川河口付近の河岸は、枯れ色に覆われる冬景色への変貌が完了していました。
点景は、数を増やした冬鳥たちの群れ。
カモ類やユリカモメ、オオバン等、冬の常連とも言える種が揃い、賑やかでした。
川面に佇むダイサギ
群れには混じらず、ひとり川面に佇んでいたのはダイサギ。
ここに来て水温も相当低下しているのでしょうが、このサギはそんなの苦にもせず。
ただひたすら川面を見つめていました。その理由は・・
ダイサギ、魚をキャッチ
・・こんなアクションを起こす為。
浅瀬に入り込んで来る魚の捕獲です。目にも止まらぬ速さでキャッチ!。
ダイサギの捕食
まぁまぁの手応えを感じる獲物でしょうか。この後、一気にぐい呑みしました。
水もだいぶ澄んで来ました。魚たちにとっては要警戒の日々の始まりです。

※12/23に都内・多摩川河口付近で撮影