木立の中のトゲトゲ ― 2018/08/06 20:02
それぞれの保身策 ― 2018/08/07 21:54
この日出会ったこれは、目立ち度から言えば、かなり高ランクに位置しそうです。
アカスジカメムシ。黒と赤の塗り分けが、周囲の緑の中で一際目立っていました。
これは、”毒を持ってるから食べない方がいいよ” のシンボルカラー。
因みにこの種は、カメムシ特有のあの匂いがあまりしないのだとか・・
もっぱら、どぎつい色による保身策に頼りっぱなしと言う感じ。
さて、その効果の程は?・・ こちらはブチヒゲカメムシ。
かなり凝った塗り分けですが、色のインパクト度では、アカスジに負けている感じ。
触覚や体端部にくっきり浮き出た黒白のパターンで勝負って言う事でしょうか。
※本日撮影の画像ではありません。
(アカスジカメムシは8/6に、ブチヒゲカメムシは7/29に、共に都内で撮影)
過ぎ去った後に・・ ― 2018/08/09 20:18
その為でしょうか、台風一過の晴天と迄は行かず、青空を隠す雲が残り続けました。
しかしその隙間に覗く青空には、ちょっぴり秋めいた雰囲気が感じられた様にも・・ ”季節はこのまま一気に秋へ” とは行かないでしょうが、その歩みは着実に・・
草地では、そんな事を感じさせるものに出会う事が出来ました。
スリムな体のツユムシ 。成虫への脱皮が既に完了です。
風を受けしなやかに揺れる秋の草に似合うその姿。
今日はその組み合わせではありませんでしたが、それを目にするのももうすぐ?。 ”どっこい!、まだまだ僕らの夏は終わらないよ” って言いたげな奴が木の幹に・・
樹皮の色合いに巧みに擬態したニイニイゼミでした。
ミンミンゼミやアブラゼミ達に負けじと声を張り上げていました。
他のセミ達に先駆けて誕生した早生まれのセミです。
しかし、真夏も後半に差し掛かろうと言う今の時期まで健在と言う超寿命ぶり。
地味な奴ほどしぶといの典型と言えるでしょうか。
※8/9に都内で撮影
視線のきつさは・・ ― 2018/08/10 19:19
若齢幼虫時代には虚勢を張る為か、くいっと曲げていたお尻もほぼ正常な形に・・
この分だと、あともうひと脱ぎ(脱皮)で、成虫になりそうな感じです。 なぜサクラの木にいたかと言うと、ここがこのカマキリのホームグランドだから。
ずーっと草地主体のオオカマキリに対し、この種は成虫時には樹上生活に転換します。
と言う事で、終齢幼虫の今は、木登り訓練に懸命の日々らしい。
カメラマンの接近に気付いて、驚く程の速さでぐんぐん登って行きました。
で、こんな見上げアングルの画像しか撮れなくなってしまったと言う訳。
これだけ登って安全圏に入っても、こちらを睨む視線のきつさは相変わらず。
気の強さはまさに一級品ですね。
※8/10に都内で撮影
ベンチに先客が・・ ― 2018/08/11 19:42
見るからに危なそうな体色を持つキアシナガバチでした。
ベンチの座面に顔を寄せて、しきりに何かをやっています。
ははぁあれだな!って言う事で、さらに観察を続けたら・・ 同じベンチの違う箇所で、本格的な作業を開始しました。
口をベンチ表面に接触させたまま動きません。
良く見ると、その箇所だけ、湿った様な感じに色が変わっていました。
結論から言うと、これはアシナガバチが良く行う巣材集めの一コマ。
木の表面をガリガリと削り取り、それに唾液を混ぜてパルプ状にする工程です。
一回の作業で生成出来る巣材は、当然の事ながら微々たるもの。
多くの働きバチがこの作業に取り組んだ結果が、大きな巣の完成に繋がる訳ですね。
参考に、以前撮影したアシナガバチの巣の実態画像を下に掲載します。 これは用済みとなって地上に転がっていた巣。
ハニカム状にしきられた幼虫用の部屋がびっしり並んでいます。
相当にデカイです。 拡大してみるとこの通り。
素材の木屑を唾液で固めた製作過程が窺い知れる質感ですね。
これだけ手の込んだ巣であっても、使い回しはしないのだとか・・勿体ないなぁ。
なお、巣に止まっているナナホシテントウは単なる通りすがりです。
※本日撮影の画像ではありません。
(巣材集めの光景は8/10に、用済みの巣は2017/3/11に、いずれも都内で撮影)
(なお3/11の画像は同日のブログ記事に掲載済みの物の引用掲載です。)