初めての雨2017/08/01 18:39

初めての雨
予報通り昼過ぎに降り出した雨は、真夏の雨らしく、かなり過激な降り方に・・
木立の中では、雨滴を宿したセミの脱け殻をいくつも目にしました。
盛り上がって来たセミの季節に水をさす、意地悪な雨と感じたのですが・・
雨に濡れるアブラゼミ
雨音に混じって、むしろそれに負けない位の強さで鳴き声が響いていました。
いま目にするセミは、地上での生活を始めてまだ間もない者達ばかり。
長い地中生活を終え、地上に這い出てから、初めて経験する雨の洗礼。
"こんなのもありなのか" って、面白がっていたのかも・・
でも、あまり濡れすぎるとまずいと思うけどね・・
(アブラゼミ)

※8/1に都内で撮影

日本発の困った奴2017/08/02 21:03

日本発の困った奴
最近大いに話題となっている外来昆虫が、ヒアリ。
人が刺される被害も出ており、その恐怖心から、アリ退治スプレーが爆売れとか・・
そんなヒアリ騒動では、日本はあくまでも受け身で、困ったなぁの立ち位置。
しかし、立場が全く逆って言う前例もあり。それがこの日本在来種マメコガネです。
今も草むら等に普通に生息するのですが、これが海外に渡るととんでもない事に・・
アメリカに侵入し、トウモロコシなどの農作物に甚大な被害もたらした事で有名。
その猛威から ”ジャパニーズ・ビートル” と呼ばれて恐れられたらしい。
最近でも、新たにスイスでも侵入が確認されたとの報道を目にしました。
食事中のマメコガネ
日本発の困った奴の体長は、10ミリ前後。
甲虫の中でも小形な方で、とるにたらない奴の様に見えるのですが・・
因みにこいつの食事は、この様に葉っぱの内側に、穴あけをする形で行われます。
草むらでこんな食い跡を目にしたら、その幾つかはこいつの仕業と見て間違いなし。
それにしても、日本の農作物でも大きな被害が発生ってならないのが不思議なところ。
防御法の確立もあるのでしょうが、外国の作物の方が好みなのよって言う事?・・

※8/2に都内で撮影

しゃちほこばった・・2017/08/03 20:40

しゃちほこばった・・
小さいけれど、いやに偉そうな奴だなぁ・・
この蛾を目にした瞬間の印象です。シャクガの仲間・ツマジロエダシャク。
いわゆる ”しゃちほこばる” って言うんでしょうか。
肩肘張ったその姿、自分を狙うものへの威嚇的効果を狙っている様に思えます。
さて、この偉そうな奴、蛾だから、当然イモムシ状態の幼虫時代があった筈。
どんな姿だったのかなぁと、過去に撮影した画像を調べてみたら・・
サクラの葉を食べる芋虫
行き当たったのがこれ。当ブログの、2017/4/18 記事に掲載した画像です。
サクラの若葉で目にした尺取り虫、体を器用にくねっと曲げて猛食中の一コマ。
色合い的には、ツマジロエダシャクの幼年時代を彷彿とさせる様に思えます。
これが長じて、あのカクカクとした成虫に・・そうだとすれば、正に激変!。
こういう変化を楽しめるのも昆虫観察の醍醐味と言えそう。
暑さ厳しき中、やはり虫がいそうな場所に足を向けてしまいます。

<観察メモ>今日、ツクツクボウシの声を、今季初めて耳にしました。
東京では夏の終わりを象徴するセミです。いくら何でも少し早すぎる様な・・

※8/3に都内で撮影

勝手なセリフを・・2017/08/04 19:22

勝手なセリフを・・
自然観察中に出会う小さな生き物たち。
ふとしたシーンに、こんな事思っているんじゃないの?って想像する事があります。
と言う事で、今日撮影した2枚に、そんな勝手なセリフを当てはめてみました。
まずは、小さなハラビロカマキリ幼虫から・・
「薄暗くて気味悪い場所だけど、お腹も空いたし、入って行くしかないかなぁ」
空を見上げるハエトリグモ
じーっと空を見上げていたハエトリグモ。空を行き交うトンボを見て、
「あんなのつかまえられたら、いいんだけどなぁ」

※8/4に都内で撮影

敢えて紅色2017/08/05 20:45

敢えて紅色
擬態色で身を護る種が多い中、敢えて周囲の緑に映える紅色をまとう昆虫もいます。
今日交尾シーンに出くわしたベニイトトンボもそのひとつ。
ハートマークの上方・オスの体色がまさにそれ。
下方・メスはくすんだオレンジ系で、オスの派手さとは比べようもありません。
多くの昆虫に見られる傾向・派手なオス、地味なメスがすばり当てはまっています。
ベニイトトンボのオス・顔面
オスの顔を正面から見るとこの通り。
熟れたミニトマトを連想させる様な真ん丸な眼。
この眼で、ベストパートナーとなるメスを品定めしていたんでしょうね。
メスに気に入られる様な目立つ衣装で水辺をフラフラ・・
目に付きやすいその姿。捕食者の目に留まらぬ事を祈るばかり。
アカマダラメイガ
割と地味なのが多い蛾の世界にも、紅色をまとう洒落者がいます。
それがこのアカマダラメイガ。
長いガウンをまとった貴婦人と言う雰囲気さえ感じられるその姿。
さて、この派手目な衣装の狙いとは?・・

※8/5に都内で撮影