難易度の差2018/03/16 20:45

難易度の差
今ニュースや気象情報番組で盛んにとりあげられるのが、サクラの開花予想です。
確かに関心をひく話題なんですが、いま咲き始める花はそれだけではありません。
その一例がユキヤナギ。小粒な白い花が枝全体にびっしりと連なって咲きます。
それら全てが中途半端な咲き方ではなく、パッチリお目々をあけてのフルオープン。
蜜を求める昆虫に対しては、過剰とも思える程のサービスぶりです。
この日はまだまだでしたが、千客万来の賑わいを見せるのも間近でしょうね。
レンギョウの花
ユキヤナギと同時期に咲き始めるレンギョウの花は、その点でやや問題ありかも・・
この様に下向きに咲く花が多く、肝心の花芯もヒラヒラの花弁の奥に隠れ気味です。
蜜を吸いたい昆虫にとっては、かなり難易度が厳しい花かも知れません。
でも、賑やかに咲く所をみると、その難関を突破する花粉媒介役がきっといる筈。
具体的には誰が?・・この先、関心を持って注目して行きたいと思います。

※本日撮影の画像ではありません(3/15に都内で撮影)

春はデンジャラス!2018/03/17 21:16

春はデンジャラス!
戻って来た穏やかな春の陽射し。草地ではアリたちの動きが活発でした。
これ迄は巣作りの為の材料運びが殆どでしたが、今日は違う行動を見せるものも・・
カラスノエンドウの繁みでうろちょろしていたこれがその一例です。
この草は、花外蜜腺という器官から蜜を沁み出させてアリを誘う習性を持ちます。
草にとっての害虫を、アリに退治させようと言う作戦なんですね。
このアリはその誘惑スポットを探索中だったみたい。
”ここら辺にありそうかなぁ?” って言う感じ?・・
ササグモ、アリを捕らえる!
蜜源探しに夢中になり過ぎると、思わぬ災難に見舞われる危険性も・・
その一例がこれ。カラスノエンドウの繁みの近くの別の葉上で目撃しました。
ササグモが、前脚でガッチリキャッチしているのは、小さなアリ。
待ち伏せ型のこのクモにとって、ウロチョロ動き回るアリは格好の獲物だった様です。
今日はアリたちの動きも活発だし、ほんと、いいお日和だなぁ・・
アオオビハエトリ(蜘蛛)
アリたちにとっての脅威の存在はササグモ一種だけではありません。
アリの巣の近くで待機中だったこれも恐るべき強敵に違いありません。
アリの姿に擬態する蜘蛛の一種・アオオビハエトリです。
”仲間がいるぞ” って油断させておいて、近づいた瞬間、前脚でガッチリ!。
私が見ている間、そんな残虐シーンは起きませんでしたが、その内きっと・・
草地にはのどかな春の雰囲気が・・でも実はかなりデンジャラス!を実感しました。

※3/17に都内で撮影

春のアリたちは・・2018/03/18 20:20

春のアリたちは・・
冬の間は大した動きを見せなかったアリ達も、春の訪れを受けお仕事モード全開です。
食欲を満たす、食料探しをする、巣穴作りに大忙し等々、とにかく超アクティブです。
まずは食欲を満たすのワンシーンから・・カラスノエンドウの花で目にしました。
紅色の花の下方に小さなアリが貼り付いている事を確認出来ます。
因みに右側が頭部ですが、その口先が花の付け根あたりに向けられていますね。
この部分は、この花がアリを惹き寄せる為に設けた花外蜜腺と言う器官です。
ここから蜜を滲み出させてアリに吸わせようと言う作戦。
その代償として、花や葉を荒らす害虫を退治してねって言う腹づもりです。
このアリは作戦にまんまと引っ掛かったと言う訳。さて実際のお役立ち度は?・・
イモムシを運搬中のアリ
こちらのアリは食料をゲットして、エッチラオッチラ、巣穴に持ち帰ろうと重労働中。
口にくわえているのは、何かのイモムシでした。
しかし、早春の草地には色々な物が雑然と転がっていて、スムーズには進めません。
これは、ブラシ状の毛が付いた草の種子の上をヨタヨタ歩行中の一コマです。
いい食料が見つかって良かったけど、ほんと疲れるわって言う感じに見えました。
それにしても、運搬対象のイモムシにとっては、とんだ災難。
厳しい冬を乗り越えて、いよいよこれから と言う時にねぇ・・
巣穴造りに奔走中のアリ
こちらもひたすら体を酷使して重労働中。巣穴作りに奔走中のアリでした。
右側、縦に黒く見えているのが、今まさに建造途中の巣穴入り口。
このアリが口にくわえているのは、穴の中から運び出して来た泥の塊です。
穴を掘り進むと言うのは、こうした地道な作業の積み重ねなんですね。
このアリだけでなく、多数のアリが入れ替わり立ち替わり同じ作業を遂行中。
待ちに待った春が来たなんて喜んでいる暇なんてないみたい。
以上3ショットをゲットした上での感想は、やはりアリって偉いなぁ・・

※3/18に都内で撮影

サクラにシンクロ2018/03/19 21:09

サクラにシンクロ
まだ枝に数個ずつですが、ソメイヨシノの花が開き始めました。
逆戻りしない春を人々に告げる花の顔見せですが、空模様の方がどうも意地悪。
どんよりとした曇り空で、夕方からは雨も降り出しました。
明日以降も数日間はこんな天気が続きそうとの予報が出ています。
中々うまい具合にいきませんね。
ルリシジミ
季節にはっきりと区切りをつけるサクラの花。
それは昆虫の世界を観察していても、はっきりと感じる事が出来ます。
毎年、サクラの開花とシンクロする感じで登場するのが、クールな印象のルリシジミ。
まだ枯れ色が多く残る草地をヒラヒラと飛翔していました。
でもまだ本調子ではないみたい。枯れ草に止まって一休みの繰り返しでした。
でもこのシジミチョウが登場したと言う事は、いよいよ・・

※3/19と3/18に都内で撮影

もたつきはあっても・・2018/03/20 19:32

もたつきはあっても・・
開き始めたサクラの花にとっては、あいにくの空模様続きとなってしまいました。
空気を温める陽射しはなく、冬のそれを思わせる様な雨がしとしと・・
それでも昨日に比べて、開きかけの花の数が格段に増えた様に感じます。
今年のサクラは、一気にぱーっとではなく、ゆっくり時間を掛けてでしょうか。
それはそれで悪くない様に思えるのですが・・
ヤマブキのつぼみ
陽射しは必要だけど雨の恵みも大切なんだ・・そんな事を物語っている様な物も・・
低木ヤマブキの枝で目にしました。まん丸顔の坊やがバンザイをしている感じ。
この蕾が割れて黄色い花が開くのも、そう先の事ではない筈。
多少のもたつきはあっても、一斉に花開く春が始まった事は間違いありません。

※3/20に都内で撮影