ボロをまとって・・ ― 2018/07/04 20:34
ひと時も定まらぬその変化の様子を、はかなさの象徴としてとらえる事もある様です。
「蜉蝣」、漢字は異なりますが、同じ読みを当てはめられる昆虫がいます。
それがカゲロウ。そして今日目にしたのはこれ、淡い緑色のクサカゲロウでした。
限りなく透明に近い翅を、力無く震わせて飛ぶ様は、正に陽炎のそれに近い印象。
こんな弱々しい姿で、宿敵の多い昆虫世界を生き抜いていけるのか心配になる位。 この種の幼虫時代の姿を目にすると、だいぶ印象が違ってくるかも知れません。
それがこれ。今の時期、草の葉の上をちょこちょこ歩く姿を良く目にします。
なんじゃこれっ?って言う感じですが、これはカモフラージュ効果によるもの。
そこいらじゅうのゴミを寄せ集めて背中に背負い、正体を隠そうと言う作戦です。
画像右側が頭部です。牙みたいな口吻、それに歩行用の前脚等も確認出来ます。
無事成虫に変身する為に、ボロをまとって、しぶとく生き抜く。
かなり根性の入った暮らしぶりだなぁと・・
成虫時のあの頼りない姿は、幼虫時にパワーを使い果たしてしまった為?・・
※成虫は7/4に、幼虫は7/2に、いずれも都内で撮影