真夏の警戒色2015/08/01 20:34

真夏の警戒色
昆虫の体色は環境に紛れる擬態効果を狙った物が多いのですが、中には変り種も・・
人の目にも、警戒色として映る派手な色や模様をまとった物も少なくはありません。
小鳥や他の肉食昆虫等に ”私を食べると危険だよ” ってアピールしている様です。
例えばこのアカスジカメムシ、こう迄どぎつくしなくてもって言う感じ。
実際に食べた場合、臭くてたまらないとか、毒にやられちゃうとかは不明ですが・・
キマダラセセリ
地味な色合いの物が多いセセリチョウの仲間ですが、このキマダラセセリは別格。
今日も強い陽射しを浴びて、稲妻を思わせる斑紋がくっきり浮かび上がっていました。
これは敵に対する脅かし効果を狙ったものでしょうか。
スズバチ
黒と黄色の組み合わせは、危険信号のいわば定番パターン。
スズメバチの一種・スズバチは配色パターンにも気を使っている感じ。
大部分が黒、そこに効果的に配された黄色。威嚇効果は抜群と感じます。
この種のハチを撮影する時は、いつも緊張感を持って臨む事になります。
スズバチ
息を潜めて背後から接近、恐々ゲットした一枚。
この角度から見ても、なんか怖いですね。

※8/1に都内で撮影

涼しいけど暑苦しい2015/08/02 21:08

涼しいけど暑苦しい
猛烈な暑さに閉口して逃げ込んだクヌギの樹下。
ふと見上げた小枝の上で、こんな光景が繰り広げられていました。
甲虫達の樹液争奪戦。
噴出ポイントが僅かの様で、正に一極集中の激しいつばぜり合いとなっていました。
この木陰、確かに一息つける涼しさだけど、頭上の光景は何とも暑苦しい。
(シロテンハナムグリやリュウキュウツヤハナムグリ)
樹液に来たアカボシゴマダラ
甲虫同様、樹液に目がないアカボシゴマダラもやって来ていましたが、この通り。
遠巻きに甲虫達のつばぜり合いを眺めるだけ。
”固い殻をまとった強引なあいつら、当分どきそうもないなぁ。邪魔だなぁ”
アオスジアゲハの卵
暑苦しい樹液争奪戦が繰り広げられていたクヌギの木。
その近くのタブノキで、こんな静かな光景を目にしました。
赤い色をした若葉の上にアオスジアゲハの卵が、数個、ひっそりと・・
やがて誕生する幼虫は、柔らかくて食べ易いこの葉を餌にして成長して行きます。
ここを産卵場所にした母蝶の親心が感じられる眺めでした。

※8/2に都内で撮影

申し訳ない気分に・・2015/08/03 21:12

申し訳ない気分に・・
昨日に引き続き、猛烈な陽射しが照りつけました。
こんな日の自然観察では、こまめな休憩が必要・・って言う事で逃げ込んだ木陰。
そこで目にしたのは、暑さにめげず働き続けるアリ達の姿でした。
小枝の上を行ったり来たり・・ちなみに画像左側に巣がある様です。
まずは2匹揃って餌探しへ・・目指すのは当然右の方向。殆ど同じ姿勢でいざっ!。
ご挨拶じゃなくて・・
これは、出会い頭のご挨拶じゃなくて、多分情報交換中。
どうも、あそこあたりに、うまい餌がありそうだよ。
へぇー、じゃぁ行ってみるわ・・
わっせわっせ・・
巣を目指して、わっせわっせと荷物を運搬中。
形から見て、運んでいるのは、餌ではなくて巣の建築材の様です。
食い気だけにとらわれるのではなく、巣作りの事も忘れないのがアリの偉い所。
しょぼんと・・
しょぼーんて言う感じで、巣に向かう1匹。
あーぁ、何にも持たずに、巣に帰るなんて、格好つかないなぁ・・
働き者のシルエット
こんな情景が、休みなく繰り返されていました。
暑い中、アリ達は勤勉な性格で超多忙。それを眺めるこちらは超お気楽。
なんだか申し訳ない気分に・・

※8/3に都内で撮影

憐れに感じて・・2015/08/04 21:28

憐れに感じて・・
一枚の葉っぱに三つの抜け殻。生まれた時から仲良し(?)のセミの抜け殻です。
こんな眺めも、木の生える場所では、いまや極く当たり前。
並外れた猛暑の夏に呼応して、セミの当たり年が到来って言う感じです。
羽化不全のアブラゼミ
しかし樹上に抜け殻を残した者すべてが、無事成虫になれる訳ではありません。
樹下の草地で見かけたこのアブラゼミがその一例です。
残念ながら羽化不全の模様。翅が開ききらないまま、しきりにもがいていました。
このままだと、そこら中にうようよ居るアリ達の餌食になってしまうかも・・
アブラゼミの顔面
長い地中生活を終え、晴れて地上に出て来ても、夏の陽を浴びる時間はほんの僅か。
憐れに感じて、指で摘み上げ、近くの木の幹に止まらせようとしましたが、ダメ。
地上生活のせめてもの記念にと、顔面接写を一枚。
その声で夏の活力を象徴するセミ達ですが、こんな可哀想な者もいるのかと・・
時に喧騒と感じるあの大合唱、今後は決してうるさいなんて思わない様にしよう・・

※本日撮影の画像ではありません(抜け殻は8/3、アブラゼミは8/2に撮影)

日陰に逃げ込む2015/08/05 21:11

日陰に逃げ込む
東京都心では史上初の6日連続の猛暑日を記録したとか。
夏らしい夏と呼ぶには、少し度が過ぎている感じです。
ほっと一息ついた夏木立の中、随所でこんな光景を目にしました。
しかし収穫の方はさっぱりみたい。蜘蛛も涼みがてらのんびりって言う事らしい。
だれたハラビロカマキリ幼虫
ハラビロカマキリ幼虫も、木立の下の草の葉に避難中でした。
何とも変てこりんなポーズ。獲物が少なくてやってられんわって言う感じでしょうか。
幼虫特有のお尻上げポーズ、そろそろ止めて成虫に脱皮する時期なんじゃないの?。
今年の立秋は8月8日とか。
この暑さから見て、一気に秋めくとは思えないけれど・・
涼をとるムラサキシジミ
ムラサキシジミも日陰愛好派。
陽射しを避けられる樹下の草地で、涼をとっている様子でした。
木漏れ日が、時折、斑紋をくっきり浮かび上がらせますが、ほんの一瞬の事。
当分ここを離れる気にはなれないみたいでした。
ヤブ蚊の付きまといに閉口した私は、早々に脱出しましたが・・

※8/5に都内で撮影