春遠からじを・・ ― 2017/02/02 21:24
過去、現在、未来 ― 2017/02/03 19:35
原形を保ったままのセミの抜け殻です。
脱皮時にしがみついていた葉っぱでしょうか。それをしっかり掴んだままでした。
この殻から抜け出したセミ本体は、既に土に還ってしまった筈。
時の流れの無情を感じる光景でした。 こちらは、昆虫世界の現在を象徴する光景です。
木の細枝に構築されているアシナガバチの巣。
汚れのない白っぽい表面色から判断して、現役バリバリの一品と思われます。
巣穴の中で眠る幼虫たちは、寒風の影響を受けずにヌクヌク。
春の訪れと共に、一斉に巣立ちの時を迎える筈です。 過去、現在を目にした私の目に飛び込んで来た、一寸早過ぎる未来の光景。
突然目の前に現れ、枯れ草だらけの地表に降り立ったモンシロチョウです。
ナノハナの黄色や若緑が似合う蝶。
枯れ色との組み合わせは、どう見ても違和感ありあり。
”いくら何でも早生まれ過ぎるよ” と声を掛けたい気持ちになりました。
※2/3に都内で撮影
ちょっぴり春気分 ― 2017/02/04 20:37
ちょっぴり春気分を味わえたそんな日、水辺のハンノキの太枝にもやや変化が・・
太枝の窪みに身を寄せ合って越冬中のヨコヅナサシガメの幼虫集団です。
これ迄は一塊になって寒さに耐えていたのですが、今日はややバラケ気味。
中には、群れから離れてご近所散歩(?)を始めるものも・・ ユキヤナギの枝にも僅かですが、春の気配が漂い始めていました。
固く閉じていた冬芽もだいぶ膨らんで、今にも開きそうな物さえ・・
ここはとても陽当たりの良い場所。
今は沈黙を守っているオオカマキリの卵鞘の中でもそろそろ動きが・・
さすがにそれはせっかち過ぎる想いでしょうか。
※2/4に都内で撮影
冬越しの難しさ ― 2017/02/05 20:34
中に眠る次世代の生命をがっちり護るシェルターの役目を担っています。
しかしそれら全てが無事冬を越せるかと言うと、やはりそこには自然界の厳しさが・・
例えばこれ。ハンノキの細枝に産み付けられたチョウセンカマキリの卵鞘です。
ご覧の通り、枝との接合部が、ガシガシにほじくり返されていました。
自然にこうなったのではなく、当然の事ながら犯人(?)あり。
お腹を空かせた野鳥の仕業と思われます。シジュウカラあたりでしょうか。 こちらはクヌギの幹で見たハラビロカマキリの卵鞘。より悲惨な状態です。
木肌に紛れて見にくいのですが、下半分がぽっかり空洞状態になっていました。
中に眠っていた幼い生命の運命は当然・・
母虫の苦心の作は、孵化の時を待たずに、無に帰したって言う事ですね。 春の気配が徐々に漂い始めた今が、カマキリの卵鞘にとって最も危険な時期。
野鳥達の鋭い眼からいかに逃れられるか・・
まだ攻撃を受けていない卵鞘を目にすると、思わず無事を祈りたい気持ちに・・
(オオカマキリの卵鞘)
※2/5に都内で撮影
悲劇でなければ・・ ― 2017/02/06 20:50
予報どおり、風の方向が、北からに変わった午後。
丸裸の冬木立ちに野鳥が一羽。寒気を切り裂く様なさえずりが響き渡っていました。 そんな冬木立ちで目にした謎な光景がこれ。
太い木の幹に止まっていたのは、目玉みたいな眼状紋を持つ蛾でした。
クロスジオオシロヒメシャクでしょうか。しかし何だか様子がおかしい。
翅がヨレヨレで、開ききっていません。特に左側の翅のヨレヨレ具合がひどい。
この蛾の出現時期は、6月から9月頃までとされています。
全く時期外れの羽化をしてしまったのでしょうか。
全般的に暖冬傾向だったとされるこの冬。それに伴う悲劇でなければいいのですが・・
※2/6に都内で撮影