春0.5番が・・2013/02/07 21:30

春0.5番が・・
南から吹く風に激しく揺れるヨシの穂。
その風も生暖かく、勝手に春一番が吹いたと決めつけたのですが、発表は無し。
何だか肩すかしをくらった感じでした。
私としては、とりあえず春0.5番が吹いたとしておきます。
霞をかぶった空
二羽のカラスも強風に煽られて、思う様に飛べない様子でした。
空も霞をかぶって薄ぼんやり。真冬とは明らかに違う表情を見せていました。
こう言う空を目にする様になったと言うことは、本当の春はもうすぐそこに。
一寸甘すぎる見通しかも知れませんが・・
草の葉誕生
その見通しを裏付ける物を、地表すれすれで多く確認出来る様になって来ました。
”邪魔だ。どけどけ!” って、落ち葉を押しのけて顔を覗かせた草の葉。
枯れ色と若緑の領域争い。今はまだ枯れ色が優勢ですが、逆転する日も近し。
その事だけは間違いありません。
ハラビロカマキリの卵のう
ますます膨らみを増して来たユキヤナギの芽。
枝に取り付いたハラビロカマキリの卵のう。芽達からは邪魔者扱いにされそうです。
カマキリにすれば、葉っぱの陰に隠れる事を狙っていたので、期待通りなのかも。

※2/7に都内で撮影

自然の消去法は?・・2013/02/08 19:47

自然の消去法は?・・
今の時期に関心を寄せるのは、様々な昆虫達の冬越えの様子です。
中でもカマキリの卵のうは、産卵場所のバリエーションも多く興味津々の対象です。
これはヤナギの高枝にあるハラビロカマキリの卵のう。(画像中央やや上)
晩秋からずーっと、見上げる程に高いあの場所に鎮座しています。
なよなよと揺れる軟弱な枝と言う事もあり、小鳥の攻撃にも合いにくそうです。
産卵場所選びとしては、今期最高の傑作かなと思ったのですが・・
ハラビロカマキリの卵のう消え去る
これは上の画像撮影時から一週間後のヤナギの様子です。
例の卵のう、きれいさっぱり無くなっていました。
強風により振り落とされたのか、或は特別身軽な小鳥の攻撃を受けてしまったのか・・
精一杯の知恵を絞り、やっとあそこ迄登り詰めて産み落としたと言うのに・・
昆虫たちにとって無事冬を越す事がいかに大変な事なのか実感させられました。
ハラビロカマキリの卵のう
消え去ってしまう物も多い中、しっかり原状維持中の物も多く確認出来ます。
さて自然の消去法はこの先どう言う結果をもたらすのか・・
大いに気になるところではあります。

※2/1と2/7に都内で撮影

モズ君に倣って・・2013/02/09 20:42

モズ君に倣って・・
じーっと目を凝らして下界を監視するモズの雌。
何か獲物を見つけた様で、眼力の鋭さが一層増していました。
冬枯れの野を彷徨う昆虫観察者としても、こう言う眼を持てたらなぁ・・と。
モズ君には到底敵わないことは判っていましたが、精一杯努力して見ました。
違和感を感じて
何の変哲もない木の枝ですが、画像中央あたりに何となく違和感を感じました。
こう言う時には、とにかく近づいて見るのが一番。
その結果・・
マルカメムシの卵
違和感の基はこれ。二列に産みつけられた昆虫の卵でした。
とても小さいのですが、かなり精巧な形をしています。
私のイメージでは超精密な歯車の様に思えたのですが・・さてこれは何の卵?。
帰宅して「虫の卵ハンドブック(文一総合出版)」で調べた結果・・
マルカメムシ成虫
産みの親はこれ。成虫での越冬も可能なマルカメムシでした。
これは去年12/8のブログに掲載した画像です。
枯葉の上で日光浴をしていました。
もしかするとこの頃生存していた個体が産み落とした卵なのかも知れません。
木の枝にあるあれは?
次に違和感を感じたのは遥か上方。木の枝の一つに出来たコブでした。
カマキリの卵のうかと思ったのですが、色、質感、形ともに何か違う感じが・・
早速、望遠ズームに付け替えて拡大してみました。
ドロバチの巣
結果はこれ。泥で塗り固められた球形の物体でした。
中央には丸い穴が開いています。私の判定ではこれはドロバチの巣。
トックリバチやドロバチは、この手の巣を様々な場所に作る事で知られています。
この先も観察アイテムの一つとして注目して行こうと思います。

※2/8に都内で撮影(マルカメムシ成虫は2012/12/8に撮影)

キツツキらしからぬ・・2013/02/10 21:14

キツツキらしからぬ・・
コツコツと響く微かな音が聞こえたので、その方向に目を向けたら・・
背中のこの縞模様に見覚えあり。キツツキの一種・コゲラでした。
嘴で幹をたたき、穴を開けて、中に潜む昆虫を捕らえる御馴染みの食事法です。
でも、今日出会ったこれは、そればっかりじゃないよと言う事を教えてくれました。
何かを見つけた!
何かに興味をひかれた様子で、別の枝に飛び移りました。
足下に注目。そこに張り付いていたのはハラビロカマキリの卵鞘でした。
卵鞘を食らうコゲラ
やったねって言う感じで、卵鞘をさくさくとほじくり返して食べ始めました。
硬い木の幹をたたくのに比べ、お手軽過ぎて笑っちゃうよって言う感じでしょうか。
枝の直下まで近づいて撮影しましたが、こちらには関心を示さず熱中していました。
キツツキともあろうものが、それでいいのかって言いたくなりましたが・・
ミノムシ
野鳥の目にとまり、一つ二つと壊されて行く越冬中の昆虫たちのねぐら。
さてこのミノムシ(ミノガの幼虫)の運命やいかに。
最近では滅多に見る事が出来ない希少品だけに、気がかりな所ではあります。

※2/10に都内で撮影

ユキヤナギで見つけた2013/02/11 21:52

ユキヤナギで見つけた
雪に例えられる程に真っ白な花を咲かせるユキヤナギ。
縦横に枝を張り巡らせるこの木は、昆虫の越冬にとって絶好のロケーションです。
枝にびっしり付いた芽が弾けて視界が閉ざされる前の今が観察のラストチャンス。
目を凝らして探索しました。
オオカマキリの卵鞘
最も多く目にしたのがオオカマキリの卵鞘でした。
その名前に見合う様な、どっしりとした姿で枝に取り付いていました。
チョウセンカマキリの卵鞘
少数ですが、チョウセンカマキリの卵鞘も見つかりました。
枝に上手くフィットする形です。これなら野鳥の目からも逃れられそうですが・・
残念!頂部に嘴で突かれたものらしき穴が開いていました。
さて中に潜む小さい命のダメージは?・・
ミノムシ
枝から吊り下がり、ぶらぶら揺れていたのはミノムシ(ミノガの幼虫)でした。
一見枯れ葉そのもの。いかにも丹精を込めて作り込まれた形をしていました。
この場所は日当りも極めて良好。
安心しきって冬の眠りの最中と言った所でしょうか。
アシナガバチの巣
最も見応えのあったのがこれ。結構大きなアシナガバチの巣でした。
でもその廃れ具合から見ると、既に用済みとなった残骸らしい。
それでも何故か恐怖感を感じさせる雰囲気を漂わせていました。
さすが怖いハチの産物だけはありますね。

※2/11に都内で撮影